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2023.8.7

メンチカツのカロリー・糖質は?|ダイエット中に楽しむコツを解説

メンチカツは、糖質・脂質とも多くカロリーが高いおかずです。ダイエット中にどうしても食べたいときに、カロリーを抑える方法はあるのでしょうか。この記事では、メンチカツに含まれるカロリーや糖質、栄養素とその働き、ダイエット中に食べる場合のポイントを解説します。

メンチカツのカロリーと糖質量

揚げ物である上に肉を使っていることから、脂っこくカロリーも高そうなメンチカツ。実際のカロリーや糖質は、どれくらいあるのでしょうか。

材料や分量、作り方によってカロリーや糖質の量は異なりますが、ここでは「日本食品標準成分表2020年版」の数値をみていきます。

メンチカツ100gあたりのカロリーは273kcal、糖質量は19.3gです。揚げ物では衣に小麦粉やパン粉を使うために糖質の量が多く、それに伴いカロリーも高くなります。中でもメンチカツは、同じ揚げ物のえびフライ・いかフライ・白身フライと比べると脂質が多く、カロリーも高いのが特徴です。

揚げ物のカロリー比較(100gあたり)

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g) 脂質(g)
メンチカツ 273 19.3 17.7
いかフライ 146 22.6 10.4
えびフライ 139 22.7 11.0
白身魚フライ 148 19.3 2.7

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

メンチカツに含まれる栄養素と健康効果3つ

メンチカツはカロリーが高い揚げ物であるため、健康に良くない印象が強いでしょう。確かに食べすぎると体重が増えやすく、さまざまな病気の引き金になるかもしれません。しかしメンチカツに使われる材料には、それぞれに体の働きを支える大切な栄養素も含まれています。

ここでは、メンチカツの材料である牛ひき肉・玉ねぎ・キャベツに含まれる栄養素と、健康面で期待できる効果について解説します。

1.牛ひき肉の貧血予防効果

貧血の中でも多く見られる「鉄欠乏性貧血」は、鉄が体内で不足することで起こります。赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が低くなると、全身に酸素を運ぶ能力が低下してしまいます。そのため、疲れやすさや息切れ、氷を食べたくなるなどの症状が現れるのです。

貧血を防ぐためには、鉄を十分に摂取することが大切になります。肉や魚に多く含まれる「ヘム鉄」は、ほうれん草などの野菜に含まれる「非ヘム鉄」より吸収率が高い成分です。また、ヘム鉄には非ヘム鉄の吸収を良くする働きもあります。

牛ひき肉に含まれる鉄の量は、豚ひき肉の2倍以上、鶏ひき肉のなんと4倍です。牛肉から鉄をとることで、貧血の予防に役立ちます。

2.玉ねぎの疲労回復効果

疲れた体を回復させるためには、十分なエネルギーが必要です。玉ねぎに含まれるビタミンB6はたんぱく質の代謝を助け、必要に応じてたんぱく質をエネルギー源とするのに役立ちます。

また、玉ねぎから摂取できる「アリシン」は、ビタミンB1の吸収を助け、糖質の代謝を高める働きがある成分です。これらの成分が、摂取した栄養素からエネルギーを十分に作り出し、疲れた身体を回復させる助けになるでしょう。

3.キャベツの美肌効果

キャベツには、ビタミンCが多く含まれます。ビタミンCは、体内でコラーゲンを合成するのに必要な栄養素です。また、コラーゲンは肌の土台となる真皮層に存在し、ハリや弾力を保つ働きをしています。

抗酸化力が高いビタミンCは、肌で発生した活性酸素を取り除き、しわやたるみなどの老化を予防する効果が期待できるのです。さらに、日焼けやしみ、そばかすの原因となるメラニン色素の生成を抑える働きもあります。

美肌に役立つとされるもう一つの成分は、食物繊維です。似たような野菜であるレタスや白菜と比べて、キャベツには多くの食物繊維が含まれています。

食物繊維は、お通じをスムーズにし、腸内環境を整える成分です。腸内環境が悪化すると、腸内に棲む悪玉菌が有害な物質を作り出し、肌荒れを引き起こす原因になります。食物繊維をしっかりとって腸内環境を整えることは、便秘の改善だけでなく、健やかな肌を保つためにも大切です。

メンチカツはダイエット中に食べても大丈夫?

