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2023.7.17

かまぼこの栄養・健康効果は?カロリーやタンパク質量を解説

かまぼこは高タンパク低脂質で、ダイエットに役立つ食材です。また多く含まれる栄養素によって、美肌などのさまざまな健康効果も期待できます。この記事では、かまぼこの栄養価と期待できる効果、美しく健康的にダイエットするための取り入れ方を解説します。

高いタンパク低脂肪│かまぼこの栄養素

かまぼこ100gに含まれるカロリーと主な栄養素
・エネルギー(カロリー):93kcal
・タンパク質:11.2g
・脂質:0.5g
・糖質:11.0g
・カルシウム:25mg
・ビタミンD:2.0μg
・DHA(ドコサヘキサエン酸):130mg
・EPA(イコサペンタエン酸):75mg
・食塩相当量:2.5g

かまぼこはタンパク質が多く、脂質が少ないのが特徴です。これは、かまぼこの原料に高タンパク低脂質の白身魚が多く使われているためです。

かまぼこは、魚をすり身にして蒸し固めたものです。白身魚を中心に、スケトウダラ、ハモ、グチ、エソ、マイワシやサバなど、30種類以上の魚が使われています。

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

かまぼこの健康効果4つ

かまぼこに含まれる栄養素からは、どんな健康効果が期待できるでしょうか。ここでは4つご紹介します。

1.美肌効果

肌など体を作る組織の主材料はタンパク質です。肌の表面にある角質層を作るケラチン、土台である真皮でハリを保つコラーゲンやエラスチンといった成分も、タンパク質でできています。かまぼこに含まれる魚由来の良質なタンパク質は、健やかな肌を作るのに役立ちます。

魚のタンパク質は、9種類の「必須アミノ酸」をバランス良く含んでいます。必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事からとる必要があります。どれか1種類でも不足すると、体内でタンパク質を効率良く合成できなくなってしまいます。

かまぼこのタンパク質から必須アミノ酸をしっかりとることは、肌のタンパク質を効率良く合成し、美肌を保つのに効果的といえます。

2.脳を活性化する効果

かまぼこに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳の脂質に多く含まれています。脳の神経細胞を作り、神経をつなげる働きに関わる重要な成分です。

DHAの摂取が多い人ほど、高齢になっても脳の体積の減少や、認知機能の低下が起こりにくいことが知られています。また18~45歳といった若い年代でも、DHA不足を解消することで記憶力が改善したという研究結果もあります。

このような結果から、DHAの摂取は脳の機能を改善させるのに役立つ可能性が期待され、研究が進められています。

3.生活習慣病の予防効果

血液中に中性脂肪やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増えると、血管の壁にコレステロールが溜まりやすくなり、血管の壁がどんどん分厚く、血液が通れるところが狭くなっていきます。また血栓もできやすくなるため、血管が詰まりやすい状態になります。こうして、心臓の動脈が詰まると発症するのが心筋梗塞です。

これらを妨げるDHAやEPAの働きは、脂肪の分解を促進する、血中の中性脂肪を低下させるなどです。また、EPA特有の作用として、血栓を作りにくくする働きもあります。DHAやEPAといったn-3系脂肪酸を多く摂取する人ほど、心筋梗塞になりにくいことも知られています。

4.骨粗鬆症の予防効果

かまぼこにはカルシウムも含まれています。カルシウムは骨に蓄積され、骨密度を上げるのに役立ちます。カルシウムを十分にとることは、骨を強くし骨粗鬆症を予防するために大切です。

また、かまぼこに豊富に含まれるビタミンDは、骨を作るのを助ける働きがある栄養素です。また、腸からのカルシウムの吸収を高める働きもあります。かまぼこからカルシウムとビタミンDを合わせてとることで、骨を丈夫にし骨粗鬆症の予防に役立つでしょう。

ダイエットに効果的なかまぼこの摂取方法

高タンパク低脂質で、さまざまな健康効果も期待できるかまぼこ。ダイエットに効果的に取り入れるにはどうしたらよいでしょうか。ここでは、健康的にダイエットするためのかまぼこの活用方法をご紹介します。

高カロリーな食材の代わりに活用する

かまぼこを高カロリーな食材と置き換え、カロリーを減らすのに役立てましょう。特に、高カロリー・高脂質な肉類と置き換えるのがおすすめです。タンパク質の摂取を維持し、満腹感も保ちながらカロリーを減らせます。

かまぼこの低いカロリーを維持するために、調味料の使いすぎに注意しましょう。特に油や砂糖を使いすぎると、脂質や糖質のとりすぎによってカロリーオーバーにつながります。

カロリーを上げない食べ方としては、みそ汁やスープ、サラダに加えて食べるのがおすすめです。油を少量引いてステーキにする、野菜と一緒に炒め物にするなどもよいでしょう。

最近はスーパーやコンビニでスティック状のかまぼこが売られています。お菓子の代わりに間食として食べるのもおすすめです。お菓子を食べるより脂質や糖質を控えながら、ビタミンやミネラルなどの栄養もとれるため、ダイエット中の栄養補給に役立ちます。

塩分、糖質の取りすぎに気を付ける

かまぼこは、原料の魚に比べて塩分と糖質が多く含まれます。これは、材料に食塩とでんぷんが含まれているためです。どちらも弾力のあるかまぼこを作るために必要な材料です。

日本人は塩分をとりすぎている傾向にあります。塩分のとりすぎはむくみの原因になるほか、将来の高血圧や胃がんのリスクを高めます。また、糖質はとりすぎるとカロリーオーバーの原因になります。

パッケージの栄養成分表示をチェックして、とりすぎに注意しましょう。また、調理の際や食べるときは、塩分の多いしょうゆやドレッシングなどの調味料は控えめに使うのがおすすめです。

高タンパク低脂肪なかまぼこで美しく健康に

かまぼこは、原料の白身魚の栄養価を引き継ぎ、高タンパク低脂質であるのが特徴です。また、DHAやEPA、カルシウム、ビタミンDなどから、美容や将来の健康につながるさまざまな効果も期待できます。塩分と糖質が多い点には注意が必要ですが、かまぼこを適度に食事に取り入れ、美しく健康なダイエットに役立てましょう。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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