天気の変化で起こる不調、それ“気象病”かも!診断テストをして原因をチェックしよう
“雨が降る前に頭が痛くなる”“台風時期にめまいがひどくなる”…etc. 毎年そんなストレスに悩まされていませんか?その不調、もしかしたら“気象病”の可能性が! まずは天気の変化で起こりやすい不調を知り、診断テストをチェックしてみて。
天気の変化で起こりやすい4大不調
首・肩こり
「梅雨の時期は特にひどくなり、首や肩のこりから頭痛や吐き気を催して、仕事を休むことも」(会社員・36歳)
「肩~肩胛骨が固まり、まるでおもりを背負っているように重くなる」(営業・32歳)
めまい
「寒暖差が激しくなる季節の変わり目は、天井がぐるぐると回り立っていられない程に」(メーカー ・35歳)
「ひどいと転んだり、家具にぶつかったり…日常生活に支障が出ることも」(主婦・41歳)
倦怠感
「起き抜けから体が重く、ベッドから起き上がれない」(会社員・34 歳)
「雨の日が続くと、とにかくずっと眠い。頭も回らないし集中力も切れやすくなり、気分も落ち 込みやすくなります」(事務・31歳)
頭痛
「雨の日はもちろん、前日から頭が重くなり、市販薬が効かない程痛むことも」(自営業・33歳)
「台風の時期はズキズキと脈打つような頭痛が増え、一日中寝込んでしまうことも多い」(営業・29歳)
今すぐチェック!気象病診断テスト
1、2がある人は気象病の可能性大、3〜12の中で3つ以上当てはまった人は気象病予備軍です。
天気の乱れと体調不良は密接に関係しています
「“気象病”とは、気候や天気の変化が原因で起こる体の不調の総称で、首・肩こりや、めまい、倦怠感、頭痛など、人によりさまざまな症状が出るのが特徴です。特に気圧、気温、湿度など、気象が大きく変化する時期に起こりやすく、自律神経が乱れることが原因とされています。中でも症状が出やすいのは“気圧の低下”。梅雨前線に沿い低気圧が日本列島を横断する梅雨の頃は特に患者が増えます。“気象病”は医学的に認められた病名ではないものの、現代人の9割は自律神経が乱れていると言っても過言ではなく、悩んでいる人が増えたことで、近年では認知度もかなり高くなってきています」(せたがや内科・神経内科 クリニック院長 久手堅 司先生)
放っておけば毎年悩まされるであろう“気象病”。自律神経を整える生活で、体調不良が起こりやすい時期に備えましょう!
気象病は誰しもに起こり得る
美的世代の女性に急増中!頭痛や肩のこり…etc.、慢性的な症状が気圧の低下で悪化!
日本の天気は気圧の変化が起こりやすい!
最も不調を感じやすいのは5〜9月!
5月に日本海や北日本で発達する温帯低気圧のメイストームをはじめ、5~7月にはぐずついた天気が続く梅雨、さらに8月中旬~9月にかけて日本付近に停滞する秋雨前線が台風と重なれば、大雨になることも。このように季節の変わり目は気圧の変化が起こりやすく、耳の奥にある内耳(ないじ)が大気圧の乱れを察知。1年の中でも体調不良を感じやすい期間です。
・5月 メイストーム
・5~7月 梅雨
・7~9月 台風
・8~9月 秋雨前線
スマホ依存、デスクワーク過多、ハイヒール…
骨格のゆがみによる自律神経の乱れも原因に!
自律神経とは“内臓や血管などの働きを自動的に調整する神経”のこと。体を興奮させる“交感神経”とリラックス状態にする“副交感神経”のバランスをとることで、健康を維持します。このバランスは気象の変化だけでなく、骨格のゆがみによっても乱れやすく。長時間のスマホやPCの使用は猫背に、ハイヒールを履く女性は、骨盤が前傾し反り腰になりやすいので、ともに注意が必要です。
反り腰
猫背
月経によるホルモンバランスの変化も大きく関わる!?
貧血気味の人は注意が必要
女性はホルモンバランスの変動により、自律神経が乱れがち。その症状が気圧の変化で増幅されるので、月経×悪天候となると重症化しやすく。また、月経で血液を失うと“鉄欠乏貧血”にもなりやすく、これも低気圧など天気の影響を受けやすくなる原因に。
教えてくれたのは…
せたがや内科・神経内科 クリニック院長 久手堅 司先生
くでけんつかさ/医学博士。東邦大学附属医療センター大森病院などを経て’13年にクリニックを開業。都内でも珍しい「気象病・天気病外来」は、雑誌をはじめメディアで話題に。
『美的』8月号掲載
イラスト/itabamoe 構成/中島麻純・島田七瀬・宍戸沙希(スタッフ・オン)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。