フェムゾーンの潤いケアで全身キレイに!?「腟ねぇ」に訊いた腟ケアの重要性【わたしにもできるフェムテックBeauty】フェムケア編1
「日本の女性は、顔は毎日鏡で見てケアするのに、腟は見ないしお手入れもしていないという方がまだまだ多いですよね。でも、腟や腟周りも顔と同じで、洗浄や保湿、マッサージなどを習慣にすることはとても大事なんです」と、日本初の膣プランナー、「腟ねぇ」こと、山口明美さん。美容業界歴30年、「フェムテック・フェムケア」の伝道師として活躍する山口さんに、腟ケアの重要性やその方法について伺いました。
腟の潤いケアで、心や肌のコンディションもアップ!
「私が腟ケアを始めたのは、20年前の出産がきっかけです。会陰裂傷で14針も縫ったため、ボディソープだとヒリヒリ痛くて洗えない、傷周りが乾いて擦れてさらに痛い…と、どうしようもない程つらい状況でした。そこで、当時はまだ日本になく、ネットで買った海外のフェムゾーン専用のソープを使ったり、助産師さんから教わったオイルマッサージで潤いケアをするようになったら、随分ラクになったんです。痛みが治ってからも続けているうち、自律神経が整って心も健康に。また、保湿&マッサージで腟の血行が良くなったためか、肌のトラブルもなくなりました! 以来ずっとノーファンデです。この感動とフェムケアの大切さを日本の女性たちに広めたいと強く思い、ついにフェムケア専門の会社とサロンを立ち上げました。女性にとって、腟は美容と健康のために最もケアすべき部位なんです!」
フェムゾーンのニオイ、かゆみの改善は、弱酸性の専用ソープを使って正しく洗うことから!
「顔のソープは専用のものを選ぶのに、フェムゾーンはボディと同じソープ。しかもボディの延長で勢いよく洗ってしまうという人は、フェムゾーンに黒ずみやニオイ、かゆみなどのトラブルが発生しやすくなります。フェムゾーンは経皮吸収率(物質が皮膚から体内に吸収される率)が、腕の約40倍と言われています。頬でも腕の13倍なので、それだけデリケートということ。顔以上に使うものの成分にこだわるべきなのです。
通常、腟は酸性で、pH3.8〜4.5に保たれていて、雑菌の混入を防ぐ自浄作用をもっています。ところがアルカリ性のボディソープで洗っていると、腟もアルカリ性に偏って自浄作用が弱まり、雑菌が繁殖しやすい状態に。それがニオイやかゆみの原因になります。まずフェムゾーン専用の弱酸性のソープで洗うことから始めましょう」
山口さんのサロンで取り扱っているのも弱酸性のフェムゾーン専用ソープ。ハワイの大自然で育ったタマヌオイル配合。piton Femcare Soap ¥4,950(税込)
「また、専用ソープを使っても、洗い方が雑だったり、強くこすったりするのはもちろんNG! ソープをよく泡立ててから、摩擦を起こさないように優しく丁寧に洗うようにしましょう」
フェムゾーンを黒ずませる「摩擦」の刺激に注意!
「顔の肌と同じで、フェムゾーンの皮膚も摩擦が加わると、メラニン色素を多く作って自らを刺激から守ろうとするため黒ずんできます。普段から、以下のような摩擦になりやすい行動はなるべく控えるようにしましょう」
- 洗うときやトイレットペーパーでふくときにゴシゴシこする
- 体を締めつける下着やジーンズを履く
- 長時間同じ姿勢でデスクワーク
- 肌に合わないナプキンを使い続ける
- 自己流で脱毛をする
優しく洗った後はマッサージをしながら保湿して、乾燥を防ぎます。その方法は、次回詳しくご紹介します。
イラスト/リバー・リー(softdesign) 構成/つつみゆかり
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※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
19歳でエステティシャンになって以来、美容業界30年の経験をもつ。〝美容寿命も健康寿命も延ばす〟をモットーに、学校や家庭で学べない「腟」についての教育、商品開発、コンサル、セミナーなど幅広く活動。フェムケア専用のサロン「FEMEW 恵比寿店」、「Unlimit WAO!」を展開。共著に『なんとなくずっと不調なんですが 膣ケアで健康になれるって本当ですか?』(サンクチュアリ出版)