単品ダイエットは3日しか続けちゃダメってホント?真相を管理栄養士の大柳珠美さんに直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常に潜む美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は食品の単品ダイエットについて。ひとつの食品だけを食べ続けることで、短期間に体重減を目指す単品ダイエット。でも、長くても3日間しか続けちゃダメっていうウワサが。本当でしょうか。管理栄養士の大柳珠美さんにお答えいただきます。
Q:食品の単品ダイエットは3日しか続けちゃダメってホント?
りんご、バナナ、ゆで卵、おからなどなど、1種類の食品だけを食べ続けて痩せるというメゾットの単品ダイエット。手っ取り早く痩せられそうな気もしますが、3日間しか続けちゃダメってホント? さっそく、この疑問を大柳さんに聞いてみました!
A:本当です
「3日なのか1週間なのか、具体的な日数はわかりませんが、単品ダイエットは栄養不足に陥るというリスクがあります。なので、日数に関わらずおすすめできないダイエットといえます」(大柳珠美さん・以下「」内同)
単品ダイエットがおすすめできない理由
「単品では人体の生命維持に必要な様々な栄養素を摂取することができません。例えば肉しか食べないダイエットの場合、魚にしか含まれない必須脂肪酸は摂取できないことになります。魚の油は脳の油であり、炎症を抑える油でもあります。それがなくては生命維持ができないため、食事から摂取しなければならない油です。免疫に欠かせないビタミンDも魚からしか摂取できないと言っても過言ではない栄養素です。肉しか食べない、あるいは野菜しか食べないダイエットではビタミンDは不足してしまいますね。
また、大豆製品に豊富なマグネシウムやカルシウムなどのミネラルも肉のみ、野菜のみの単品ダイエットでは不足してしまいます。ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸、タンパク質は生命維持に欠かせないものです。タンパク質の食品である肉、魚、貝類、大豆製品、卵などにビタミン、ミネラル、必須脂肪酸が含まれています」
きれいに痩せるダイエット法とは
「炭水化物とは糖質と食物繊維の総称です。大豆や野菜も炭水化物。糖質はダイエット中に控えても良いですが、食物繊維はダイエットや健康維持にはなくてはならない栄養素です。そして、糖質もエネルギーが必要な成長期の子どもやアスリートの方などには良いエネルギー源になります。下記は1日に必要な栄養素を組み込んだ献立の例です。健康維持のためにはたくさんの食品をバランス良く摂取して欲しいのです」
【朝】
豆乳ヨーグルト+季節のフレッシュフルーツ
ゆで卵(しらすと青のりをたっぷり添えて)
生野菜と海藻のサラダ(亜麻仁油、有機りんご酢、天然塩、くるみをトッピング)
【昼】
蒸し鶏とブロッコリーのサラダ
しらたきと舞茸のペペロンチーノ風
トマトとバジルのオムレツ
【夜】
さばの塩焼き(たっぷりの大根おろしとレモンを添えて)
高野豆腐と切り昆布の煮物
ほうれん草としめじの胡麻和え
刺身こんにゃく
もずくのスープ
【間食】
おやつ昆布、あたりめ、枝豆、焼きのり、ハイカカオチョコレートなど
エネルギーを余分な体脂肪として蓄えているうちは、糖質制限。エネルギーが必要な方は糖質も上手に取り入れて、たんぱく質や脂質を筋肉や脳など体の材料にしていきましょう。
毎日の食事ですべての栄養素を補うのはなかなか難しいので、サプリメントで補うのも良いでしょう。体脂肪の燃焼を促進するためにはビタミンB群が必要です。ダイエット中はマルチビタミン&ミネラルなどがあると心強いと思います。原材料を見て、粉糖や食品添加物が使われていないものを選ぶのもポイントです」
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
糖質制限、栄養療法、腸内環境など機能性栄養医学の理論をもとに、肥満や糖尿病など生活習慣病の根本解決を目指す食事指導を行うエキスパート。都内のクリニック(内科、心療内科、肥満外来)で食事指導を担当。ダイエットジム「ライザップ」の食事ガイドブック監修。「糖質制限食その食べ方ではヤセません」(青春出版社)など著書多数。