頭がギューッと痛む…原因は目の疲れや肩のコリかも!?「緊張型頭痛」の症状や解消法を女医が解説
頭痛に悩まされる女性も多いのではないでしょうか?その頭痛、「緊張型頭痛」かもしれません。まずは症状をチェックして、原因と解決法を見つけましょう。
緊張型頭痛の症状check!
□ ギューッと締め付けられるように痛む
□ 頭の両側や頭全体、後頭部が痛む
□ 寝込む程の痛みではない
□ 動いても痛みは強くならない
□ 光・音過敏はあってもどちらかひとつ
□ 頭痛に伴う吐き気はない
半数以上当てはまる場合は緊張型頭痛の疑い。
Q.目の疲れや肩・首のこりから頭痛になる頻度が増えています
A.体や心のストレスから起こる「緊張型頭痛」の典型例。心身のリラックスが必要です。
「PCやスマホ作業、デスクワーク、車の運転など、 不自然な姿勢を長時間 続けていると、その持続的な 緊張が首から肩にかけての筋肉を収縮 させて“こり”に。また、 精神的なストレス も神経や筋肉の緊張を高めます。こういった心身の緊張から、頭全体が締めつけられるように痛む頭痛を 緊張型頭痛 と呼びます。主な原因が心身の緊張やストレスなので、たっぷり 寝る、食べる、入浴する、軽く体を動かす など、日常生活のリセットで解消することが多いです。ただし、緊張の連続で痛みが 慢性化 したり、 片頭痛と合併 すると治りにくいので、専門医に相談を!」(五十嵐先生)
Q.マスク生活で頭痛が起きることが増えました。ストレスでしょうか?
A.ストレスもありますが、マスクにたまる二酸化酸素も一因。
「マスクをずっとしていると、呼気に含まれる二
酸化炭素がマスク内に増える
ため、それが頭痛の要因になっている可能性があります。脳内の細い血管が拡張して起こる
どんよりした痛み
が特徴です。
もちろん、
コロナ禍の精神的ストレス
も頭痛の誘発因子。朝起きて太陽の光を浴び、食事をとって、運動して…と、
生活リズムを正すこと
が大切です。朝の光や、必須アミノ酸のトリプトファンを含む食事は、精神を安定させる神経伝達物質、
セロトニンの分泌を促進
。そのセロトニンを材料に、睡眠を促す
メラトニンが産出
されます」(五十嵐先生)
Q.ストレス→睡眠不足→頭痛といったスパイラルから抜け出せません。どうすれば?
A.頭痛ダイアリーをつけてみましょう。頭痛の発症傾向を知った上で医師に相談を
「頭痛のスパイラルにただ苦しむだけでなく、いつどんなときに、どんな頭痛が起こっているのか、 自分の頭痛をよく観察 してみましょう。そのためには 頭痛ダイアリーをつけること をおすすめします。頭痛の原因になったと思うストレスや行動、食事、睡眠の状況などを記入。それによって 自分の頭痛の誘発因子 がはっきりして、改善の方向性も見えてくるはず。頭痛外来を訪れた際の治療にも役立ちます」(五十嵐先生)
頭痛ダイアリーには、頭痛の起こった日、程度、日常生活への影響度、服用した薬、その他の症状、考えられる原因などを記載。自分のノートでもいいし、「頭痛ダイアリー」で検索すればダウンロードが可能。
Point
自分の頭痛の傾向をしっかり観察することで、改善や治療の糸口が見えてくる!
『美的』2021年5月号掲載
イラスト/チブカマミ 構成/つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
いがらしひさか/富士通クリニック、東京クリニックで頭痛外来を担当。北里大学医学部神経内科客員教授も務める。日本頭痛学会理事。