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2023.7.2

ヒラメの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

和食にも洋食にも使える白身魚、ヒラメ。天然と養殖でカロリーや栄養価は違うのでしょうか。今回の記事では、ヒラメの糖質とカロリー、多く含まれる栄養素を解説します。ダイエット中に適した食べ方や美容に役立つポイントを把握し、ぜひ食生活に取り入れてみてくださいね。

ヒラメの「糖質」と「カロリー」

ヒラメ100gあたりのカロリーと糖質

天然と養殖それぞれのエネルギー(カロリー)と糖質の量を、以下の表にまとめました。養殖の方が、糖質や脂質が多いため高カロリーです。ただし、100gあたりで19kcalの差であり、体重に影響するほどの差ではありません。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
ヒラメ(天然) 96 2.8
ヒラメ(養殖) 115 3.0

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの魚(可食部100g)との比較

エネルギー(カロリー)と糖質の量をほかの魚と比較しました。同じ白身魚であるサケやタラとはカロリー、糖質量ともほぼ同程度。青魚であるサンマ、サバに比べると低カロリーです。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
ヒラメ(天然) 96 2.8
ヒラメ(養殖) 115 3.0
サケ 124 3.9
タラ 72 3.5
サンマ 287 4.4
サバ 211 6.2

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ヒラメに含まれる主な栄養素

ヒラメ100gあたり

種類 たんぱく質(g) 脂質(g) ビタミンD(μg) ビタミンE(mg) ビタミンB6(g)
ヒラメ(天然) 17.6 1.6 3.0 0.6 0.33
ヒラメ(養殖) 19.0 3.1 1.9 1.6 0.44

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

たんぱく質

筋肉や内臓など、体を作る主な成分です。酵素やホルモン、抗体など、体の機能に関わるたんぱく質もあります。また、たんぱく質の原料であるアミノ酸は、ビタミンや神経伝達物質の原料にもなります。

たんぱく質に含まれるアミノ酸20種類のうち、9種類は食事からとる必要がある「必須アミノ酸」です。必須アミノ酸のうち、ひとつでも不足しているものがあると、体内での利用効率が下がってしまいます。

ヒラメをはじめ、魚類は必須アミノ酸の含有バランスを表した「アミノ酸スコア」が満点の100。体内で効率良く使われる良質なたんぱく質といえます。

脂質

1gあたり9kcalと、栄養素の中で最も高カロリーです。脂質のとりすぎはカロリーオーバーにつながり、体重の増加につながります。しかし、皮下脂肪として内臓を守る、ホルモンの材料になる、脂溶性ビタミンの吸収を促すなど、体にとって必要な働きもあります。

魚類に含まれる特徴的な脂質は、DHAやEPAです。体脂肪の分解を促し、血中の中性脂肪を低下させる作用が知られています。魚の中でも、サンマやブリなどの青魚に特に多く含まれています。

青魚と比べると少ない量ですが、ヒラメもDHAやEPAを含み、摂取源として有用です。

ビタミンD

脂溶性ビタミンの一種で、腸でのカルシウムの吸収を促進し、強い骨や歯を作るのに欠かせない栄養素です。また、神経や筋肉の働きにも関わっています。

不足した場合は骨が軟化し、高齢者では骨粗鬆症になりやすくなります。

ビタミンE

高い抗酸化力を持ち、活性酸素を消去する働きのある脂溶性ビタミンです。また、血中のLDLコレステロールの酸化を抑え、動脈硬化を予防する働きもあります。

不足すると神経や筋肉への障害が起こりやすくなり、冷え性や肩こりなどを引き起こします。

ビタミンB6

体内で働く酵素を助ける水溶性ビタミンです。主にアミノ酸の代謝に関わっています。肌の健康維持にも必要な成分で、不足すると皮膚炎や舌炎、口内炎などが起こります。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

ヒラメには脂質が含まれていますが、魚の中では比較的少なく低カロリーであるため、ダイエット中の食事に取り入れやすい魚です。調味料からカロリーを摂取せずに済むよう、シンプルな方法で料理するとよいでしょう。例えば刺身や昆布締め、煮つけなどがおすすめです。

ヒラメは、ムニエルや揚げ焼きなどにも適しています。しかし、油を使う料理は高カロリーになりがち。食べすぎないよう、量や頻度には注意が必要です。

特に夜間は体脂肪が分解されにくく、合成されやすい時間帯です。夕食では脂質が多くカロリーの高い料理は避け、あっさりした料理を選ぶとよいでしょう。

「美容」への作用・メリット

たんぱく質は肌や髪、爪などを作るためにも必要な成分です。肌のハリを支えているコラーゲンやエラスチンもたんぱく質からできています。また、アミノ酸は肌表面で水分を抱え保持する「天然保湿因子」の原料になります。

また、ヒラメに含まれるビタミンB6はアミノ酸の代謝やたんぱく質の合成を助ける栄養素です。ヒラメからたんぱく質とビタミンB6をとり、健やかな肌を作るのに役立てましょう。

さらに、ヒラメには抗酸化力の高いビタミンEが含まれ、肌で発生した活性酸素を消去することで肌トラブルを予防します。ビタミンEは、抗酸化力を発揮するとその作用を失います。ビタミンEの抗酸化力を復活させるには、ビタミンCが必要です。ヒラメと合わせて野菜や果物を食事に取り入れると、ビタミンCが合わせて摂取でき、美肌に役立つ効果がより期待できるでしょう。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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