髪の毛をサラサラにする「10の方法」プロ直伝の美髪のコツとは?

乾燥やうるおい不足でパサパサになってしまう髪の毛。パサついてしまう原因や正しいケア方法をご紹介します。しっかりケアして風になびくサラサラ美髪に!
パサついている髪の原因【5つ】
- 紫外線による乾燥
- 加齢によるうねりやチリつき
- カラーリングなどによるケミカルダメージ
- 生活習慣の乱れ
- 摩擦や時間の経過によるダメージの蓄積


毛髪診断士・認定講師
伊熊奈美さん
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【原因1】紫外線による乾燥
肌の光老化を引き起こす紫外線は、髪にとっても大敵。
「ヘアカラーなどの影響によりキューティクルが開いている状態で紫外線が当たると、髪内部の水分が失われてパサパサに。また、肌が日焼けしたら乾燥するように、頭皮も乾いて健康な髪が作られにくくなります。肌同様のUVケアと保湿が必要です」(伊熊さん/以下「」内同)
【原因2】加齢によるうねりやチリつき
加齢は、間違いなく髪にも影響を及ぼします。
「年をとると、くせ毛とは違うチリチリした細かいうねりが少しずつ出てきます。肌と同じように髪にも潤いがなくなったり、頭皮(特に真皮の下の脂肪層)がギュッと押されたように薄くなってくる。すると毛穴の形が変わって、うねった髪が生えてくるんです」
【原因3】カラーリングなどによるケミカルダメージ
「カラーをすると、髪の表面にある18-MEA(エイティーン メア)という天然のコーティングが取れてしまうんです。その瞬間に艶がなくなり、さらにキューティクルが乱れて内部成分が流出してしまうから、髪のハリコシまで失うことに…」
【原因4】生活習慣の乱れ


毛髪・美容皮膚科医
高橋栄里先生
「髪の毛は頭皮から生まれるので、頭皮の健康状態の影響は大。寝不足や食生活の偏り、ストレスなどから血行不良隣、栄養が行き渡らないとパサつきの原因に」(高橋先生)
睡眠中に分泌される成長ホルモンが髪を育むため、寝不足は大敵。また過度なアルコール摂取や喫煙は血流を滞らせ、頭皮が栄養不足に。
【原因5】摩擦や時間の経過によるダメージの蓄積


ヘアサロン tricca代表
毛利俊英さん
「毛先が絡まる原因は、乾燥、熱、摩擦などのダメージよるもの。セミロングの人の毛先部分は、髪が生え始めてから2年ほど経っているので、頭皮に近い部分の髪に比べるとだいぶダメージが蓄積されています」(毛利さん)
髪をサラサラにする「10の方法」
【1】シャンプー前のブラッシング


毛髪診断士・認定講師
伊熊奈美さん
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「ブラッシングにより頭皮の皮脂や不要な角質を浮かすことができます」(NADEAさん)
「シャンプーブラシで洗うと余分な皮脂をしっかり落とせるので、夏は特にオススメ」(伊熊さん)
ブロッキングして根元からとかす
【2】正しい方法で髪を洗う


毛髪・美容皮膚科医
高橋栄里先生


美髪アドバイザー
田村マナさん
STEP1:乾いた状態でブラッシングして汚れを浮かせる
まず乾いた髪の状態で、頭全体をブラッシングしておきます。すると、余分な皮脂や汚れが浮き上がり、シャンプーがごく少量ですみます。
STEP2:ぬるま湯を1~2分間かけて予洗いしておく
汚れを落ちやすくするための一手間。シャンプー前に38~40℃の湯で1~2分間、髪と頭皮をすすぎます。これで汚れの8割は落ちます。
STEP3:シャンプーを、同量の湯で泡立てる
頭皮を優しく洗浄するためにも、シャンプー剤を手のひらで泡立ててからのせます。指の腹で頭皮をまんべんなく洗い、しっかりとすすいで。
STEP4:コンディショナーは多めにのせてマスク状態に
洗髪後、水気を切り、少し多めの量のコンディショナーを髪の表面や内側に丁寧に塗ります。頭皮は毛穴詰まりの原因になるのでのせないで。
STEP5:毛束を少量ずつ取り、ギュッと入れ込む
ヘアサロンでも行われる手技。コンディショナーの栄養を髪の内部に押し込むべく、毛束にギュッギュッと入れ込むように手を滑らせます。
STEP6:ホットタオルで蒸して、栄養を浸透させる
お湯でぬらし、絞ったタオルを巻いて10分程度蒸らします。いかに髪の内部に栄養分を浸透させるかが勝負。最後にしっかりすすぎましょう。
\ダメージがあまりにひどい場合は、サンドイッチケアで工夫を!/
バサバサ状態のときは、水分を少しでも奪われたくないので、シャンプー前にコンディショナーを使って髪の毛に油膜を張ります。コンディショナーの上からシャンプーを。しっかりゆすいで最後にもう1度コンディショナーでサンドすればかなりしっとり。
【3】インバストリートメントをより効果的にする方法
ラップパック+蒸しタオル
「トリートメントをしたら、ラップ→蒸しタオルの順に重ねて、開いたキューティクルに成分を効果的に浸透させます」(角さん)
【4】リバースケアも効果的
「指通りが悪かったり、髪が絡んだままシャンプーをすると、ダメージを広げてしまうことが…。髪をよくぬらしたらまずコンディショナーをなじませて膜を作り、髪内部の水分を流出しにくい状態に。1度流した後に洗髪すると、髪のまとまりが良くなります」(田村さん)
最初になじませるコンディショナーはなじませてすぐに流してOK。その一手間で髪がなめらかになり、洗髪時のダメージを防ぐことが。
【5】乾かす前にしっかりタオルドライ


