冷え性体質を漢方で改善して美ボディに変わる!おすすめアイテムもチェック
多くの女性に共通するお悩み、「冷え性」。血流が滞り、むくみや肩こりなどの不調だけでなく、代謝も悪くなくなることから、便秘や太りやすくなるなど、さまざまな負の連鎖をもたらします。これらの不調をひとつひとつ改善するよりは、根っこにあるこの「冷え」を改善することが一番!そこで、ここでは冷えに有効な漢方療法を紹介。漢方薬、ショップ、漢方学的見地からの食材など、初めての人にとっても比較的取り入れやすい対策をピックアップしました。無理なく冷え性を改善すれば、もれなく美しさもついてくる。ぜひおためしください!
【目次】
・冷え性だと太りやすい!?まずは冷え性チェック☆
・冷え性を改善する!漢方薬&サプリメント&入浴剤
・漢方療法のすべてがわかる!「漢方ミュージアム」
・漢方の専門家&美の達人が伝授!冷え性を改善する食べ物&飲み物
冷え性だと太りやすい!?まずは冷え性チェック
便秘肥満傾向の冷え性かわかる!チェックシート
教えてくれたのは・・・医師・松生クリニック院長 松生恒夫先生
1955年生まれ。東京慈恵会医科医学部卒業。生活習慣病としての大腸疾患、地中海式食生活(地中海式ダイエット)、漢方療法に詳しく、『あと3kgやせたい人のための腸内リセットダイエット』(宝島社)、『見た目は腸が決める』(光文社新書)など多数。テレビ出演や講演など幅広く活躍。
【あなたは“体が冷えて、食物繊維不足から便秘気味”?チェックシート】
□おなかが張りやすいと感じる
□お通じが安定していない
□ストレスを感じると下痢を起こすことがある
□寒くなるとお通じが悪くなり、むくみがち
□おなかや手足が冷たいと感じることがある
□お通じのためにヨーグルトを食べているが、調子は今イチ
□炭水化物抜きダイエットをしているが、効果が出にくい
□肌荒れ、口臭、体臭が気になることがある
【結果の見方】
「上記8項目のうち、4つ以上当てはまる人は、便秘肥満の黄信号」と、警鐘を鳴らす松生先生。
その理由を伺いました。
「“体が冷えて、食物繊維不足から便秘になっている人”に共通する特徴だからです。特に注意したいのは、炭水化物抜きダイエットをしている人。最近は、ごはんやパン、麺類、芋、豆、果物など糖質が含まれる食べ物を控える糖質制限ダイエットが流行しています。しかし、炭水化物は糖質以外にも、排便を促す食物繊維が豊富に含まれ、食べずにいると排便障害を起こし、それが病気につながる恐れもあるからです」
20代後半からは、糖質制限、炭水化物抜きダイエットはNG!【やせる法則vol.3】
冷え性の女性に多い「瘀血体質」?
