食・レシピ
2023.3.3

納豆の「栄養」と「効能」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

日本人の食卓に欠かせない食べ物、納豆。さまざまな健康効果が期待できる、日本の伝統的な発酵食品です。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、納豆の糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

納豆の「糖質」と「カロリー」

納豆(可食部)40gのエネルギーおよび糖質

納豆(糸引き納豆)
エネルギー:76kcal
糖質:2.1g
※納豆1パックは約40gであるため、上記ではこの数値を基準に算出

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの食べ物(可食部)40gとの比較

食べ物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
油揚げ(油揚げ/生) 151 0
きな粉(きな粉/黄大豆/全粒大豆) 180 4.2

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

納豆はほかの大豆から作られる食品に比べると、40gあたりのエネルギーは低く、糖質はやや高いことがわかります。

納豆に多く含まれる「栄養素」

納豆40gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

たんぱく質:6.6g
脂質:4.0g
食物繊維:2.7g
ビタミンK:240μg
パントテン酸:1.44mg

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

納豆には、原料である大豆に由来するたんぱく質が豊富に含まれています。上記以外にも、発酵によって増えたり合成されたりする、さまざまな成分が含まれていることも納豆の特徴です。

パントテン酸

ビタミンB群の一種であり、摂取した栄養素からエネルギーを作り出す働きに必要とされる栄養素です。ほかには善玉コレステロールを増やす働きや、ストレスを和らげるホルモンを作る働きにも関わります。

ナットウキナーゼ

ナットウキナーゼは、納豆菌が作り出す納豆独自の成分です。血液中のコレステロールや中性脂肪が増えると、血液がドロドロになって血栓が溶けにくくなり、血管が詰まってしまう恐れがあります。しかしナットウキナーゼには血栓を溶かしやすくする働きがあるため、脳や心臓の血管が詰まることで引き起こされる、脳梗塞や心筋梗塞といった病気を予防する効果が期待できます。

ポリアミン

納豆など、大豆から作られる発酵食品に多く含まれる成分です。新陳代謝を活発にする働きがあるため、肌にシミやくすみができるのを防ぐ効果が期待できます。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

納豆そのもののエネルギーは、あまり高くありません。しかし、付属のタレやからしを加えると、エネルギーや糖質は増えてしまいます。肥満につながる恐れがあるため、納豆を1日に何パックも食べることのないようにしてください。また、タレには塩分が含まれるため、塩分を摂り過ぎてむくみが生じる可能性もあります。納豆を食べるのは、1日に1パックまでにするとよいでしょう。

摂取に適した時間帯

納豆を効果的に食べるなら、朝食をおすすめします。朝は、1日の中でも体温が低くなる時間帯です。食事を摂ると、食べ物の消化吸収にエネルギーが使われて体温が上がります。栄養素のなかでも、消化吸収時により多くのエネルギーを消費するとされているのが、たんぱく質です。納豆からたんぱく質を摂取することで、エネルギー消費が促されて体温が上がり、基礎代謝の上昇が期待できます。

納豆を食べる際の組み合わせ

納豆とキムチは、腸内環境の改善におすすめの組み合わせです。納豆に含まれる納豆菌には、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。発酵食品のキムチに含まれる乳酸菌も、腸内環境の改善をサポートしてくれる微生物です。加えて納豆とキムチにはどちらも食物繊維が含まれるため、腸内環境を整える相乗効果が期待できます。

「美容」への作用・メリット

肌にシミやくすみができる原因のひとつが、肌のターンオーバーの乱れです。ターンオーバーが正常に行われないと、肌に色素が沈着してシミやくすみができてしまいます。納豆は、肌のターンオーバーを整える成分、ポリアミンが豊富に含まれる食材です。ポリアミンは体の中でも作られますが、加齢にともない作られにくくなってしまいます。納豆を食べてポリアミンを補い、健やかな肌を保ちましょう。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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