ブリーチしてカラーを入れる場合の理想の頻度は?【短期連載:ヘアにまつわる素朴な疑問を解決!】
カラーリングやパーマなど、チャレンジしたいけれど髪が傷むのが心配…という人も多いのでは? 美しいスタイルをキープしつつ、本来の髪もイキイキとさせるのは、タイミングも重要です。では、それはいつ? ということで、今回は髪のお手入れの基本のキを徹底解明! へアサロン『フォーカス』のスタイリスト、いしままりこさんにお答えいただきます。
Q:ブリーチしてカラーを入れる場合の理想の頻度があるってホント?
元の髪色よりもハイトーンに仕上げたり、インナーカラーなどに使うとおしゃれな印象になる赤や青などの発色を美しく出すためには、ブリーチ(脱色)する必要があります。メリットは、イメージ通りの色が出せること。しかし、ブリーチを繰り返すと髪の傷みの原因になりそう……。いったい、どのくらいの頻度で行うのがベストなのでしょうか。さっそく、この疑問をいしまさんにぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:2か月~2か月半に1度のペースがベスト
「1度理想の色が入れば、それが退色してきたら色を入れ直せばいいので、ブリーチの必要はありません。カラーのリペアは2か月~2か月半に1度のペースがベスト。そのときに、伸びてきた根本部分だけブリーチしてカラーを入れれば、全体の色ムラもできずにキレイな状態をキープすることができます」(いしまさん・以下「」内同)
- ・1度理想の色が入れば、退色してきたタイミングで色を入れ直せばOK! 以降ブリーチの必要はない
- ・カラーのリペアは2か月~2か月半に1度のペースがベスト
- ・伸びてきた根本部分だけブリーチしてカラーを入れれば、全体の色ムラもできずにキレイな状態をキープできる
ブリーチ剤が髪を傷ませる理由は?
「ブリーチ剤は、髪のメラニン色素を削って、色を入れやすくするものです。髪のキューティクルを開き、ケラチンを分解してしまうため、ケアを怠ると、髪のダメージに繋がってしまいます」
ブリーチは1回でいい?
「求める髪色や髪質によります。メラニン色素が抜けていくのには順序があり、黒色から茶色、赤茶色、オレンジ、黄色、白の順に、ブリーチをすればするほど白へ近づいていきます。例えば、キレイな銀髪にしたい人は、白色が入るまで色を抜く必要があります。髪の毛が細くてやわらかい人であれば、1回のブリーチで黄色近くまで明るくなりますが、太くて固い人の場合、1回では色が抜けないことも。その場合は、ブリーチを2回、3回、と追加します」
Point
◆メラニン色素が抜けていくのには順序がある◆黒色→茶色→赤茶色→オレンジ→黄色→白の順
◆ブリーチをすればするほど白へ近づいていく
◆ブリーチの回数は、求める髪色や髪質によって異なる
◆髪の毛が太くて固い人は、1回では色が抜けず、ブリーチを2回、3回と追加する場合もある
髪を傷ませないブリーチ剤はないの?
「傷まない、とまでは言いきれませんが、“ケアブリーチ”という痛みにくいブリーチ剤があります。これは、髪の結合を補修する成分のジカルボン酸が含まれおり、従来のブリーチ剤と比べ、ダメージを抑制する効果があります。ケアブリーチにもメーカーによりいくつもの製品がありますが、フォーカスでは“ファイバープレックス”という商品を使用しています」
ファイバープレックスとは
「ファイバープレックスは、従来のブリーチ剤と比較して、枝毛・切れ毛を98%カット、髪を補修するだけでなく、ダメージを受けにくくしてくれます。これまでブリーチ後では感じることのできなかった髪のハリコシ、弾力のある質感に仕上げることができます。とはいえ、ブリーチには変わりはないので、使い過ぎてもいい、というわけではありません」
トリートメントを追加するとダメージは緩和される?
「ブリーチとトリートメントを合わせることで、ダメージを緩和することは可能です。ダメージが進んでいる人の場合は、ブリーチの前にトリートメントを行って、髪の毛を補強してからブリーチ、カラーをするという方法もあります」
ブリーチすると地肌が痛い…解決法は?
「実際、ブリーチすると目が染みる、地肌が痛くなるという人も多いです。予防のため、リタッチの際に地肌に保護オイルを塗ったり、根元ギリギリには付かないように塗るテクニックもあります。あまりひどいと、頭皮トラブルの原因になってしまうこともあるので、担当の美容師に相談してみてくださいね」
ブリーチして入れたカラーをキープするコツは?
「カラーのもちをよくするためにおすすめなのが、“カラートリートメントシャンプー”。ブリーチ後に入れたカラーは褪色しやすく、もとの黄みにどんどん近づいてしまいます。そのために、シャンプーしながら髪に色みを入れるためのトリートメントシャンプーを使用します。
人気のミルクティやアッシュ系の色みをキープしたいなら、黄色みの反対色である紫がメインの“紫シャンプー”を使用することで、アッシュ系のカラーをキープすることができます。
中でも“クオルシア カラーシャンプー パープル”は、特に紫の色みが濃いので、美しい髪色を保ってくれます。
ピンク系や暖色系のカラーの人は、“カラタス シャンプー ヒートケア Pk”がおすすめです。赤みやピンクの色みを持続させながら、ドライヤーやアイロンの熱に反応し、髪の補修・保護をしてくれます。
これらのカラートリートメントシャンプーは、2~3日に1回程度の頻度で使用し、シャンプーをしたら5分程度置いてから流すことがポイントです」
- ・アッシュ、寒色系の髪色…“紫シャンプー”
- ・ピンク、暖色系の髪色…“ピンクシャンプー”
(写真左)クオルシア カラーシャンプー パープル(¥1,870)、(写真右)カラタスシャンプー ヒートケア Pk(¥2,178)
文/木土さや
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
1989年新潟生まれ。女性ならではの空気感で、言葉では言い表せない絶妙なイメージを汲み取り、トレンド×ライフスタイルから提案する“まりこアレンジ”が多くの支持を集める。似合わせカットはもちろん、デザインカラーにも定評があり、遠方から通うお客様も多い。
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