教えてくれたのは・・・東京女子医科大学准教授 東洋医学研究所副所長 木村容子先生
「漢方の観点で太りやすい原因を考えるとき、加齢による“陰”や“虚”への移行に加えて『体質』も指標になります。ここでいう『体質』とは、年齢に関係なく、その人の体の偏りを判断するもの。瘀血体質は、血行不良で代謝も悪く、老廃物の排出が滞ってしまうタイプ。冷え症の女性に多く見られます」
【「瘀血体質」チェックリスト】
□手足が冷えやすい
□肩こりがひどい
□ストレスを感じることが多い
□夜更かしをすることが多い
□朝食を抜くことが多い
□目の下にくまができやすい
□肌がくすんでいる
□鮫肌である
□唇が暗紫色である
□アザができやすい
【結果の見方】
チェックが多いと、血の巡りが悪いタイプ。
食事でとった栄養成分が体のすみずみまでうまく行き渡らず、体の各細胞が栄養不良に。結果、代謝が衰えて老廃物の排出も滞り、太りやすくなります。手足に冷えを感じる人が多く、まずは体を温めることがダイエットの基本。
食毒、瘀血、水毒…太りやすい3つの体質に当てはまっていない?|体質チェックボックス付き
冷え性を改善する!漢方薬&サプリメント&入浴剤
医師直伝!冷えに効く漢方薬2種
教えてくれたのは・・・ナビタスクリニック新宿 院長 濱木珠恵先生
【漢方薬で不調を緩和する】
「漢方薬は、生命エネルギーの『気』、血液の『血』、血液以外の体液やリンパ液である『水』のバランスを整えるもの。女性にありがちな体調 不良を、鉄摂取というストレートなアプローチとは別の方向から緩和していきます。気・血・水のバランスを乱す根本的な原因を取り除くよう体質から改善するため、2~3か月をめどに飲み続けることが必要。漢方に詳しい医師に相談してみましょう」(濱木先生)
【おすすめ漢方薬】
<当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)>
虚弱体質で、むくみや腰痛、肩こりがある人、ホルモンバランスが乱れている人に効果的。全身に栄養を与え、血行を促すと同時に、水分代謝を整えてむくみや冷えを取り除く。
<加味帰脾湯(かみきひとう)>
「血」不足で「気」が余り、肩こり、疲れ、イライラ、不眠症などの不調を抱えている人に効果的。神経の高ぶりを鎮め、頭痛やめまい、不安、不眠など心身の不調を和らげる。
ドクター直伝・漢方薬4選|貧血にむくみ、肩こり、イライラに正解を
美の達人愛用の冷え性にならない!漢方薬
教えてくれたのは・・・Celvoke/F organics ディレクター 田上陽子さん
「『抑肝散加陳皮半夏湯』は体を温めつつ、“気”の巡りを良くする漢方で、煮出して飲むタイプを愛飲しています。冷えの原因や体質に応じた漢方は、効果的に冷えを解消できますよ」
ストレスによる体への悪影響を和らげ、自律神経を安定させる。
薬日本堂|抑肝散加陳皮半夏湯 [第2医薬品] 1包 ¥700
編集部注)漢方は体質に応じて処方を受けてください。
美の達人がやっているのは冷えを寄せ付けない体作り! 今すぐ真似したいあったかインナーケア術
体が芯からぽかぽかになる本格的な生薬風呂
教えてくれたのは・・・日本入浴協会理事 古谷暢基さん
100%生薬エキスの液状入浴剤。柑橘系と生薬が溶け合う香りに“効く”手応えが。
ツムラ|バスハーブ [医薬部外品] 210ml ¥1,800(編集部調べ)
自然の恵みで心と体を温める♪ 「生薬風呂」で眠りの改善も期待!
漢方療法のすべてがわかる!「漢方ミュージアム」
冷え性、疲れ、肌荒れ、便秘……。体の悩みを気軽に漢方相談できる!
