健康・ヘルスケア
2023.11.7

「私は大丈夫」と過信しないで! 子宮頸がんのリスクを専門家が解説|子宮のトラブル撃退法

子宮頸がん、子宮内膜症、子宮筋腫…最近、子宮頸がん検査で問題があったと報告する人気YouTuberがいたり、先進国で日本だけが増加傾向と言われるなど、美的世代にも知っておいてほしい子宮やその周りの臓器の健康について、専門家の先生が徹底ガイド!

横浜市立大学 医学部 産婦人科学教室 主任教授

宮城悦子先生

クレアージュ東京 レディースドック クリニック 婦人科顧問

大島乃里子先生

子宮を取り巻く疾患は、予防の徹底で深刻化を阻止

\30代は子宮周りにトラブルが生じやすい!/

美的世代にとって、妊娠・出産の希望の有無にかかわらず、 子宮やその周辺臓器の健康管理 は重要な課題。何かしら不調を感じていたら、放置や我慢をせず、 すみやかに婦人科に相談 することが肝心です。一方、ここ20年で20~30代の罹患率がぐっと増えた子宮頸がんに関しては、「症状がなくても安心できません。進行するまで自覚症状がほとんどない病気なので、 検診やワクチン接種でしっかり予防 することが大切です」と、長年、子宮頸がん予防の啓発活動を続けている産婦人科医の宮城悦子先生は話します。

「医療先進国の中で、子宮頸がんの罹患者が増え続けているのは日本だけです。ひとりひとりが正しい情報を収集し、 自分の体を自分で守ってほしい もの。そのためにもっと婦人科を利用してください」

 

25歳~30代の女性に子宮頸がんが急増!


子宮頸がん(前段階の上皮内がんを含む)の発症は20代後半から増え、30~40代がピーク。性交渉の低年齢化、検診やワクチン接種率の低さが原因とされる。
※国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)全国がん罹患データ(2016年~’19年)より作図

 

美的クラブも20%近くが子宮頸がん予備軍!


子宮頸がん検診を受けた『美的』読者の約2割に異常細胞が見つかっている。そのうち手術などの処置が必要なレベル「高度異形成」の診断が72人中3人も!

 

子宮頸がんによる死亡者数も増加!


子宮頸がんで亡くなる人の数は右肩上がり。’20年は2,887人で、そのうち約7%を30代が占める。先進国で子宮頸がんの死亡率が増加しているのは、ワクチン予防が徹底されていない日本だけ。
※国立がん研究センターHPデータ https://ganjoho.jp/reg.stat/statistics/index.htmlより作図

 

『美的』2023年12月号掲載
イラスト/ito aya 構成/つつみゆかり、長島理子、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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