歯茎から血が出るのは歯周病のサインってホント? 真相を歯科医に直撃!
A:ホント
「歯茎からの出血は歯周病の初期症状です。年齢に関係なく、きちんとお手入れできてない方は歯周病リスクが高いので要注意です。今や日本人の約8割が歯周病と言われているので、コンスタントに歯医者に通って状態をチェックするなどの対策を!」(中村先生・以下「」内同)
毎日の歯磨きでわかる歯周病チェック
「自分が歯周病なのかどうか、毎日の歯磨きのときにチェックすることができます。まずは、力強く歯磨きしているわけでもないのに歯ブラシに血がつく方。次に、歯の隙間にデンタルフロスを入れるときに、そーっとやさしく入れても血が出る方や、フロスが途中でちぎれてしまう方。思い当たる点がある方は、すでに歯茎が炎症を起こして歯周病が進んでいる可能性があります。
また、フロスが通りにくいからといって、グイッと力強くフロスを入れると出血することがあります。これは歯周病が原因ではない場合もありますが、フロスが通らない部分は基本的に歯石がたまっており、放っておくと虫歯や歯周病の原因になるので要注意。すぐに歯医者で歯石を取ってもらいましょう」
歯周病のサインは出血以外にも……
「出血以外の初期症状としては、朝起きたときの口腔内のねばつき、口臭、歯茎が赤く腫れるなどがあります。この時点では歯医者で歯の歯石を取ったり、毎日正しい歯磨きをおこなうことで改善をはかることができます。
しかし症状がさらに悪化すると、歯周ポケットから細菌が入りやすくなり、歯を支える骨が溶け、歯茎がやせて歯の根っこが露出します。すると、知覚過敏、歯茎から膿が出る、歯並びが悪くなる、歯がグラグラ動く…といった症状があらわれるのです。
歯磨きだけでは改善できないため、症状の進行具合に合わせた歯周病治療をおこなう必要があります。歯の状態にもよりますが、歯周ポケットを切開して深部の汚れを除去したり、骨が溶けてなくなっている部分があれば補填したり、それでも状態が改善しない場合は歯を抜くこともあります。
いつの間にか歯周病が進んでいた…なんて事態を避けるためにも、小さなサインに気づいた段階で歯医者へ行くことをおすすめします」
2007年8月より東京ミッドタウンデンタルクリニックに勤務、2010年9月より同クリニック院長に就任。あたたかい人柄と相手に寄り添う丁寧な治療が人気で、遠方からの通院者も多い。■東京ミッドタウンデンタルクリニック
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