健康・ヘルスケア
2018.3.20

妊娠しやすい体を目指すなら、知っておきたい基礎知識【妊活vol.1】

今や「妊活(妊娠活動)」は時代を反映するワードのひとつです。「妊娠しにくい理由はさまざまですが、根本的な原因は、妊娠についてよく知らないこと」と、浜松町ハマサイトクリニック・婦人科専門医の吉形玲美先生は話します。そこで、妊娠を望む女性のために基礎知識から教えていただきました。

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まずはあなたが妊娠しにくい原因がないかチェックして

女性側の原因としてあげられるのは、主に以下の3つ。

(1)タイミングが合っていない(排卵期に性交が行われていない)
(2)排卵がうまく起きていない(機能的な問題)
(3)子宮内膜症、子宮筋腫など子宮の病気や性病など(器質的な問題)
■(1)のタイミング問題を解決するには、自分の月経周期をきちんと把握することが大前提です。

月経周期とは、1.月経期(受精卵が子宮に着床せず、子宮内膜がはがれて血液とともに排出される時期)→2.卵胞期(卵子を育て排卵の準備をする時期で、月経初日から約14日間)→3.排卵期(卵巣から卵子が排卵される日の前後2〜3日で、妊娠しやすい時期)→4.黄体期(排卵から次の月経の直前までで、妊娠した場合はそれを維持させるように子宮内膜が変化する時期)。つまり、卵胞期~排卵期に性交をしない限り、妊娠はあり得ません。

排卵日を正確に知るには、基礎体温をつけること。基礎体温は、体温が低めに経過する「低温期」と高めに経過する「高温期」に分かれます。排卵日は低温期から高温期に移行するあたり。月経周期の中で体温が最も低いとされていますが、実際にはそこまではっきりしないこともあるので、毎月基礎体温のグラフをつけて、自分の傾向を把握しておくと良いでしょう。基礎体温計は、妊活ライフの必需品です。
■(2)の排卵がうまく起きていない=無排卵は、「月経不順」や「無月経」の可能性が大。通常25〜40日周期とされる月経周期が、それよりも短かったり、逆に長かったりすると「月経不順」。妊娠していないのに3か月以上生理がこないのは「無月経」です。

月経不順や無月経になる原因はさまざまですが、生まれつきの体質に加えて、栄養不足やストレスが大きな比重を占めます。

普段の食事は、女性ホルモンの材料となる良質なたんぱく質(大豆、魚、赤身の肉をバランスよく)、良質な脂質(動物性脂肪、トランス脂肪酸は避ける)をしっかりとるようにしましょう。そのほか、ナッツ類やアボカドなどに多く含まれるビタミンEも、卵子の質を良くすることが期待できるためおすすめです。一方で、添加物に注意して加工食品などを食べすぎないことも重要です。

また、女性ホルモンはストレスに影響を受けやすいため、日々の生活の中でできるだけリラックスする時間をとることが大切。自分なりのストレス発散方法を見つけるといいでしょう。ストレスをうまくコントロールしていけば、自身の体を守り、引いては妊娠力を高めることにつながります。
■(3)の子宮筋腫の場合、筋腫(良性の腫瘍)ができる場所によっては不妊の原因になります。子宮内膜症についてはさらに影響が大きく、症状のある人の30〜50%は不妊症といわれています。いずれにしても、妊活を始めるにあたって婦人科受診は必要不可欠。子宮や卵巣、月経状況やホルモンバランスに問題がないかをしっかり診てもらうようにしましょう。

 

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浜松町ハマサイトクリニック 産婦人科医師
吉形玲美先生
医学博士。東京女子医科大学医学部を卒業後、同大学准講師を経て、非常勤講師に。2010年7月より現クリニック院長に着任。現在は婦人科専門医として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事している。妊活、生理不順、更年期など、ゆらぎやすい女性の体のホルモンマネージメントが得意分野。http://www.hamasite-clinic.jp/

 

イラスト/きくちりえ(Softdesign) 構成/つつみゆかり

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