朝食を抜くと口臭が発生するってホント?真相を医師に直撃!
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“ニオイ”について。朝食を取らないと口が臭くなるって……ウソ? ホント? 内科医で認定産業医の桐村里紗さんにお答えいただきます。
Q:朝食抜きが口臭の原因になるってホント?
朝食をとらないと口臭がキツくなる気がするという人は多く、特に、朝、コーヒーだけ飲むと口臭が最悪!などという人も。朝食と口臭って因果関係があるのでしょうか。
さっそく、この疑問を桐村先生にぶつけてみました。果たして先生の答えは……?
A:ウソ
「朝食をとらないこと自体が、口臭の本質的な原因ではありません。確かに食後は口腔内の細菌が減りますが、これは、口腔内を食物と唾液で洗い流す作用があるためです。しかし、朝食をとらない場合でも、しっかりと歯を磨き、口臭の原因になる細菌の塊・プラークを除去していれば、口臭がすることはありません。
もちろん、就寝前に歯を磨かず、ギリギリに起きて朝食も取らずに家を飛び出すような生活では、朝の口臭も強いでしょう、しかし、それも決して朝食をとらないからという訳ではありません。本来、細菌の増殖という観点からは、食後の口腔内は細菌数が最も少ない時間帯であり、口臭は弱いものなのです」(桐村先生・以下「」内同)
食後は歯間ブラシやデンタルフロスを使って。睡眠前の歯磨きも丁寧に…
「口臭予防には、食後のケアが必要不可欠です。歯磨きよりも、プラークの原因となる歯間の食べカスを歯間ブラシやデンタルフロスでしっかり除去し、殺菌作用のある唾液をしっかりと行き渡らせることが重要です。
炭水化物や甘いもの、フルーツなど酸性の食べ物を食べた直後は、口腔内が酸性に傾いて歯のエナメル質が溶けやすい状態になっています。この状態で、研磨剤が入った歯磨きペーストを使ってゴシゴシ歯磨きをすると、歯を傷つけてしまうリスクも。食後に歯磨きをするとしたら、唾液の効果で口腔内の環境が整う食後30分から1時間後からがベターですよ。
また、細菌が最も増える時間帯は、唾液が減る睡眠時です。睡眠前の歯磨きタイムはゆっくりと時間をかけて歯を磨き、プラークを落としましょう。さらに、細菌が増えている起き抜けにも歯磨きをするといいでしょう」
文/木土さや
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