健康・ヘルスケア
2018.3.25

赤ちゃんが欲しい!妊娠力を高めるためにできること【妊活vol.2】

妊娠しやすい体を目指すなら、知っておきたい基礎知識【妊活vol.1】
妊活に本腰を入れようと思うなら、まず婦人科受診を! 婦人科であれこれ検査するとなると、時間や費用がかかるし、不安な気持ちもあって敷居が高い…という人は少なくないでしょう。でも、「スムーズな妊娠は、健康な卵子と精子があってこそ。妊娠を妨げる疾患や問題がないかをきちんと検査することは、妊活の第一歩であり、絶対条件です」と、浜松町ハマサイトクリニック・産婦人科医の吉形玲美先生。「さらに、妊娠についての正しい情報を提供してくれ、いろいろと相談ができるようなかかりつけ医を見つけておくことをおすすめします」

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妊活の手始めに、婦人科で行う検査の中身は…

「妊活で婦人科を訪れた際、ぜひ受けてほしい検査は、内診・エコー(子宮や卵巣の状態を把握)、性感染症検査、血液検査によるホルモン検査、AMH(卵巣予備能)検査など。ただし、このすべてを受けなければダメというわけでも、全部受けたから大丈夫というものでもありません。自分にどの検査が必要か、どの検査まで受けるべきかは、担当医と相談して決めるのがいいでしょう」

 

婦人科医からの、妊娠栄養アドバイス

「妊娠しやすい健康な体を支える大きな柱となるのが、毎日の食事です。そのため婦人科でも、妊娠力を高めるための栄養指導を行っています。以下に当てはまる項目があれば、改善するように心がけましょう」

□食べないダイエットをしている、またはしたことがある
□油をほとんどとらない
□肉や魚をほとんどとらない
□偏食しがち(例:インスタント食品や菓子パンなどで食事を済ませる)
□コーヒーを1日3杯以上飲む
□ついアルコールを飲みすぎる
□いつも忙しくて緊張ぎみ、ストレスを抱えている
逆に、妊活中の女性に積極的にとってほしいのは、下記の栄養素。

(1)たんぱく質…人間の体を作る大切な栄養素。
(2)ビタミンE…排卵を促し、ホルモン環境を整える〝妊娠ビタミン〟。
(3)亜鉛…子宮の状態を整え、粘膜を形成。
(4)カルシウム…骨の形成に不可欠。
(5)葉酸&ビタミンB群…一緒にとることで、赤ちゃんの脳を作る。
(6)…酸素を全身に運ぶ赤血球を作る。月経で消費するため不足しがち。

 

自然な妊娠が難しければ、不妊治療という選択も

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子宮や卵巣、月経状況、ホルンバランスなどの検査でいずれも問題がないのに、なかなか妊娠しない場合は、不妊治療という選択があります。「おすすめする不妊治療の内容は、年齢によって異なります。30代前半くらいまでなら、卵胞期後半〜排卵期に合わせて性交する自然な妊活をおすすめします。30代半ばからは、婦人科で排卵のタイミングをみてもらうタイミング療法が良いでしょう。
タイミング療法を1~2年続けても妊娠しない場合は、人工授精をすすめる医師が多いようです。人工授精は、排卵時期に合わせて採種した精子から運動率の高いものを選び、子宮に直接注入するというもの。タイミング療法と比べると、精子と卵子が出会いやすく、妊娠の確率は上がります。
それでも妊娠しない場合は次のステップ、体外受精へ。文字通り体外の、培養液の中で受精させます。人工授精より妊娠の確率は上がりますが、それでも絶対に妊娠するとは言えません。不妊治療はステップが進むほど、費用はもちろん、体や心の負担も膨らんでいくので、夫婦でよく話し合い、疑問や不安が残らないように、医師にもしっかり相談して決めることが大切です」

 

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浜松町ハマサイトクリニック 産婦人科医師
吉形玲美先生
医学博士。東京女子医科大学医学部を卒業後、同大学准講師を経て、非常勤講師に。2010年7月より現クリニック院長に着任。現在は婦人科専門医として診療のほか、多施設で予防医療研究に従事している。妊活、生理不順、更年期など、ゆらぎやすい女性の体のホルモンマネージメントが得意分野。http://www.hamasite-clinic.jp/

 

イラスト/きくちりえ(Softdesign) 構成/つつみゆかり

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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