牛ひき肉や小麦粉、パン粉などが含まれるメンチカツは、さらに油で揚げるため、脂質や糖質が多く含まれ、結果としてカロリーは高くなるおかずです。一緒に食べるご飯を食べ過ぎたりメンチカツにソースをかけ過ぎたりすると、さらに摂取カロリーは増えてしまいます。

ダイエット中に食べるときは、量に注意して食べましょう。1食に手のひらサイズを1個までにするのがおすすめです。また、一緒に食べるご飯は、茶碗1杯を目安にするとよいでしょう。

また、メンチカツと一緒に食べる他の料理はカロリーを抑え、食事全体のカロリーを調節しましょう。特に脂質をとりすぎると、食事量が少なくてもカロリーが高くなりやすいので注意が必要です。

同じ食事では、メンチカツ以外に油を使った料理は食べないようにするのをおすすめします。サラダや和え物、スープなどあっさりした料理と組み合わせましょう。また次の食事でも、揚げ物や炒め物など油の多いものは避け、焼き物や蒸し物などのおかずを選んでみてください。

ダイエット中にメンチカツを楽しむ5つのコツ

ダイエット中は、少しでもカロリーを減らしたメンチカツを食べたいですよね。カロリーを抑えるには、調理方法に5つの工夫があります。ここでは、メンチカツを低カロリーに楽しむためのコツを5つ説明します。

1.キャベツや玉ねぎの分量を増やす

牛ひき肉を減らし、その分キャベツや玉ねぎの量を増やすと、メンチカツのボリュームは確保しながらカロリーを減らすことができます。脂質が少なくなるため、ジューシーさはやや減るかもしれませんが、野菜の甘味であっさりおいしく食べられるでしょう。

2.パン粉は少なめにつける

衣としてつけるパン粉は、それ自体にカロリーがあるだけでなく、揚げたときに油を吸ってさらにカロリーを上げてしまいます。そのため、パン粉はできるだけ少なめにつけるようにしましょう。

3.脂質や糖質量の少ない材料を使う

ひき肉の中でも、牛ひき肉は脂質が多いものです。そのため、材料を牛から豚や鶏に変えることで脂質が減り、カロリーも低くなります。

ひき肉のカロリーと脂質(100gあたり)

種類 エネルギー(kcal) 脂質(g)
牛ひき肉 251 19.8
豚ひき肉 209 16.1
鶏ひき肉 171 11.0

また、衣につけるパン粉は、糖質オフの製品や油を吸いにくいタイプの製品に変えるのもよいでしょう。糖質や脂質を控えることは、カロリーカットにつながります。ただし糖質オフのパン粉の中には、通常のものとカロリーが変わらないものもあるため、パッケージをよく確認してから選ぶのがおすすめです。

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

4.少ない油で揚げる

衣につく油を減らしてカロリーを抑えるため、揚げ油の量は減らしましょう。フライパンに少量の油を入れて焼くか、薄く油を塗ってからオーブンで焼くのもおすすめです。

5.ソースは少なめに使う

メンチカツにかけるソースのカロリーにも、注意が必要です。また塩分も含まれているために食が進み、ついご飯を食べすぎてしまうことにもつながります。かける量を少なめにするよう気をつけましょう。

ダイエット中はメンチカツの食べ過ぎに注意しよう

メンチカツは糖質・脂質ともに多く、カロリーの高いおかずです。ダイエット中に食べる場合は、量や頻度、一緒に食べる料理に注意して、食事全体のカロリーを調節しましょう。

また自分で作る場合は、材料や調理法を工夫すればカロリーを抑えることもできます。ソースのかけすぎにも気をつけて、適度にメンチカツを楽しみましょう。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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