ヘアのお悩み
2022.9.7

髪のツヤ不足や薄毛はトレーニングで改善できるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“抜け毛”について。髪のツヤ不足や薄毛はトレーニングしたら改善されるって…ウソ? ホント? 美容家&ヘアケアリスト(毛髪診断士)の・余慶尚美さんにお答えいただきます。

Q:髪のツヤ不足や薄毛はトレーニングで改善できるってホント?

年々気になるようになってきた髪のパサつきや薄毛。トリートメントや頭皮マッサージなど、お手入れを頑張っている人も少なくないはず。ですが、実はケアだけでなく、肌や体同様にトレーニングで鍛えることが美髪のポイントなのだとか。本当なのでしょうか。さっそく、この疑問を余慶さんにぶつけてみました! 果たして答えは…?

A:ホント

「日頃私たちの目に触れるのは、地肌から出ている毛幹部です。そして、さらに重要なのが、地肌の中にある“毛根部”です。毛根部には、髪の成長をつかさどる器官である毛乳頭があり、その周辺には、髪の毛の“黒色”を製造する工場である、メラノサイト(色素形成細胞)があります。

例えるならば、頭皮は土壌と同じ。やわらかく弾力があり、栄養が行き渡っていれば、健やかで美しい髪が育つのです。そのためには、ただケアするのではなく、貧弱な土壌が強くなるよう、トレーニングをする必要があります。トレーニングをしていくと、髪の質が見違えてくるだけでなく、心もポジティブになり、ヘアスタイルやファッション、しいては人生そのものを楽しめるようになっていきます」(余慶さん・以下「」内同)

髪ダメージのセルフチェック

  1. 月に一度はカラー、またはパーマをしている
  2. ドライヤーは使わずに自然乾燥
  3. 同じタオルを半年以上使っている
  4. ヘアブラシは、ナイロンブラシしか持っていない
  5. 頭皮、髪のUV対策を気にしたことがない
  6. シャンプーは、朝シャン派である
  7. 雨の日は調子が悪いことが多い
  8. 貧血ぎみで、冷え性がある
  9. 肩・首が凝っている
  10. むくみがち
  11. 生理のときに血液のかたまりが多く出る
  12. 頭皮臭が気になるようになった

「まずは、髪のダメージをチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、髪のダメージ度数も上がっていきます。髪にとってダメージを与える行為はできるだけ避け、美しい髪へシフトチェンジしていきましょう」

ブラッシングがもたらす効果

「髪をとかすブラッシングは、それだけで頭皮のトレーニングになります。ブラッシングにかかる時間は112分程度ですが、血流改善効果、クレンジング効果、トリートメント効果、ツヤを出す、カラーリングのもちをよくするなど、その効果は実にさまざま。

さらに、大切なのが“ブラッシングの回数”です。朝と晩の12回という人が多いかもしれませんが、私が推奨する回数は14回以上を。

まずは朝起きたときに、就寝中に絡んだ髪をほぐし、ツヤを出します。続いて、日中メイク直しのタイミングなどで12回とかします。帰宅後は、シャンプー前のブラッシングで汚れを落とし、ドライヤー後はキューティクルをととのえるために行います」

シャンプー・トリートメントの選び方

「シャンプーはできれば、“さらさらタイプ”と“しっとりタイプ”の2種類を持っておいて欲しいもの。通常はしっとりタイプを使い、生理前で頭皮がベタつく、頭皮臭が気になる…というときはさらさらタイプを使用するなど、頭皮の状態に併せてシャンプーを使い分けることがポイントです。毛質や毛量、年齢、生理周期など個人差によっても変わってくるので、自分に合うメーカーがある場合は、同じメーカーでシャンプーを2種類揃えるのがベストでしょう」

シャンプーの種類

・サルフェート系…洗浄料が高く、泡立ちがよい。リーズナブルで使いやすい。

・石けん系…洗浄力は高め。微生物に分解されやすい成分で、環境にやさしい。

・アミノ酸系…洗浄力はサルフェート系に比べ弱めだが色々と種類がある。低刺激で髪や頭皮にやさしく、保湿力が高い。

正しいシャンプーの使用方法

  1. シャンプー・トリートメント効果を高めるために、シャンプー前は必ずブラッシングを行う
  2. シャンプー前に一度、お湯で“予洗い”を。2分程度シャワーを当て、しっかりと頭皮と髪全体を洗う
  3. シャンプーを適量手に取る。髪の根元に塗布し、空気を送り込むイメージで泡立てる
  4. 指の腹シャンプー・トリートメント効果を高めるために、シャンプー前は必ずブラッシングを行うで細かく頭皮を動かすようにして、頭皮の毛穴汚れをもみ出す(頭皮を洗い、ついでに髪を洗うイメージ)
  5. シャンプーの泡で包み込むようにして、髪の毛を洗う

正しいトリートメントの使用方法

  1. シャンプー後、髪の毛に残った水分を軽くしぼり、タオルドライする
  2. トリートメントを髪ダメージ部分を中心に塗布し、目の粗いコームでとかす
  3. 湯船に浸かり、5分ほど置く
  4. シャワーのお湯を手のひらで受けるイメージで、髪にお湯を含ませながら流す

ヘア専用のタオル

「髪は肌と同じで、摩擦に弱いもの。お風呂上がりに、ゴワゴワと硬いタオルや、使い古して薄くなったタオルを使用してしまうと、髪が痛む原因になります。そこでおすすめなのが、吸水性に優れた髪専用のヘアタオルを用意しておくこと。サロンメーカーが髪のために作ったヘアタオルも多く出ているので、ぜひ一度手に取ってみてくださいね」

正しいドライヤーのかけ方

  1. 髪をコームで軽くとかし、頭皮と髪の根元から、毛先にそって髪を乾かしていく
  2. 8割程度乾いたら、ドライヤーを斜め上45度からキューティクールを整える方向にあて、人差し指と中指で髪の毛を挟むようにした“指アイロン”で、髪をなめしながら乾かすとツヤ感がアップ
  3. 後頭部まで乾いたら、ドライヤーを冷風に切り替え、上から下へ向かって風をあてていく

「ドライヤーこそ、投資すべきアイテムです。まずは、速乾性があること。続いて、温風と冷風の2つの機能がしっかりあること。そして、風量があること。高機能なドライヤーと正しい乾かし方をマスターすれば、翌朝のヘアスタイリングがグッと楽になるはずです」

美容家&ヘアケアリスト(毛髪診断士)

余慶 尚美さん


OFFICE YOKEI ▶︎

文/木土さや

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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