口臭、歯並び、歯の黄ばみ…マスク生活による“汚口”女子が急増中!?|美的世代の最新口元事情
コロナ禍に伴うマスク生活により“汚口”女子が増加中!?専門家の照山先生が、口内事情についてお話してくださいました。
美的世代の最新口元事情
美と健康を左右する口内は今こそケアの強化を!
「長引くマスク生活で、美意識が高い人の口内でさえ危険にさらされています!」と話すのは、歯学博士の照山裕子先生。
「 口内環境が悪化する原因として上げられるのは、大きく分けて3つ。ひとつ目は食生活の乱れ。 リモートワークが増えたことでだらだらと飲食をしたり、歯磨き習慣も乱れがちに。長時間汚れが滞留することで、さまざまな口内トラブルの引き金になります。 ふたつ目は口呼吸による口内の乾燥。 マスクをすることで息苦しくなり、無意識のうちに口が開いた状態に。唾液の分泌が減ると口内の自浄作用が低下し、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。そして 3つ目はマスクをすることで、口元を見る機会が減ったこと。 歯や歯茎など、口内の変化やトラブルに気づきにくくなった上、ケアに対する意識も低下気味に。歯科医院での定期健診やクリーニングなどを疎かにする人が増えたことも一因です」
美的世代が気をつけたいトラブルは、虫歯の再発や歯周病、口臭など。
「 虫歯の治療は比較的簡単ですが、特に注意するべきなのが歯周病。 40代以降の病気と思われがちですが、実は美的世代である20~30代にも増えてきています。最悪の場合歯を失ったり、感染症の重症化や妊娠・出産時のリスクが上がるなど、全身の疾患につながる危険性も。また、歯茎が炎症を起こすことで腫れて変色したり、歯茎が下がるなど、当然見た目にまで悪影響を及ぼします。普段から歯磨きはしっかりしている人が多いと思いますが、 フロスなどを使い歯間や歯茎のお手入れまでできている人はまだまだ少ないのが現状。 長く自分の歯を美しく保つためにも、歯だけではなく歯茎のケアにも目を向けるべきです。
マスクなし生活が目前に迫り、美的世代をはじめ口内のケアに対する意識は徐々に回復傾向に。ですが、いざ歯列矯正やホワイトニングをしようと歯科医院に駆け込んでも、虫歯や歯周病の治療から始めないといけない人が圧倒的に多いのも事実。まずは 日頃のケアや生活習慣を見直して、口内をクリーンな状態に整えてからのステップアップを目指しましょう。 白い歯、ピンクの歯茎は見た目の美しさはもちろん、健康をキープするための必須条件です!」
『美的』読者の口元リアルボイス2023
美意識の高い『美的』読者でも、マスク生活が続いたことで、半数以上の人が口臭や歯の黄ばみなどの悩みを抱えているという意外な結果に。マスクを外す機会も増えそうな今、口内環境の本格的な立て直しは必須。改めてお手入れに力を入れ始めた!という人も増えてきているよう。
Q.長引くマスク生活で口元のお悩みやトラブルは増えましたか?(n=95)
Q.気になる口元のお悩みはなんですか?(複数回答可)
マスク内で跳ね返る 自分の口臭に唖然!
マスク生活で自分の口臭にクラクラするというまさかの初体験。今まで気づかなかったことが怖い!急いで口臭ケアグッズを買い込みに行きました(営業・31歳)
表情に意識が行くオンライン婚活。 歯並びが気になりうまく笑えず惨敗!
相手の歯並びが良いと引け目を感じ、会話中手で口元を隠すのがクセに。気持ちもネガティブになってしまい、なかなか恋愛がうまく行きません…(事務・28歳)
キレイな人がマスクを外して笑うと、 歯茎の色が悪くなんだかガッカリ…
「きっと口元も美しいんだろうな」と想像していた人の歯茎がくすんでいて、歯並びもガタガタ!勝手な想像とわかっていながらも、なんだか残念(経理・35歳)
テレワークが増え、コーヒーを飲む機会が急増した結果 歯の黄ばみがMAXに…
一日中だらだらと飲食し、「マスクで隠れるから」とクリーニングもさぼりがちに。ふとした瞬間、以前より確実に黄色くなった歯を見て反省(フリーランス・29歳)
『美的』2023年5月号掲載
イラスト/白ふくろう舎、きくちりえ(Softdesign LLP) 構成/中島麻純・吉田 梓・赤木さと子・宍戸沙希(スタッフ・オン)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
てるやまゆうこ/“健康で美しい笑顔創り”をモットーに、大学病院などで診療を行う。近著に『“食べる力”を落とさない新しい「歯」のトリセツ』(日経BP)。