ストレスが溜まると甘いものが食べたくなるってホント?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“ストレス”について。ストレスがたまると甘いものが食べたくなるって…ウソ? ホント? ともクリニック浜松町の院長・福永伴子医師にお答えいただきます。
Q:ストレスが溜まると甘いものが食べたくなるってホント?
ストレスがたまると、ついついお菓子やデザートをたくさん食べてしまう、ときには食べ過ぎて胃がもたれてしまうこともありますよね。実はストレスと甘い食べものには、深~い関係があるというウワサが。本当なのでしょうか。さっそく、この疑問を福永医師にぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ホント
「ストレスが溜ると、脳は疲労してしまいます。その結果、脳のエネルギ-源である“糖”を補おうとするのです」(福永医師・以下「」内同)
ストレスと甘いものの関係
「諸説ありますが、一般的には、脳はストレスを感じると、ドーパミンというホルモンを分泌します。このドーパミンには食欲増加作用があり、さらに、食欲を抑制するはたらきのあるレプチンが抑えられ、バランスが崩れてしまいます。
すると、まずは何かを食べたくなります。脳のエネルギー源は糖分が主なので、そこで脳は手っ取り早くエネルギーを補給しようと、糖分の高い甘いものを欲するわけです。
また、ストレスを感じることにより、精神安定や安心感をもたらす幸せホルモンこと、セロトニンも低下してしまいます。セロトニンの産生にも糖分が必要なため、脳が効率よくエネルギーを供給しようして、これも甘いものを欲する理由として考えられます」
- 脳はストレスを感じると、ドーパミンを分泌する
- ドーパミンには食欲増加作用があり、さらに食欲を抑制させるホルモン“レプチン”を抑えてしまう
- 脳の主なエネルギー源は糖分。脳は、早急にエネルギーを補給しようと甘いものを欲する
甘いものへの欲求を抑える方法
「ストレスで食欲がない…というときも、できるだけ食事は1日3食、バランスよく食べることを心がけてみてください。また、忙しいとついつい立ち寄りがちなコンビニですが、偏った食生活が、さらなるストレスを引き起こすケースもあります。たとえば、コンビニへ通うペースが週に5回だとしたら、2~3回減らすだけで新たなストレスを生むことを避けられます。また、甘いものを買うときには、脳や神経をリラックスさせてくれるはたらきのあるGABA(ギャバ)や、セロトニンの生成を促してくれるビタミンDを含んだものなどから選ぶのがおすすめです」
◆GABAを含む食材
Point
・発酵玄米やトマト、アスパラガス、納豆、キムチなどの発酵食品、チョコレートなど
◆ビタミンDを含む食材 Point ・イワシ、サンマ、ブリ、サケなどの魚類、干ししいたけ、舞茸、エリンギなどのキノコ類など
「空腹時に甘いものが欲しい、というときに炭酸飲料やジュースなどの飲み物や、チョコレートをひとつまみするということもあるでしょう。でも、実は、空腹の状態で甘いものや飲み物を摂取すると、一気に血糖値が上がり、血糖値を下げようとインスリンが分泌されます。インスリンは余分な糖分を脂肪として溜め込もうとするはたらきがあるほか、急激に血糖値が下がる“低血糖”を引き起こしてしまう可能性もあります。血糖値が下がると、倦怠感やふらつき、動悸などの症状が表れてしまい、ストレスを解消したいという目的すら果たせないことに…。ストレスを感じているときほど、甘いものはある程度満腹感がある状態で摂取するよう心掛けて」 「サプリでのストレスケアも可能です。医療機関で購入できる“メイキュア EPA1000”というサプリは、うつ対策に効果的とされるEPAをはじめ、ビタミンB群、D、亜鉛などをバランスよく配合しているのでおすすめです」 文/木土さや ※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。空腹時の注意点
サプリメントの利用の仕方
順天堂大学医学部卒業後、同大学精神科、複数のメンタルクリニックに勤務し、2011年、浜松町に『ともクリニック浜松町』を開業。女性患者さんが多く、日々診療にあたる。