「隠れ脱水」に気を付けて! 暑い夏の水分補給、何を飲むのが正解?
水分補給が大事、というのは周知の事実となっていますが、一方でただ飲めばなんでも良いわけではありません。水分補給にもコツがあるのです。「お茶やコーヒーは水分補給にカウントされないって本当?(主婦・33歳)」「一気飲みは体の負担になるって本当?(メーカー勤務・34歳)」と言った疑問に答えつつ、コツをつかんで、全身うるっと健康に♪
水分補給のコツをご紹介!
【TOPIC 1】マスク着用で陥りやすい!隠れ脱水が熱中症の引き金に
\今の時期は「渇き」を感じてからだともう遅い!/
マスクをいちいち取るのが面倒で、水分補給を怠りがちに…。
「マスクの中は湿度が高めなので、のどの渇きを感じにくく水分を補給し忘れる人が増えています。夏は発汗量も増すので、1時間半ごとくらいに飲んで。 脱水症状に気がつかないと、熱中症のリスクも高まるので、隠れ脱水にならないよう渇く前に水分補給を」(馬渕先生)
\隠れ脱水はここをチェック!/
□ 2時間経過してもトイレに行きたくない
睡眠時以外は、通常2時間に1回程度のペースで尿意を感じるもの。2時間以上経過しても尿意がない場合は、既に脱水が進行中。
□ 尿の色が濃い
脱水で尿量が減る影響で、尿の色が濃い黄色に。ちなみに、サプリメントを飲んでいる場合は、脱水していなくても濃くなることも。
□ のどに渇きがある
体の脱水が始まると尿の量が減り、加速するそのサインが脳へ届く仕組み。そこでのどが渇いた時点で、既に軽い脱水状態に。
出典:『からだを救う、水の飲み方、選び方』(講談社)
【TOPIC 2】常温、白湯、冷水…季節やシーンに合わせて選ぶ
\夏はちょっぴり冷たいものよね~/
美意識の高い人は、常温の水を飲んでいるイメージ。
「それは正解。冷たい水を飲みすぎると胃腸の内側から冷え、体の巡りが悪くなるからです。一方で、真夏や発熱時など、体に熱をもっている場合には冷たい水が有効。朝は体へ負担がかからない白湯、寒いときにはホットなど、シーンによって飲み分けるのがおすすめです」(馬渕先生)
\こんな風に選ぼう!/ 起き抜けには…白湯夏は…やや冷水
春&秋は…常温
体温が高めなときは…冷水
寒いときは…ホット
【TOPIC 3】一気飲みは効果減。ちょこちょこ飲みが正解
キレイを育むためには、一気飲みはNG。
「一度にたくさんの水を飲むと、胃腸に負担がかかりやすいのです。1~1時間半ごとを目安に、コップ1杯(200ml)程度を飲むように。長い時間空けるとのどの渇きも強まるので、ちょこちょこ飲みが理想です」(馬渕先生)
【TOPIC 4】水分は“水”で補給するのがベスト!
\コーヒーやお茶は嗜好品飲料/
コーヒーや緑茶などの飲料は、水分摂取に向かないのだそう(悲しい!)。
「なぜなら利尿作用のあるカフェインを含み、逆に脱水を進めるからです。とはいえ、コーヒーは代謝アップ、緑茶の渋み成分はカテキンの抗菌作用も見込めるので、メリットもたくさん。飲みすぎにならないよう適度に取り入れつつ、水分は水で摂取しましょう」(馬渕先生)
『美的』8月号掲載
撮影/河野 望 スタイリスト/大島有華 撮影協力/キタンクラブ(コップのフチ子:(C)タナカカツキ/KITAN CLUB) 構成/むらなかさちこ、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
\栄養×医療のエキスパート/
食糧学院副学校長。体を総合的にサポートする医療を推進。著書に『からだを救う、水の飲み方、選び方』(講談社)がある。