「漢方」は体本来の健康を維持する力(=自然治癒力)を引き上げてくれます。いわゆる「漢方薬」だけでなく、自然治癒力を高め、病気を予防、健康を増進するための養生法全般を指します。
【漢方ミュージアムを巡るだけで「漢方」が身近な存在に!】
「漢方」が美容にも健康にも良さそうとは感じていても、実際のところ、どうすればいいのかよくわからないし、生活に取り入れるにはハードルが高い、と足踏みしている人もいるのでは?そんな人にとって、薬日本堂が運営するニホンドウ漢方ミュージアム(品川)は、“漢方ライフスタイル”にふれられる貴重な施設。ギャラリー、レストラン、ブティック、スクールの4つの施設で構成され、ひと巡りするだけで「漢方」の魅力を存分に体感できます。
【漢方の考え方やライフスタイルを楽しく学べる「漢方ギャラリー」】
「漢方」とは、古代中国で発達した伝統医学を源としてはいるものの、実は日本の文化や風土に合わせて発展した、日本独自のものだと知っていましたか? 中国で「漢方」と言っても、通じないこともあるそう。無料で見学できる「漢方ギャラリー」のコーナーでは、そんな「漢方」の歴史や基本的な考え方、さまざまなタイプの生薬についてなど、壁面に飾られたパネルでわかりやすく解説されています。普段、あまりお目にかかれない生薬もズラリ! 気になる自分のストレス指数や体脂肪、骨密度も無料でチェックできます。
【和漢アイテムの買い物や漢方相談ができる「漢方ブティック」】
ショッピングのコーナーには、和漢を配合した食品や健康茶、スキンケア・ボディケア商品など、気軽に漢方ライフをスタートできるアイテムがそろっています。その奥のカウンターには、専門知識の豊富な相談員が待機。個々の体調や悩み、生活習慣などをじっくりと、丁寧に聞いてくれ、漢方薬や健康食品の紹介、ライフスタイルのアドバイスなどをしてもらえます。
漢方相談は無料。そのほか、血流測定器や肌年齢測定器も無料で利用できる。
厳選した和漢植物エキスが配合。
カガエ|エクストラエッセンス(医薬部外品)28g ¥6,800
同|クリーム(医薬部外品)30g ¥7,200
は人気商品。
【本格的な薬膳料理を気軽に、おいしく堪能できる「薬膳レストラン 10ZEN」】
和漢素材のエキスが溶け込んだスープやカレー、14種類の漢方飼料を食べて育った漢方和牛や漢方三元豚の鍋、自然栽培の野菜など、こだわりの食材が巧みにアレンジされたおいしいメニューの数々。ミュージアム内のレストランで、ここまで手の込んだ薬膳料理を食べられるとは驚きです。
女性に一番人気の「デトックススープランチ 白金豚肉付き」1,600。温めて巡らせる和漢素材に程よい辛みが加わった、毒素排出薬膳スープ。栄養はもちろん、味のバランスも絶妙! 食べ放題のサラダバーは¥600。
【もっと学びたい人のために、「漢方スクール」も充実!】
館内には30名以上が入る大型の教室もあり、「漢方」について学べるさまざまな講座が用意されています。「はじめての漢方入門」、「はじめよう!タイプに合わせたダイエット!」各¥3,000など、気軽に受けられる1日だけのセミナーから、暮らしに活かせる漢方を体系的に学べる通学コースまで、興味のレベルや目的に合わせて選べます。本格的に学びたい人には、資格取得のコースも。開催日や講師はWEBサイトでチェックを!
肌も体も心も整う“漢方ライフスタイル”への入り口、漢方ミュージアムに行ってみた!
漢方の専門家&美の達人が伝授!冷え性を改善する食べ物&飲み物
冷え性に効く!しょうが紅茶
教えてくれたのは・・・料理研究家 一鍬田朋子さん
「ダイレクトにしょうがなどの温め食材を食べて、末端まで温めるのが近道です」と一鍬田さん。しょうがは食べるだけで胃腸やおなかの機能を高めてくれる万能選手だからたくさん取り入れて!
