月経カップをしたまま寝てはいけないってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“フェムテックとデリーケートゾーン”について。月経カップをしたまま寝てはいけないって…ウソ? ホント? アヴェニューウィメンズクリニックの福山千代子先生にお答えいただきます。
Q:月経カップをしたまま寝てはいけないってホント?
ここ最近注目を集めている月経カップ。膣に挿入し、直接経血を溜めるもので、環境に配慮した生理用品として、大手メーカーも月経カップを発売するなど、話題を呼んでいます。しかし、新しいものなだけに、さまざまな疑問や不安がでてきています。そのひとつが、「月経カップをしたまま寝てはいけない」というもの。本当なのでしょうか。
さっそく、この疑問を福山先生にぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ウソ
「月経カップをしたまま、寝てはいけないということはありません。また、製造メーカーによって、カップの大きさなどに違いがありますが、最長10時間程度使用することが可能なものもあります」(福山先生・以下「」内同)
- ・月経カップをしたまま寝ても問題はない
- ・メーカーによって違うが、最長10時間程度使用することが可能
横になることで、経血が漏れたりしない?
「月経カップは医療用シリコンやゴムでできたカップを折りたたんで膣に挿入し、子宮口を覆うような形で膣内でカップを開き、直接経血を溜めます。月経カップを正しく使用できていれば、経血は漏れず、もちろん、横になったから漏れるということもありません。
しかし、月経カップが膣内にきちんと挿入されていなかった、カップが膣内で上手く開かなかった、そもそも月経カップのサイズが合っていないなどの場合には、漏れてしまうこともあります」
経血量が多めな人はどうしたらよい?
「上でも説明しましたが、月経カップには大きさがいくつかあります。メーカーによって多少の違いがありますが、基本はS.M.Lという展開。月経カップの大きさが上がるほど溜められる経血量も増え、大きいものではタンポン3~4本分の経血を溜めることができます。普段から経血の量が多いという人は、大きめサイズの月経カップを選ぶようにするとよいでしょう」
- ・月経カップの基本の大きさは、S・M・L
- ・大きさが上がるほど溜められる経血の量も増える
- ・大きいものでは、タンポン3~4本分の経血を溜めることができる
- ・経血の量が多い人は、大きめの月経カップを選ぶとgood!
月経カップ+ナプキンの組み合わせもあり?
「そもそも、ナプキンを使わずに、月経カップだけで生理期間中を過ごすというのは、普段から自分の経血量を把握し、月経カップを使いこなすことができている人ではないと難しいかもしれません。
たとえ月経カップが膣内に正しく挿入され、漏れないようになっていたとしても、月経カップを取り出し経血をトイレへ流す際に、血がついたり、こぼれてしまうこともあります。万が一のときに備え、月経カップ+ナプキンを併用するのも安心のひとつかもしれませんね」
選び方は?
「何よりも大切なことは、自分の体に合っていること。繰り返しになりますが、月経カップもナプキンと同じように、各メーカーからさまざまな種類が発売されています。そして、そのアイテムを使用することで、生理期間が少しでも快適に過ごせるようになるか? もポイントです」
Point
・月経カップも選ぶときのポイントは、自分の体に合っているか? そのアイテムを使用することで、生理期間が少しでも快適に過ごせるようになるか? が大切。文/木土さや
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
日本産科産婦人科学会専門医。金沢医科大学卒業。クリニックは、医師をはじめ全て女性スタッフで構成されており、更年期障害をはじめ、月経痛や月経前症候群(PMS) などの治療も積極的に行っている。女性ホルモンに影響され様々な不調や悩みを抱える女性の生き生きとした生活を応援しています。
アヴェニューウィメンズクリニック