毛髪診断士・認定講師
伊熊奈美さん
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髪に熱を長い時間当てるとダメージにつながるので、最初にきちんと水分を取っておくことが大事。水分を吸収する専用タオルが◎。
\キッチンペーパーも使える/
キッチンペーパーの吸水力に着目! タオルドライ後、さらにこれを使用するとパーフェクト!
【6】乾かす前のアウトバストリートメント


トータルビューティ アドバイザー
水井真理子さん
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頭皮と髪、両方を保湿する
「洗髪後、ドライヤーで乾かす前にスカルプ美容液を頭皮につけ、指の腹でもみ込んで。さらにしっかり毛さんはこっくりオイル、ボリュームが出にくい人はさらっとオイルやミルクを毛先中心になじませましょう」(水井さん)
コーミングする
必ず粗歯コームを使う。アウトバストリートメントを均一にのばしつつ、毛流れを整えて乾かしやすくする。
【7】ドライヤーの正しいやり方
Point
髪ではなくドライヤーを振りながら乾かすのがコツ【1】後頭部の地肌からスタート
乾かすときは必ず根元から! 地肌が露出するように髪をめくって、ドライヤーを振りながら温風を当てて乾かす。ドライヤーの温度は、熱すぎず心地よく感じる70℃程度の強風で。
【2】襟足の根元も先に
乾きにくい襟足や後頭部も同様に乾かす。先に表面に風を当てると、乾かしすぎや、キューティクルが傷んで手触りの悪さにつながる。
× NG
【3】髪の内側が乾いたら表面へ、ポイントは風の向きを髪と平行に
根元が乾いてから表面を。少し引っ張りながら、上から毛流れに沿うように風を当ててストレートに整えることで、サラサラの手触りに。乾いたところは乾かしすぎないこと。
【4】最初にドライした部分の熱を取りながら乾いてるかを確認
全体が乾いたら、冷風を当ててキューティクルを引き締める。熱がたまりやすい内側にも風を入れ、冷やす。乾いていない部分は冷風を当てるとヒヤッとするため、確認にもなる。
【8】寝るときは髪への摩擦を減らす
「就寝中の寝返りで、髪と枕の摩擦ダメージはけっこう大きい。シルクの枕カバーで、摩擦を起こさないように!」(Manaさん)
「ロングは、寝ている間に髪同士がこすれるので、まとめて寝るのがおすすめです」(角さん)
ナイトキャップをかぶる
シルクを使ったナイトキャップをかぶって就寝。髪と枕の摩擦が防げて、ダメージレスに。
【9】紫外線対策をする
紫外線は頭皮だけでなく、髪にもダメージを与える
「紫外線が頭皮に当たりすぎるのは良くないです。髪の成長にも、すでに生えている髪の毛に対しても良くない影響があります。
紫外線の当たりすぎで頭皮に炎症が起きてしまったりすると、髪の成長を阻害してしまう可能性があります。頭皮に紫外線が当たりすぎることは、直接的にもダメージがあるだけでなく、間接的に成長途中の髪にも影響を及ぼしてしまいます。
そして、紫外線は生えている髪の毛に対しても、タンパク成分を壊してしまうような作用があります。そのため、当たりすぎることで髪がパサついたり、ゴワゴワしてしまう原因にもなってしまいます。
日常的にもケアできると良いですが、特に日差しが強いときは帽子をかぶったり、日傘をさすなどして、防御してあげると良いと思います」」(渡部さん)
【10】生活習慣を見直す


発毛診療医/美容皮膚科医
高橋栄里先生
食事で内側から髪のケアをする
現代人の食生活では、ビタミンやミネラルといった髪を育むために必要な栄養素が不足しがち。美しい髪をキープするには、ヘアケアも大切ですが、内側からのケアも重要です。
「ダイエットをするにしても、ビタミンBやビタミンC、ビタミンA、ミネラル、たんぱく質など、髪の毛を育てるための必要な栄養素は欠かさないよう考えて食事を摂っていただきたいですね。サプリメントを活用して、髪に必要な栄養を効率的に摂取するのもいいと思います」(高橋先生)
細胞が若々しい状態を保ちやすくするには、細胞の糖化にも注意が必要です。
「糖化というのは細胞の老化を促進させるものですし、活性酸素を助長するきっかけにもなります。焦げた食べ物や揚げ物、甘い物の摂取を控えたり、食べる順番(野菜→肉・魚→炭水化物)に気をつけたりするなどして、糖化を防ぎましょう」(高橋先生)
十分な睡眠をとる


抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
睡眠時間は、毎日最低5~6時間は確保して。なるべく“夜寝て朝起きる”、太陽のリズムとともに就寝・起床すると、髪の成長に関与するホルモンのバランスが整いやすくなります。
「しっかり睡眠をとることで、細胞の成長を促す成長ホルモンの分泌にも関わってくるので、良質な睡眠を心がけて」(浜中先生)
良いと思ってたけど、実は違う?!ヘアケア常識
【1】1日2回以上のシャンプーはNG?
「1日2回やそれ以上シャンプーをすると、皮脂を取りすぎてしまうので、洗いすぎです。シャンプーを使うのは1日1回で十分です」(渡部さん)
【2】夜シャンより朝シャン派の人は注意?
\教えてくれたのは…Nicomaria from ZACC ディレクター 永丘哲郎さん/
「1日の汚れを落とすという働きだけでなく、デトックスやリラックス効果という点から考えても夜シャンプーがおすすめです。自立神経には交感神経と副交感神経がありますが、夜になると副交感神経が優位になるといわれています。
副交感神経が優位になると末梢血管が緩んで血の巡りもよくなり、さらに毛穴も開きます。そうすると毛穴に残留している過酸化脂質を落としやすくなります。過酸化脂質は頭皮の痒みなどを引き起こす要因になりますので、シャンプーでオフすることが大切。
また、副交感神経が優位になることによって髪の成長を促すホルモンも分泌されます。これらの点から、健康的な髪を保つためには夜シャンプーのほうがおすすめです。薄毛や抜け毛、白髪などのケアにもなりますよ」(永丘さん・以下「」内同)
【3】シャンプーの2度洗いがいいってホント?
「最近の一般的なシャンプーの洗浄力は優秀です。2度洗いしてしまうと、皮脂の落としすぎで頭皮が乾燥したり、洗浄料が強いシャンプーだと頭皮のトラブルにも繋がります。また、シャンプーの洗い残しが起きてしまうことも。2度洗いがいいと言われていたのは、シャンプーの洗浄力が弱かった、ずいぶん以前の話です」
シャンプーの2度洗いは特別なときだけ
「最近のシャンプー剤の種類は大きく分けて3つになります。
・高級アルコール系、石鹸系、アミノ酸系
一般的には高級アルコール系シャンプーが多く、しっかりとした洗浄力で汚れを落としてくれる半面、頭皮への刺激は強めなので、生活環境によりますが、通常は1日1度、1回のシャンプーで十分と言えます。
とはいえ、絶対に2度洗いがダメというわけではなく、1度では汚れや整髪料が落ちない場合には、2度洗いしてもいいでしょう。仕事でヘアスプレーや多量の整髪料を使用している方や、最近流行りのバーム系やオイル系の油分の多い整髪料を使用しているときは1度の湯洗いやシャンプーでは汚れが落ちない事もありますから。そういうときには、1度目で泡立てをしっかりして髪に付いた整髪料を落とし、2度目で頭皮をしっかりマッサージするように洗いましょう。また、アミノ酸系のシャンプーは保湿力が高く洗浄力は優しいので2度洗いに向いています」
【4】わかめは髪にいいってホント?
「髪を作る材料となるのはタンパク質・ビタミン・ミネラルです。ワカメはビタミンやミネラルなどの栄養素を含んでいますが、実際ワカメが髪に良いという話は迷信で、科学的な因果関係はないです」(渡部さん・以下「」内同)
なぜワカメが良いと言われるようになったのか
「ワカメの色や細長いイメージ、ミネラルなどを多く含むことから、髪に良いという説が生まれたようです。海藻類は健康に良いというイメージがありますし、実際にワカメもミネラルが多く含まれる食品ではありますから一概に否定することはできません。
しかし、髪の成長を促す鉄分は、海藻であればひじきのほうが多いです。そうすると、髪のために海藻を食べるのであればワカメよりひじきです。そういったことや、髪にはほかにも多くの栄養素が必要ですから、ワカメだけを多く摂ればいいという話は、今では都市伝説とされています」
【5】エイジングヘアに酸熱トリートメントは有効?
\教えてくれたのは…ヘアサロンフォーカス スタイリスト 篠塚純さん/
「酸熱トリートメントは、毛髪内部にトリートメントで新たに結合をつくることにより、髪を補強します。うねりの緩和ができ、ゴワつきやパサつきを改善、施術直後からハリコシがでてツヤ髪に仕上がります。初回の施術よりも繰り返し施術することで、従来のトリートメントにはないほど長持ちするのも魅力」(篠塚さん・以下「」内同)
一般的な髪質改善トリートメントとどう違うの?
「仕組みとしては、一般的な髪質改善トリートメントと同じです。ただ、毛髪の強度が上がるので、クセ緩和だけでなく、スーパーハイダメージヘアに対しても効果的で、ブリーチのあとに、このトリートメントを受けられる方も多いですよ。フォーカスでは酸熱トリートメント+ホームケアに特化した、“link”を採用しています。単なるトリートメントではなく、人それぞれの“なりたい髪質”になるための手段のひとつですね」
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。