ホルモンバランスが崩れると体臭がキツめになるって本当?真相を医師に直撃!
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“ニオイ”について。ホルモンバランスによって体臭が強くなるって…ウソ? ホント? 内科医で認定産業医の桐村里紗さんにお答えいただきます。
Q:ホルモンバランスが崩れると体臭が強くなるってホント?
「生理後は体臭が強くなる気がする」「体調が悪いときは、なんだか自分が臭く感じる」という女子は少なくないようです。巷では「ホルモンバランスが崩れると臭いがキツくなる」なんていう声も。本当なんでしょうか。
さっそく、この疑問を桐村先生にぶつけてみました。果たして先生の答えは……?
A:本当
「閉経前の女性は、ふたつの女性ホルモンのバランスでバイオリズムを形成しています。月経から排卵までは、エストロゲン。排卵後から月経までは、体温を上げるプロゲステロンが分泌されます。エストロゲンは、女性にとってのいちばんのアンチエイジングホルモンですし、体臭の悪化も防ぐ働きも。
一方、プロゲステロンが分泌される時期は高温期、つまり、体温が高くなるので、発汗や皮脂が多くなり、体臭が発生しやすくなります。
また、生理だけでなく、ストレスや生活習慣の乱れで女性ホルモンの働きが低下することでも、相対的に男性ホルモン(テストステロン)が優勢になり、皮脂臭・加齢臭の原因になることがあります。これもホルモンバランスの乱れによる体臭の変化といえるでしょう」(桐村先生・以下「」同)
ホルモンバランスの崩れによる体臭を防ぐには?
「体臭が発生しやすいとはいえ、プロゲステロンの分泌は健康に重要です。体臭を抑えるには、ストレスを溜めずにゆったりと過ごすことが有効です。
また、食生活も重要。食物繊維や抗酸化成分・ファイトケミカル、ビタミンミネラルを含む野菜や海藻類、ナッツ類、穀物などを含むバランスの良い食生活を心がけてくださいね」
更年期から閉経期は皮脂臭・加齢臭が発生しやすい
「女性の場合、テストステロンとエストロゲンの相対的なバランスで働きが決まっており、通常であれば、エストロゲンの働きが優勢になります。
しかし、更年期から閉経期にかけて、エストロゲンの働きがガクンと減ってしまうと、相対的に男性ホルモンの働きが優勢になり、女性であっても皮脂臭・加齢臭が発生しやすくなります。更年期から閉経期のホルモンの乱れは不可抗力。少しでもストレスを避け、生活習慣を整えていきましょう。
また、腸内フローラを整えることも大切です。大豆や小豆、ファイトケミカルを含む食品を積極的に摂ってください」
文/木土さや
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