黒染めをすると他のカラーにチェンジできないってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、ヘアについて。黒染めをすると他のカラーにチェンジできないって……ウソ? ホント? ヘアサロンフォーカスの篠塚純さんにお答えいただきます。
Q:黒染めをすると他のカラーにチェンジできないってホント?
就職や転職活動のときなど、「きちんと感」を出すために髪を黒く染めることがありますよね。でも、この黒染め。一度するとカラーチェンジができなくなるというウワサが……。本当なのでしょうか。さっそく、この疑問を篠塚さんにぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ホント
「通常のヘアカラーの場合は、薬剤でキューティクルを開き、メラニン色素を脱色したあとにカラー剤で染色、定着させていきます。一方、黒染めの場合、濃い黒の色素を髪に入れ込んでいきます。この濃い黒の色素は通常のカラー剤では脱色することができないため、次の色が入らないんです」(篠塚さん・以下「」内同)
黒染めした髪を明るく戻すには?ブリーチじゃなきゃダメ?
「ブリーチは色素を壊すので、黒染めした髪も明るくすることができます。ですが、最近の主流はティントクリアという脱染剤を使用して、黒染めの色素を抜く方法。こちらのほうがブリーチよりも、ダメージが少なくてすみます。
また、黒染めした髪をミルクティ色やシルバー系など、ものすごく明るくしたいという場合も、一度ティントクリアをし、そこからさらにブリーチをかけていきます。ティントクリアをすると髪色がオレンジ色になるので、黒からブリーチするよりも、明るくなりやすいのです」
“暗染め”と黒染めは何が違う?
「法事や面談など、きちんとした場にあわせて髪色を短期間暗くしたい、といった場合におすすめしているのが、通常のカラー剤を使用した暗染めです。僕の場合は、アッシュの3トーンを使用するのですが、仕上がりはほぼ地毛レベルの黒。とはいえ、黒染めではないので、1週間もすれば徐々に明るさが戻ってきますよ」
セルフ黒染めは危険?
「市販のカラー剤の場合は、誰が染めてもキレイに染まるようにと計算されて作られています。言い換えれば、薬が強いと感じてしまうことも。結果、のちに明るくしたい場合にキレイな髪色にならず、結局サロンに駆け込んでくるという人も多いのですが、理想のリペアは簡単ではありませんし、結果的に髪を傷めてしまうというデメリットも生じます。サロンでは黒くしなければならない期間や、過去の黒染めの有無などをヒアリングし、それぞれの髪の状態に合わせた薬を作っていくので、ぜひ気軽に相談してみてくださいね」
文/木土さや
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1990年茨城県生まれ。都内有名店勤務後、HAIR SALON FOCUSマネージャーとして日々サロン業務、セミナー講師など多岐に渡って活躍。特に骨格や雰囲気から導き出す360°似合わせカットには定評があり、SNSでは千葉で1番ショートが上手いスタイリストとしても話題を集めている。HAIR SALON FOCUS インスタグラム