食・レシピ
2023.6.7

昆布の「糖質」と「栄養」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

日本人になじみ深い海藻である昆布。健康・美容に役立つ栄養がとれますが、食べすぎには注意が必要です。この記事では、昆布の糖質とカロリー、特徴的な栄養素、ダイエット中の食べ方や美容への利点を紹介します。ぜひ日々の食生活に役立ててみてくださいね。

昆布の「糖質」と「カロリー」

昆布100gあたりのカロリーと糖質

昆布は主に北海道で採れ、産地によって種類が異なります。だしや佃煮に使われるのが真昆布、利尻昆布、三石昆布(日高昆布)、鬼昆布(羅臼昆布)、長昆布。細目昆布やがごめ昆布はとろろ昆布などに使われています。

ここでは昆布の種類ごとに、エネルギー(カロリー)と糖質の量を紹介します。真昆布の糖質が他の種類と比べて少量ですが、カロリーはどの種類でもほぼ同等です。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
真昆布 170 9.7
利尻昆布 211 27.2
三石昆布(日高昆布) 235 31.9
鬼昆布(羅臼昆布) 224 33.3
長昆布 205 23.7
細目昆布 227 31.8
がごめ昆布 216 29.6

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ほかの海藻(可食部100g)との比較

昆布に含まれるエネルギー(カロリー)と糖質の量を、ほかの海藻と比較しました。カロリー、糖質とも種類によって差がありますが、昆布は乾物であり1回に使用する量は少ないため、ダイエットに大きく影響するものではありません。

種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
真昆布 170 9.7
利尻昆布 211 27.2
三石昆布(日高昆布) 235 31.9
鬼昆布(羅臼昆布) 224 33.3
長昆布 205 23.7
細目昆布 227 31.8
がごめ昆布 216 29.6
わかめ 164 12.7
ひじき 180 6.8
海苔 276 17.7

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

昆布に含まれる主な栄養素

可食部100gあたり

種類 カリウム(mg) カルシウム(mg) ヨウ素(μg) 食物繊維(g)
真昆布 6100 780 200000 32.1
利尻昆布 5300 760 31.4
三石昆布(日高昆布) 3200 560 34.8
鬼昆布(羅臼昆布) 7300 650 24.9
長昆布 5200 430 210000 36.8
細目昆布 4000 900 32.9
がごめ昆布 5700 750 34.2

※-は未測定

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

カリウム

体内の水分量を調節している栄養素です。とり過ぎたナトリウム(塩分)を排出する働きがあるため、血圧の低下につながります。また、神経や筋肉の働きも助けています。

カルシウム

骨に蓄積されるミネラルの一種です。骨量や骨密度を上げ、健康な骨を作るのに役立ちます。また、血液や筋肉、神経組織にも存在し、筋肉の収縮や神経の情報伝達に関わっています。

ヨウ素

甲状腺ホルモンの主成分となるミネラルです。甲状腺ホルモンは基礎代謝を上げるほか、たんぱく質の合成や脂質の代謝にも関わっています。

食物繊維

水に溶けにくい不溶性食物繊維と水に溶けやすい水溶性食物繊維の2種類があります。水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整える働きがあります。不溶性食物繊維は、便のかさを増して腸を刺激することで、腸のぜん動運動を活発にする成分です。

昆布表面のぬるぬるしたぬめり成分は、水溶性食物繊維の一種であるフコイダンやアルギン酸です。コレステロールの吸収を抑える働きや、便通を改善する作用が示されています。

フコキサンチン

昆布などの海藻に多く含まれる機能性成分です。高い抗酸化作用を持つのが特徴で、皮膚の健康を保つ働きや、脂肪燃焼を助ける作用が期待されています。

ダイエットに効率的な「摂取方法」

昆布はダイエット中に活用できる食材です。低カロリーで噛みごたえがあり、満腹感を増すのに役立ちます。また、食物繊維によって腸内環境が整うと、腸内に棲む善玉菌が作る「短鎖脂肪酸」によって消費エネルギーが高まるため、やせやすい体づくりにも役立ちます。

とろろ昆布を汁物や麺類、納豆にトッピングすると手軽に取り入れられます。また、おしゃぶり昆布をおやつにするのもおすすめです。

ヨウ素のとり過ぎに注意

昆布に含まれるヨウ素は、とりすぎても甲状腺の機能を低下させる成分です。そのため、毎日摂取し続けても健康に影響がない量である「耐容上限量」が定められています。

成人のヨウ素の耐容上限量は3,000μgです。一方、日本人の食事からの摂取量は平均1,000~3,000μgと推定され、普通に食事をしている分には過剰摂取は起こりにくいと考えられています。

ただし、昆布を毎日たくさん食べることのないよう注意が必要です。ヨウ素3,000μgは、真昆布(乾燥)1.5gに相当します。

「美容」への作用・メリット

昆布に含まれる水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌が増えにくい環境を作ります。悪玉菌の増加は肌のターンオーバーを乱し肌荒れを引き起こすため、腸内環境を整えることは肌を健やかな肌を保つためにも大切です。

また、フコキサンチンの抗酸化作用も美肌作りに役立つことが期待できます。抗酸化成分は肌で発生した活性酸素を消去し、シミ・シワなどのトラブルから肌を守ります。

管理栄養士

成松 由佳

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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