無意識に行ってしまう“歯ぎしり”…その原因は?
睡眠時などに歯ぎしりをしてしまうあなた! 無意識のうちに歯ぎしりをしてしまう原因を知っていますか? オーク銀座歯科クリニック院長 難波郁雄先生にお話を伺いました。
Q.どうして歯ぎしり・食いしばりをしてしまうの?原因を教えて!
A.「ストレス解消」のために必要な体の防御反応
歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレス。「私たちは、多くのストレスを抱えていますが、それを発散するために行っているんです」と難波先生。また、精神的なものだけでなく”身体的なストレス”を回避するためにも行われているそう。「姿勢が悪く猫背になっていると体の構造上、あごや舌の位置が後退し、奥歯が接触しやすくなったり、気道が狭くなって呼吸が浅くなったりします。こうした体のつらさ=ストレスから逃れるために、無意識に食いしばりを行うことで、姿勢が崩れないように制御している場合もあります」
姿勢が悪いとあごと舌が後退し奥歯が接触しやすい状態に!
【姿勢が悪い場合】
舌とあごの位置が後ろになる
姿勢が悪いと舌と下あごが後退し、奥歯が接触しやすい状態に。気道も狭くなり呼吸が浅くなる。こうした体のつらさ(ストレス)から逃れるために食いしばりが起こる。睡眠中も舌と下あごが後退するため、食いしばりやす
い。
【姿勢が良い場合】
舌とあごの位置が前になる
姿勢が良いと舌や下あごの位置が前方になる。すると気道が広がり呼吸もしやすく、食いしばりも予防できる。大人の頭の重さは約5kgもあるため、姿勢が悪く歯や骨に大きな力が加わると、顔や体をゆがませることも。
歯ぎしり・食いしばりについて伺ったのは…
オーク銀座 歯科クリニック院長 難波郁雄先生
なんばいくお/東北歯科大学卒業。日本補綴歯科学会専門医、指導医。2003年に同クリニック開設。口の中だけでなく体のバランスをトータルで考えた治療を行う。
イラスト/すぎうらゆう、川野郁代 構成/青山貴子
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