歯石は自分で取ることができるってホント?真相を歯科医に直撃!
A:ウソ
「歯石とは、歯の隙間や歯周ポケットにたまったプラーク(歯垢)が石灰化したもの。歯の石、というくらいなのでかなり固さがあり、自宅にある爪楊枝や固い歯ブラシなどを使っても取ることはできません。
ただ、歯石予防のためにプラークがたまらないようにすること自体はとても良いですね。歯ブラシのあとに歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどのツールを使ってやさしくていねいにお手入れする習慣をつけ、定期的に歯医者で歯のクリーニングと歯磨き指導を受けるのがベストです」(中村先生・以下「」内同)
歯石は取ったあとの研磨がいちばん重要
「歯医者では、個人の歯の形に合わせた器具を使って歯石除去をおこないます。歯石を取ったあとは歯の表面がザラザラしているので、そのまま放っておくと凹凸部分にプラークがたまりやすくなります。そのため、仕上げ用の器具と研磨剤でツルツルに磨き上げてプラークをつきにくくする必要があるのです。
たとえば、独自のお手入れで歯の表面や歯周ポケットの歯石を取ったあとに超音波式の電動歯ブラシなどでツルツルに磨き上げたとしても、ある程度のプラークは掃除できると思います。でも、固くなった歯石までは除去できていないパターンがほとんど。力加減や歯石がたまっている部分もわからずに自己判断でお手入れすることは、中途半端に歯や歯茎を傷つけてしまい歯周病リスクを高めることにもつながります。
また、お茶やコーヒーにより歯の表面にステイン汚れがついているか、天然歯ではなくセラミック製の歯なのか…など、歯のコンディションに合わせた研磨剤でクリーニングできるのも歯医者ならでは。セルフケアでは正しい歯磨きを心がけるくらいにとどめて、歯石取りは歯医者におまかせを」

2007年8月より東京ミッドタウンデンタルクリニックに勤務、2010年9月より同クリニック院長に就任。あたたかい人柄と相手に寄り添う丁寧な治療が人気で、遠方からの通院者も多い。■東京ミッドタウンデンタルクリニック
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