健康・ヘルスケア
2020.8.26

汗をかかないのは病気かもしれないって本当?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日々の生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は“汗”について表参道レジュバメディカルクリニック院長の平田玲奈先生に質問。まだまだ暑い日が続いていますが、全く汗をかいていない人をたまに見かけます。汗をかかないのは病気かもしれないと聞きますが、それは本当なのでしょうか?さっそく平田先生に真相を直撃してみました。

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Q:汗を全然かかないのは病気かもしれないって本当?

暑さや湿気がまだまだ辛い毎日ですが、こんなに暑いのに汗をかいていない人を時々見かけます。汗をかくことは体にも必要なことだと聞きますが、まったく汗をかかない人は病気かもしれない……。そんな噂は本当なのでしょうか? 美容医療について詳しい表参道レジュバメディカルクリニック院長の平田玲奈先生に聞いてみました! 先生のお答えは?

A:ホントです!

汗が出ないことは、さまざまな症状を引き起こすことがあります。“無汗症”といい、全身的に発汗がない(汗をかかない)状態を言います」(平田玲奈先生・以下「」内同)

汗をかかないことで引き起こされる不調とは?

「汗は、皮膚組織にある“汗腺”から分泌されますが、汗をかかないとその機能も衰えます。そのため、暑くても“汗をかけない=”体温調節ができない”となり、体内に熱がこもり、うつ熱状態になります。“うつ熱”とは熱中症の危険度で、もっとも危険な“意識障害”の前に発症する症状のこと。高温多湿な環境の中で体の熱をうまく発散できないときに発症します。うつ熱になると体温調節が難しくなるので、発熱や頭痛、めまいや吐き気などの症状が出て熱中症になるリスクが高まります。近年、熱中症になる方が増えている背景にはこのような発汗低下も関わっていると考えられます。

その他の汗が出なくなる疾患、例えば自律神経失調症例では、広範囲のドライスキンと皮膚の温度上昇を伴います。また、汗を出すエクリン汗腺が未熟あるいは形成されない外胚葉異形成症の症例ではアトピー性皮膚炎診断基準を満たすようなドライスキンを伴う皮膚炎のケースも見られます」

汗が出なくなる無汗症の原因は?

1)薬剤や身体的要因

多汗症の治療薬として用いられる抗コリン剤が発汗を減少させることがあります。また、熱傷や外傷後瘢痕(はんこん)など限られた部位のエクリン汗腺が損なわれることが原因となることも。

2)皮膚疾患

先天性疾患は無汗性外胚葉形成不全症、ファブリー病など。後天性皮膚疾患としてはシェーグレン症候群、全身性強皮症、コリン性じんましん、アトピー性皮膚炎など。

3)中枢神経あるいは末梢神経の異常

神経疾患も汗の出ない原因となります。中枢神経性としては脳血管障害、脳炎、頚髄障害、多系統萎縮症、多発性硬化症などが知られています。末梢神経性としては糖尿病、アルコール中毒などに伴う末梢神経障害、脱髄性多発末梢神経障害、自律神経障害など。

無汗症の治療法は?

「一部位ではなく全身広範囲の無汗症は、次のことに気をつけて、体温調節を行います
・運動制限
・涼しい状態などの環境維持
ただし、残念ながら先天性無汗症には治療法がありませんので、日常生活で熱中症にならないように注意して生活してください。 後天性無汗症の中で、基礎疾患(※)が原因で、後天性無汗症が発症している場合は、元になった疾患の治療を行うことで改善を目指します。無汗症の人は、運動後や高温多湿なところに長時間滞在していると熱中症を発症する恐れがあります。 できるだけ、涼しい環境で過ごすようにしてください。いつでも体を冷やせるように、冷たい飲料の携帯を心掛けましょう」

※基礎疾患:ある病気になった時の原因の病気。 後天性特発性無汗症では、ステロイド剤の全身投与が有効な場合があります。 ステロイド剤の作用で、症状が軽くなったり、良くなったりする可能性があります。

 

表参道レジュバメディカルクリニック院長

平田玲奈先生

国際基督教大学国際関係学科にて経営学を学ぶ。自身の皮膚疾患の悪化をきっかけに医師を目指すことを決意し東邦大学医学部医学科に入学。卒業後東京慈恵医科大学付属病院にて形成外科、皮膚科に携わり、その後、美容医療の分野へ。美容医療の中でも、抗加齢(アンチエイジング)医療及び美容婦人科に興味を持ち、大手美容外科クリニック院長就任後多くの症例を経験。

表参道レジュバメディカルクリニック

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文/野邑みえ(all the way)

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