食・レシピ
2023.7.28

サンマの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

秋の旬の味覚の代表でもあるサンマ。旬の時期の脂ののった塩焼きは、年に一度は食べたいメニューの一つではないでしょうか。

サンマをはじめ、魚は栄養豊富で、健康にいいヘルシーなイメージをもっている方も多いかと思います。しかし、実際のところどのような栄養素が含まれ、ダイエットや美容へはどういった効果があるのか解説します。

サンマの「カロリー」と「糖質」

サンマのカロリーと糖質(可食部100g)

サンマ
エネルギー……287kcal
糖質……0.1g

中1尾 約150g(可食部約100g)

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの魚類(可食部100g)との比較

魚の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
サンマ 287 0.1
マグロ(養殖) 153 0.3
アジ 112 0.1
タイ(養殖) 160 0.1
サケ 124 0.1

以上のようにサンマはほかの魚と比較すると、カロリーが高い魚であることがわかります。魚は上記に挙げたもの以外も低糖質であることが多く、そのカロリーはたんぱく質や脂質に由来するものがほとんどです。

サンマも一見カロリーが高くダイエットには不向きに見えますが、良質なたんぱく質や脂質を含むため、ダイエット中も食べすぎなければ、厳しく制限する必要はない食材です。
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

サンマに含まれるそのほかの栄養素

サンマに含まれている、代表的な栄養素について紹介します。
可食部100gあたり

サンマ
たんぱく質 18.1g
脂質 25.6g
炭水化物 0.1g
食物繊維 (0)mg
1.4mg
0.12mg
ビタミンD 16.0μg
ビタミンE 1.7μg
ビタミンB2 0.28mg
ビタミンB6 0.54mg
ビタミンB12 16.0μg
食塩相当量 0.4g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

サンマに多く含まれる「栄養素」

サンマに含まれる脂肪酸は不飽和脂肪酸といい、不飽和脂肪酸は体内で合成できないものが多いことから必須脂肪酸と呼ばれています。この不飽和脂肪酸のうち、オメガ3と呼ばれるものがエゴマに含まれる油や魚油に含まれる油です。

DHA

ドコサヘキサエン酸の略称で、青魚に多く含まれる油です。神経細胞を修復して記憶力を良くする効果や、中性脂肪を減らして善玉コレステロールを増やすことで血液をサラサラにする効果があります。

またアルツハイマー病の予防や動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞の予防にも役立つと期待されています。ほかにも視力の回復、アレルギーの予防、ストレスの緩和にも効果があるとされる成分です。

EPA

エイコサペンタエン酸の略称で、同じく青魚に多く含まれ、DHAに変換もされる油のことです。体内で合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

赤血球をしなやかにすることで血栓をできにくくすると同時に、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やすため、心筋梗塞などの生活習慣病の予防に効果が高い栄養素です。

ほかにも炎症を抑えたり、免疫機能を高めたりする働きや、DHAと同じくアレルギー予防やストレス緩和にも役立つとされています。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

ダイエット中にサンマを食べる場合、量や時間、食べ方、どのような方法が効果的なのかを紹介します。

1日に食べるのにおすすめのサンマの量

サンマは1日に1尾食べるだけで十分な栄養素が摂取できます。DHAやEPAなどの良質な脂質は1尾で成人女性の摂取目安量を補え、ビタミンDとビタミンB12も同様に1日分を摂取するのに十分です。

ビタミンDは過剰症のリスクがある栄養素ですが、サンマの場合は6尾以上食べないと上限量に達しないため、極端な食べすぎに注意すればよいでしょう。

サンマを食べるのに適した時間帯

サンマを食べるのにおすすめなのは、朝の時間帯です。サンマなどの青魚に含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、夜摂取した場合よりも朝に摂取した方が吸収されやすく、血中に多く存在するようになるという研究結果があります。

忙しい時間帯ではありますが、朝に時間の余裕がある時はサンマを朝食に取り入れるのがおすすめです。

サンマの栄養を効率良くとる方法

DHAやEPAは加熱によって失われやすいため、新鮮なものが手に入る場合はサンマも刺身で食べるのがおすすめです。加熱する場合も揚げ物よりは塩焼きにし、もし蒸し料理や煮物などにした場合は栄養素が汁に溶け出ているため、汁ごと食べるとよいでしょう。

また、揚げ物は衣、煮物は砂糖によって糖質が加わることから、ダイエットをしたい方はとくにそのまま刺身で食べると栄養素も無駄なくとれ、ヘルシーに楽しめるためおすすめです。

「美容」への作用・メリット

最後に、サンマには具体的に美容に対し、どのようなメリットがあるのか紹介します。

美肌効果

肌や髪をつくり出すコラーゲンも、たんぱく質からつくれています。サンマに豊富に含まれるたんぱく質が新陳代謝を高めて新しい皮膚や髪をつくるのと同時に、DHAやEPAによるしわやたるみの予防ができ美肌をつくるのに効果的です。

また、サンマに含まれるビタミンB12には睡眠のリズムを整える働きがあり、質のよい睡眠をとることで成長ホルモンの分泌が正常に行われると美肌づくりに役立ちます。

ダイエット効果

サンマに豊富に含まれるたんぱく質は筋肉をつくるのに役立ち、筋肉が減って基礎代謝が落ちるのを防げます。基礎代謝とはじっとしていても消費するエネルギーの量を指し、筋肉の量に比例する値です。

筋肉量を増やすことで基礎代謝を高めると、痩せやすいといわれているため、ダイエット中も偏った食事制限はせず、サンマなどで良質なたんぱく質を摂取して基礎代謝を高めることを意識するとよいでしょう。

管理栄養士

川島 尚子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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