【体ぬくぬく♪干ししょうが紅茶】
【材料(1人分)】
紅茶ティーバッグ…1個
シナモンスティック…1本
干ししょうがのはちみつ漬け…適量(作り方参照)
お湯…適量
【作り方】
(1) カップに紅茶を入れてシナモンスティック、干ししょうがのはちみつ漬けを添える。
※しょうがは干すことでジンゲロールという、体を芯から温める成分になり、生のしょうがよりも温め効果がパワーアップ。
(2)【干ししょうがのはちみつ漬け作り方】しょうがはスライスして盆ざるに並べ、天日で3日程干して乾燥させる。または100°Cのオーブンで約1時間焼く。途中1~~2度裏返し、乾燥させる。最後に、熱湯消毒した保存瓶に入れて、上からはちみつを注ぐ。→これを常温保存しておき、紅茶を飲むときなどに使う。
最強のぽかぽか食材“しょうが”を使ったお手軽レシピ<手足など末端冷え性タイプ>
漢方専門店主直伝!冷えが和らぐ♪お手軽薬膳ドリンク2種
教えてくれたのは・・・国際中医師・国際中医薬膳師 小林香里さん
【冷えに効く!杜仲茶ローズ】
「冷えは代謝の悪さが原因。婦人科系トラブルに効く杜仲茶で温めて巡らせて。女性が喜ぶ香り高いローズを加えることで、飲みやすさもUP」
<杜仲茶>
体を芯から温めるため、婦人科系のトラブルに効果的。末端が冷える人にもおすすめ。
<ローズ>
気や血を巡らせて体を温める。ローズはつぼみでも花びらを使ってもOK。
【材料と作り方】
杜仲茶……大さじ1
ローズ……小さじ1
(1)ティーポットに杜仲茶とローズを入れ、お湯(300ml)を注いで、数分蒸らす。
【水っぽい鼻水&くしゃみ、冷えに効く!しょうが紅茶×シナモン】
「体が冷えていると、鼻水が透明でサラサラに。くしゃみも冷えによるものです。体を温める食材をとって、症状を和らげて」
<しょうがスライス>
新陳代謝を高めて体を温める。チューブタイプを使ってもOK。その場合は小さじ1に。
<紅茶>
血の巡りを良くして体を温める。茶葉はダージリンなど、クセのないものがおすすめ。
<シナモンスティック>
冷えから来るトラブルを、温めて和らげる。シナモンパウダー(小さじ1/2)を使っても。
【材料と作り方】
紅茶……小さじ2
シナモンスティック……1本
しょうがスライス……2枚
(1)ティーポットに紅茶としょうがを入れ、お湯(300ml)を注いで数分蒸らしたら、シナモンスティックを入れておいたカップに、抽出した紅茶を注ぐ。
冷え、むくみ、肌の乾燥…気になる不調にはお手軽薬膳ドリンクがおすすめ!
漢方食材たっぷり!塩麹サムゲタン
教えてくれたのは・・・料理研究家 一鍬田朋子さん
漢方&コラーゲンたっぷりで、肌も体もイキイキ!
【材料(3人分)】
鶏骨つきもも肉……2本
玉ねぎ……1/2個
長ねぎ(斜め切り)……1本
にんにく……1片
しょうが(スライス)……4枚
もち米……大さじ2
ナツメ……2個
ローリエ……1枚
松の実・クコの実……適量
水……1リットル
塩麹……大さじ3~4
料理酒・こしょう……適量
【作り方】
(1)もち米は洗って30分程浸水させておく。ナツメはさっと洗う。
(2)鍋に鶏肉、水、料理酒、玉ねぎ、長ねぎ、にんにく、しょうが、もち米、ローリエ、松の実を入れて強火にかける。煮立ったらアクを取り、弱火にして塩麹を加え、クッキングシートをのせて30分煮る。ナツメとクコの実を加えて、さらに20分煮る。こしょうで味を調える。
最強のぽかぽか食材“しょうが”を使ったお手軽レシピ<手足など末端冷え性タイプ>
美の達人おすすめ!冷え性解消&デトックススープ
教えてくれたのは・・・ヘア&メイクアップ アーティスト 甲斐美穂さん
「デトックススープにたっぷりのしょうがを加えて食べるのが冬の定番。食べた後は、汗ばむ程!」
【材料と作り方】
(1)デトックス効果のある、キャべツや玉ねぎ、セロリほか、好きな野菜とミニトマトを小さくカット。しょうがはすり下ろす。
(2)鍋で沸騰させたお湯に、ミニトマトとしょうが以外の野菜をすべて投入。
(3)柔らかくなったらコンソメ顆粒、トマトジュースを加えひと煮立ちさせる。
(4)ミニトマトを入れて、塩・ こしょうをして味を調える。最後にしょうがを加えて完成。
美の達人がやっているのは冷えを寄せ付けない体作り! 今すぐ真似したいあったかインナーケア術
*店舗データは取材当時のものです。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。