美的GRAND
健康・ヘルスケア
2023.10.1

親の「やせなくちゃ」発言が子供に影響? 思春期の成長は何ものにも代え難いと心得て|biiku

あるとき突然、我が子から、「ダイエットするから、明日からお弁当少なくして」「おなかがすいてないから、夕飯いらない」と言われたら…? 見た目が気になるお年頃、やせたい気持ちもわかるけれど、10代は成長期。あふれる食欲を抑えてまで、やせようとする気持ちの「裏側」を見極める必要があります。biikuの子供のダイエット特集第2回目(全3回)。

コドモの「食べる」は「育つ」こと。成長期の体重減少は非常事態!

シュッと背が伸び、体重が増え、を繰り返す成長期。遺伝的な最終身長も女性ホルモンの分泌も充分な栄養があってこそ。第1回の通り、「子供の体重減少」は危険信号です。第1回の記事は こちら

でも子供のやせたい気持ちもわかるし、万年ダイエッターのママも多いはず。親はどう対応すれば?

「なぜやせたいのか、まずはその子が置かれている状況を理解することが大切です。そして、親の主観ではなく、成長曲線を書き(下記参照)、今の体重は標準の範囲内だね、やせるとこんな弊害があるよと論理的に解説してください。ところで私は、どんな手法であれ、親子ダイエットには賛成しません。子供は、糖質×、野菜◎などレッテルを貼ってどんどんエスカレートし、妄信的に突き進みかねない。親子で一緒に取り組むなら適度な運動がおすすめです」と井口先生。

親の意識が子供に影響を与えているケースもあると細川さん。「やせなくちゃ! が口グセのママは要注意です。知らず知らずに、細い=ポジティブ、太っている=ネガティブというイメージを植えつけているかもしれません。理想のボディを表現するなら、『引き締める』に変換しましょう」

グラフにすることで「客観視」できる。成長曲線を活用!

現在、学校保健の現場で積極的に利用されている「成長曲線」(左が女子、右が男子)。ママ・パパ世代が子供の頃にはなかった成長の指標で、今では学校の健康診断カードに掲載されていることがほとんど。または日本小児内分泌学会のHPをチェックして。
著作権:一般社団法人 日本小児内分泌学会,著者:加藤則子,磯島豪,村田光範 他:Clin Pediatr Endocrinol 25 : 71-76,2016

家族の楽しい食習慣が健全な食のイメージに

最後に、多感な思春期のやせ願望を暴走させない最大の力が、家庭内の豊かな食習慣だと2人の専門家は声をそろえます。

「生きていればおなかはすくもの。反抗期でいらないと言われても、頭にくることがあっても、ごはんだけは作り続けてください。食事は親からの愛情のメッセージになり、子供の安心感や自己肯定感につながります。調理のスキルも幼いうちから身につけられるといいですね。作る側になると食事を残される不快感がわかるし、自立してからの健康管理に大きな差が。キッチンに立つ人間が増えると家族全員の健康レベルが高くなるメリットも。親が食の大切さを説いている家庭は、子供が独立した後も健康習慣が続くようです」と細川さん。

「ダイエットも一時の火遊びで帰って来ればいい。子供の偏食や少食などの変化に気づくのが遅れる孤食を避け、毎日家族で食卓を囲み、食本来の楽しさを共有し育ててほしいですね」と井口先生。

 

星ヶ丘マタニティ病院 副院長

井口敏之先生

予防医療コンサルタント・ラブテリ代表理事

細川モモさん

 

最終回は、近年、ニュースになることが増えてきた子供の「神経性やせ症」について。小学校高学年から中高生の女子に多い摂食障害で、低い自己肯定感や不安も絡んでいるといいます。社会不安が多い昨今、親として注意したいこととは?

 

『美的GRAND』 2023年 夏号掲載
イラスト/すずきあさこ  文/片岡えり  構成/佐野有子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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