ひねって伸ばして、腸を刺激!専門家が教える「便秘解消ストレッチ」
便秘外来ドクター&美腸スペシャリスト直伝!“スッキリ出す”ための便秘解消ストレッチをご紹介します。便秘状態の腸は、ガチガチに固くなっている上、便の重さで位置も下がり気味。体をひねったり、伸ばしたりするストレッチで腸を刺激し、腸の位置を整え、おなかを柔らかくして便通を促しましょう。
便秘解消の奥の手「4つのストレッチ」
【1】胸式&腹式ストレッチ
「便秘状態の腸は、朝からガチガチに固くなっている上、便の重さで位置も下がり気味。体をひねったり、伸ばしたりするストレッチで腸を刺激し、腸の位置を整え、おなかを柔らかくして便通を促しましょう。その際、ゆっくりと深く呼吸をすることも大切。深い呼吸で血流が良くなって、腸が活性化します」(小野さん)
【Step.1】足を肩幅に開いて立ち、鼻から5秒かけて息を吸いながら両腕を上げる。
おなかから胸の順に膨らませるイメージで。
【Step.2】口から10秒かけて息を吐きながら、両腕を下げる。
・腕の動きに合わせて、胸からおなかの順に、ゆっくり息を吐いていくように。
・さらに上体を丸めて、おへそをのぞき込み、ひざ下まで手を伸ばして息を吐き切る。
・これを5回繰り返す。
【2】お辞儀ストレッチ
【Step.1】足を肩幅に開いて立ち、右手は骨盤上部にある腸骨の下、左手は肋骨の下に当てる。
【Step.2】両方の手でわき腹をもみながら、上半身を前に倒す。
その際、息をゆっくり吐きながら、左手だけ腸骨の位置までスライドさせる。
さらに、前かがみになり、床と平行になるまで倒したら頭を上げる。
これを10回繰り返す。
【3】相撲ストレッチ
小林メディカルクリニック東京 院長
小林暁子先生
医学博士。順天堂大学総合診療科を経て2005年にクリニックを開業。内科、皮膚科のほか、便秘外来や女性専門外来を併設し、治療に当たる。
・両脚を開いてしゃがみ、両腕はひざの内側に入れて拳を合わせる。
・左右に体をねじって、目線は遠くへ。
・ねじった反対側の上半身をぐいっと内側に入れるように意識。5回繰り返す。
【4】足上げゴロゴロ
・あお向けに寝て、両ひざを曲げてかかとをお尻に近づける。
・両手は骨盤をつかむように指を入れて、S字結腸(大腸の下コーナー)付近を押す。
・そのまま左右に体を揺らしながら指を強く押し込む。
一緒にやりたい「腸もみ」マッサージ
就寝前の「腸もみ」で下がり気味の腸を調整
「夜ベッドに入って、あお向けの状態で腸もみをすると、眠りも深まります。もちろん翌朝のお通じも快調。いろんな方法があるけれど、今続けているのは、おへそ周りに集まる小腸のツボ押しです」
【Step.1】へその左右、指2本分の位置にあるツボを、息を吸いながら、人さし指、中指、薬指の3本を使って押す。
【Step.2】へその上指1本分の位置にあるツボと、下指2本分の位置にあるツボを、Step.1と同じ3本指を使って同時に押す。
見直すべき生活習慣「3つのポイント」
【1】良質な睡眠をとる
腸のゴールデンタイムを有効に
「副交感神経の働きがピークになる0時以降は“腸のゴールデンタイム”です。腸の働きを最大限に高めるためにも0時には眠っているのが理想的。
しかもほかの臓器をゆっくり休ませるためにも、ぐっすりと、質の良い睡眠をとることが大切です。寝る直前までPCやスマホをいじったり、考え事をしすぎたりするのは、交感神経を優位にさせるのでNG。
副交感神経の働きを高めるようにリラックスした状態でベッドに入るようにしましょう」(小林先生)
【2】起きたらコップ1杯の水を飲む
「起き抜けにコップ1杯の水を飲むと、腸のぜん動運動が促され、腸が動き出します。温度は、人肌程度か常温がおすすめです。
また、1日1.5~2Lを目安に、日中もこまめにとることが大切。カフェイン入り飲料や汁もの、食事の水分は含みません」(小野さん)
【3】朝食をきちんととる
「朝食をとることは、スッキリ出すための大原則。その際、食物繊維と質のいい糖質は必ず取り入れましょう。
腸を刺激するためには単品ではなく、穀類や野菜、フルーツ、発酵食品など種類豊富に。穀類は、雑穀米やグラノーラなど、繊維のしっかりしたものを」(小林先生)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
看護師として働く中で腸の大切さを痛感し、腸の研究に没頭。美腸エステ『GENIE』を立ち上げ、日本美腸協会を設立。全国でセミナーを開講中。