健康・ヘルスケア
2019.9.11

若い女性に増えているスマホ首・ストレートネックとは?【女医に訊く#74】

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あなたは1日何時間くらいスマホを見ていますか? 朝起きてすぐ、通勤通学中の車内で、お休み前の布団で……と、一日中スマホを見てはいませんか? スマホの長時間使用等による肩・首の不調について、整形外科医の小橋大恵先生にお話をうかがいました。

首や肩の痛みに悩む若い女性が増えているって本当!?

「最近、スマホを操作する姿勢の弊害による症状を訴える方が多くなりましたね。私が理事長をしているクリニックは虎ノ門というオフィス街にあるのですが、若い女性の患者さんも多くいらっしゃいます」と語るのは、整形外科医の小橋大恵先生。

小橋先生によると、20代〜30代前半の女性患者の多くは、スマホを見る姿勢に起因する肩こりの症状で、受診するそう。

「一般的に、整形外科はおじいちゃんやおばあちゃん世代が多く、若くてもスポーツで怪我をしたという人ばかり。ここに勤務するまでは、首や肩の痛みに悩む女性がこれほど多いとは思いませんでしたね」(小橋先生)。

スマホ首とストレートネックはどう違う?

スマホ首とは、うつむき加減で長時間スマホを見て、固まっている状態が続くことにより首に痛みが出てしまうこと。その原因も症状も肩こりとよく似ています。

例えば肩まわりの筋肉は、動作によって働くべき筋肉が収縮し、働かなくてよい筋肉が弛緩することで問題なく動いています。しかし、スマホやパソコンを悪い姿勢のまま使い続けると、弛緩すべき筋肉が収縮し続けることに。緊張状態でガチガチになり、血管が徐々に圧迫されてしまうのです。

「筋肉は酸素や栄養が来ないと働けない組織。血行不良になると酸素も栄養も不足するため、筋肉は疲労してしまいます。すると、乳酸などの疲労物質が溜まって痛みの原因になったり、筋肉がガチガチのままリラックスできないで炎症を起こしてしまったりするんです」(小橋先生)

一方、ストレートネックとは、本来ゆるやかに前弯しているはずの頚椎が、弯曲を失い真っすぐに近くなっている状態のこと。首のレントゲンを撮ることでわかります。

「スマホ首だなという人のレントゲンを撮ると、この弯曲が消失していることが多いんです。ストレートネックの原因は、首の後ろの筋肉の緊張状態がずっと続いているためか、下を向きすぎていて頸椎の配列が本来よりずれてしまっているためではないかといわれています」(小橋先生)

つまり、スマホ首のなかにはストレートネックになっている人もいるということなのです。

首が細い人やなで肩の人は肩がこりやすい?

「生まれつき首が細くて長い人やなで肩の人は、肩こりしやすいので注意が必要です。細長い骨ですごく重い頭を支えているって大変じゃないですか。筋肉の負担は想像以上に大きいんです」と小橋先生。

とはいえ、首を鍛えようとすると痛めてしまう危険性も。筋肉は、リラックスさせてあげましょう。

「スマホ首や猫背にならないように姿勢に気をつけることが大事。あとは、首や肩をまめに動かして、肩こりを防いでください」(小橋先生)

 

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整形外科専門医
小橋大恵先生
チームメディカルクリニック院長。群馬大学医学部出身。「医師になるなら若いうちに救命救急を経験しておきたい」という思いから、大学卒業後は医局に入らず、全国の総合病院で救急の現場を経験。 筋・骨・靭帯・神経などの運動器と呼ばれる器官の外傷や病気の診察のほか、スマホの長時間使用等による、現代ならではの肩・首の不調に対する診察・アドバイスを行っている。チームメディカルクリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ(小学館)

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