美的GRAND
健康・ヘルスケア
2024.3.17

自己流は効果薄!? 骨盤底筋を鍛えるなら、まずはプロに指導を受けるのが近道!【骨盤底筋トレーング・フォローアップ編②】

子宮や膀胱、直腸など骨盤内の臓器をハンモックのように支えている「骨盤底筋(群)」。加齢や出産経験などの影響でその力が弱まると、尿漏れ頻尿、さらには体型くずれの要因にも。だからこそ40代からは、骨盤底筋を意識して鍛えておくことが大切です。そこで、’23年『美的GRAND』秋号で特集した「骨盤底筋トレーニング」のフォローアップ編・第2弾をお届け!  筋膜調整サロン『TRIGGER』の理学療法士、半田瞳さんに教えていただきました。セルフでトレーニングしても今ひとつ効果を実感できない人、これから始めようと思っている人はぜひ参考にして!

骨盤底筋を思いどおりに動かすにはコツがいる!

「自分では骨盤底筋を動かしているつもりでも、実際には動かせていないケースは少なくありません。骨盤底筋はインナーマッスルのひとつで、見えないし、触れられないし、動きを実感しづらい筋肉。普段、ピラティスやヨガをやっている方でも『動かせているかわからないのでチェックして欲しい」と言ってサロンにいらっしゃいます。骨盤底筋トレーニングの効果は、骨盤底筋を正しく動かせて、はじめて得られるもの。動かし方のコツをマスターしてからでないと、どんなにトレーニングしてもムダになってしまう可能性が大です」(半田さん・以下同)

『TRIGGER』のメニューのひとつ「骨盤底筋チェック&トレーニング」では、半田さんの指導により、骨盤底筋を正しく動かすコツを学べます。骨盤底筋トレーニングの方法を頭ではわかっているつもりの本企画担当ライターTが体験してみました。

Step 1:骨盤底筋の位置を把握する

まずは模型を使って、骨盤底筋の位置や、どの方向に動かすのかを説明。

「赤い部分はすべて骨盤底筋群です。尿を我慢したり、肛門をキュッと締めるようにすると、骨盤底筋全体が動きます。腟と肛門のどちらを締めるのがやりやすいかは人それぞれで、どちらでもOKです」

Step 2:エコーで骨盤底筋の動きを確認

エコー(超音波)を下腹部に当てながら、視覚的に骨盤底筋を動かせているかを確認します。

「腟と膀胱の間には筋膜があり、骨盤底筋が収縮すると筋膜が引っ張られ、膀胱底部(黒く見える膀胱部分の底)が上に上がります。息を吸ってリラックスし、息を吐きながら尿を我慢するようにお尻の穴をキュッと締める。その締めるタイミングで膀胱底部がぐっと引き上がれば、正しく動かせていることになります」

画面を見ながら、呼吸に合わせてリラックス&締めるを繰り返してみます。骨盤底筋の力が強いと、膀胱底部のアップダウンが大きいそうなのですが、私の場合はかなり控えめ(笑)。骨盤底筋自体が弱まっているというのもありますが、ついおなかに力を入れてしまい、うまく動かせていないのだそう。

「画面で自分の間違い(動かせていない)に気づくと、動かせるようになるのは早いですよ。間違ったままの自己流を続けていても、効果はありません」

Step 3:横隔膜を正しく動かすための呼吸トレーニング

「骨盤底筋をうまく動かせない人の場合、呼吸が浅い、胸郭が硬いなど、一見、骨盤底筋とは関係なさそうなところに原因があったりもします。実際、骨盤底筋は横隔膜に連動して動くので、呼吸が浅いと横隔膜の動きが小さく、結果、骨盤底筋の動きも鈍くなるのです。逆に、横隔膜の動きがいいと、骨盤底筋もそれだけ動くようになるわけです」

息を吐いたときに、横隔膜がドーム状に引き上がるのが基本。横隔膜は胸郭の下方の肋骨にくっついているため、呼吸をしながら肋骨や胸郭をしっかり動かせていないと、横隔膜も骨盤底筋もあまり動いていないことになります。そのため、肋骨や胸郭に手を当てて大きく息を吸い、ちゃんと横に広がっているかをチェック。それができていない場合は、骨盤底筋のトレーニング以前に、呼吸の修正が必要です」

Step 4:固くなった筋肉をほぐす

「座りっ放しの時間が長い、運動習慣がない…などで、全身の筋肉が凝り固まっていると、骨盤底筋や横隔膜の動きも悪くなります。特に、お尻の筋肉、胸郭を動かす筋肉(呼吸筋や肋間筋)、肩甲骨周りの筋肉などは、普段からほぐす習慣をつけておくことが大切です」

サロンでは、体を触ったり、姿勢のクセを見たりして、個々の凝っている部位や状態をチェック。「その場でほぐすこともしますが、自分でほぐす方法の指導も行っています」

Step 5:骨盤底筋トレーニング

「過剰に働いている筋肉の緊張を取り除いた後は、最初に行った、呼吸に合わせて肛門(または腟)をキュッと締める動きを繰り返します。その際もエコーでちゃんと骨盤底筋を動かせているかを確認。動きが悪ければ、姿勢を変えてみるなど、個々の状態に合う方法を探りながらトレーニングを進めます」

おなかに力が入りやすい私の場合は、足を椅子の上にのせて、おなか、お尻、足の力を全部抜いた姿勢で行う方法を勧められました。それを実際にやってみたら、呼吸がラクな上、おなかにまったく力が入らなくてびっくり! 骨盤底筋を正しく動かす感覚を初めてつかめた気がしました。セルフトレーニングも頑張れそうです。

⚫︎サロン情報
TRIGGER 東京都港区赤坂7丁目6-9 赤坂ONビル201 TEL03・5545・5859 
骨盤底筋チェック&トレーニング/60分(入室〜退室まで) ¥8,800(税込み)

TRIGGERの公式ページはこちらをチェック!

理学療法士

半田 瞳さん

『美的GRAND』秋号の「骨盤底筋トレーニング」の記事はこちら!

イラスト/別府舞衣 構成/つつみゆかり

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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