美髪の復活には“熱で仕込む”が正解!ダメージ回避&艶髪作りのポイントは?【美的GRAND】
美人印象&若見え印象を大きく左右するのが、髪の艶の“あるなし”。でも、髪質の悪化で“ずっと艶なし”状態が続くのも大人の髪事情…。毛髪診断士の伊熊奈美さんが、原因と対策を教えてくれました。
髪の艶はお手入れポイントを変えて美髪復活
“熱で仕込む”が正解!
なぜ大人の髪には艶がなくなるのか…?
年齢を重ねるごとに艶が失われていく、髪。顔の肌以上に面積が大きいせいか、髪に艶がないとより老けて見えてしまうことも。艶が失われていく原因を知れば、最適な対策が立てられます!
【原因1】カラーリングなどによるケミカルダメージ
艶が失われる最も大きな原因はこれ。「今のグラン世代は20代の頃からずっとヘアカラーをしていますよね。カラーをすると、髪の表面にある18-MEA(エイティーン メア)という天然のコーティングが取れてしまうんです。その瞬間に艶がなくなり、さらにキューティクルが乱れて内部成分が流出してしまうから、髪のハリコシまで失うことに…」(毛髪診断士・認定講師 伊熊奈美さん)
【原因2】加齢によるうねりやチリつき
加齢は、間違いなく髪にも影響を及ぼします。「年をとると、くせ毛とは違うチリチリした細かいうねりが少しずつ出てきます。肌と同じように髪にも潤いがなくなったり、頭皮(特に真皮の下の脂肪層)がギュッと押されたように薄くなってくる。すると毛穴の形が変わって、うねった髪が生えてくるんです」(伊熊さん)
【原因3】紫外線による乾燥
肌の光老化を引き起こす紫外線は、髪にとっても大敵。「ヘアカラーなどの影響によりキューティクルが開いている状態で紫外線が当たると、髪内部の水分が失われてパサパサに。また、肌が日焼けしたら乾燥するように、頭皮も乾いて健康な髪が作られにくくなります。肌同様のUVケアと保湿が必要です」(伊熊さん)
艶を出すには“熱”が必須!ダメージリスクの回避がカギ
髪の曲がり角は35歳といわれています。若い頃は生き生きとした艶をまとっていた髪も、今やパサつきやうねりが目立つ艶なしヘアに…。「肌の艶ももちろん大事ですが、テカりと紙一重ですよね。でも髪は艶があるに越したことはないんです。トップに艶があることで全体が輝くオーラに包まれ、美肌に見える効果もあります」と伊熊さん。髪に艶を出すことは意外にも簡単で、熱と、水分と油分のコントロールがカギになるのだそう。「特に大事なのは熱。大人世代はダメージを過剰に気にして熱を当てることを恐れています。確かに熱はもろ刃の剣ですが、今はドライヤーもヘアアイロンも格段に進化。リスクが大きいところにこそ投資する、それが大人のヘアケアの秘訣です」(伊熊さん)
髪に艶があると好感度アップにもつながる
下の資料から、どんな髪の明るさでも艶があると心理的に好感度が高くなることがわかる。「中程度の髪色の評価が高いのは、健康的で生命力があるように感じられるからかもしれません。髪はカラーなどのテクニックで変化が出るので、発展性がありますね」(タカラベルモント 研究員 上篠洋士さん)
資料提供:ルベル/タカラベルモント
美髪への近道は…熱を操って艶を復活させること!
\ドライヤーでドライ/
温度調節や風圧で素早く乾かして艶を出す
髪を濡れたままにしておくと髪本来の潤いが逃げ、艶がなくなってしまう。「一刻も早く乾かせるパワフルなドライヤーを。熱が高すぎるとダメージの原因になるので、程よい熱の強い風圧で乾かすのが理想です」(伊熊さん)
ダイソン スーパーソニック イオニック ヘアードライヤー アイアン/フューシャ ¥45,000(編集部調べ)
\ストレートアイロンでスタイリング/
表面のキューティクルを整え、乱反射をなくして艶を出す
キューティクルの乱れを整えると、光が一定方向に反射して艶々に。そのためにはストレートアイロンを使うのが近道。「使うときのコツは、やり方を間違えないこと。熱ダメージを最小限に抑え、より艶をアップさせて」(伊熊さん)
MTG リファビューテック ストレートアイロン ¥18,000
\サロンで髪質改善/
熱を加えて仕上げるサロンメニューで艶を出す
最近注目を集めているのが、“ミネコラ”や“酸熱トリートメント”など、最後に熱を使うサロンメニュー。「縮毛矯正やストレートパーマとはまた違う、髪をいたわりながら、艶を出して手触りを良くするメニューが人気。セルフケアで限界がある悩み深い髪は、プロの手を借りるのもありです」(伊熊さん)

毛髪診断士・認定講師
伊熊奈美さん
『美的GRAND』2020秋号掲載
撮影/青柳理都子(人物)、河野 望(静物)、フカヤマノリユキ(取材) ヘア&メイク/藤本 希(チークワン) スタイリスト/峰岸彩織 モデル/塚本理絵 構成/斉藤裕子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。