ダイエット中も白米は食べたほうがいいってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「ダイエット」について。ダイエット中も白米は食べたほうがいいってホント? 「食べるダイエット」を基本とし、食事コンサルティングも行っているパーソナル管理栄養士の三城円さんにお話を伺いました。
Q:ダイエット中も白米は食べたほうがいいってホント?
昔からダイエットと言えば白米は食べないほうがいいという風潮があったり、糖質制限ダイエットが注目を浴びたことで、さらに白米を避ける人が増えているように思います。しかし、その一方で、ダイエット中でも「お米は食べたほうがいい」という話もあります。本当のところはどうなのでしょうか? 三城さんに聞いてみました。
A:ホント
「糖質が多い主食は食べないほうがいい…という話もありますが、基本、ダイエット中も主食は抜かないでいただきたいものです。むしろ、白米の場合はダイエットの味方にできる点もいくつかあります」(三城円さん・以下「」内同)
白米はダイエットの味方
「お米以外にも、パンや麺類とも主食になります。ダイエット中の食事でも、エネルギー源となる主食は抜かないということを前提に考えていただきたいです。
しかも、白米というのは、主食の中でもダイエット向きの食材です。ここから、代表的なメリット5つを紹介していきます」
白米メリット
◆水分が多い
「ひとつめが、ごはんは水分が多いというところが大きなメリットです。お米を炊いて、ごはんという状態になると、60%くらいの水分が含まれた状態になります。水分も代謝に必要なものになるので、ダイエット中は特に水分補給になることも含めて、水分を多く含むごはんは大事です」
◆塩分が少ない
「ふたつめがパンや麺類に比べると塩分が少ないこともメリットです。パスタなどはどうしても塩気のあるものや、タレで味付けをしないと食べられません。食パンも出来上がった段階で塩分が含まれているので、さらに何かをつけると塩分過多になりやすいです。一方、ごはんの場合はごはん自体には塩分はなく、おかずのほうに塩分を使っている料理があるので、献立全体で見るとちょうどいい具合になります」
◆味があまりない
「3つめが、味があまりないこと。それによって口中調味という食べ方ができるのが良いところです。口の中に、ごはんとおかずを入れて、咀嚼することで、最終の味付けをするという考え方ですね。ごはんの場合は比較的この方法が取りやすいです」
◆脂質が少ない
4つめが、脂質の量が少ないこと。パンには意外と脂質が多く入っていますが、ごはんは脂質が少ないので主食としてダイエットに向いていると言えます。食事はごはん単体で食べるというより、おかずと組み合わせて食べることが多いと思います。脂質が多めのおかずと組合わせた場合も、ほかのものと比べて、食事全体の脂質を抑えることができます」
◆献立が考えやすい
「5つめとして、塩分と脂質のバランスもそうですし、どんな料理にも合うことで、メニューを考える手間を省けるという点から、“ダイエット中も献立を考えるストレが少ない”ということもメリットとしてあげられるでしょう」
\メリットまとめ/
- ごはんは約60%が水分で、水分量が多い
- 塩分が少ない
- 味があまりなく、口中調味ができる
- 脂質が少ない
- 献立を考えるストレスが少ない
白米をダイエットに活かす方法
「お米はよく噛んで食べられるところも良い、と言われています。確かに白米は粒食で、本来はよく噛んで食べられるという点もダイエット食のメリットです。しかし、早食いの人や無意識にほおばる人は、意外に噛まずに飲み込んでしまうことがあります。さらにカレーや丼物の場合だと、流し込むように食べてしまうこともあり、よく噛める主食ではなくなってしまいます。
よく噛んで食べられる人はそのままでもOKですが、早食いになりがちな人は、ダイエット中は咀嚼回数が自然と増やせる雑穀などを入れて炊くのがおすすめです」
白米は冷ましたほうが痩せやすいと聞くけど?
「お米などのでんぷんが含まれる食べ物は冷ますと、でんぷんがレジスタントスターチという難消化性でんぷんに変化します。レジスタントスターチは食物繊維と同じように腸内環境を整えたり、内臓脂肪の増加を抑えたりする効果が期待できるとされています。
しかし、やはりおいしく食べられるのがいちばんです!ごはんを冷やしたからといって、ダイエットの結果に大きく差があるわけではなく、全体的にどう食べるかのほうが重要になってきます。ごはんは冷やしたほうがいいという話もありますが、おいしく食事を楽しめる方法を選ぶようにしてください」
Point
ごはんを冷やしたからといって、ダイエットの結果に大きく差があるわけではなく、全体的にどう食べるかのほうが重要。文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
大学卒業後、病院勤務に従事。その後、筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。自身のダイエット・摂食障害の経験から、食べる恐怖や罪悪感を持ち、苦しんでいる人のサポートをするため、2011年にパーソナル管理栄養士として独立。食べるダイエットを基本とし、ダイエットや摂食障害、アスリートなど、一人ひとりの目的に沿った食事コンサルティングを行っている。「健康なときこそ、食の相談は管理栄養士にするのが当たり前な社会づくり」を目指し、さまざまな活動にも取り組んでいる。著書は『一週間で体が変わる 食べながらやせるすごい方法』(サンマーク出版)。
■HER-SELF女性の健康プロジェクト
HER-SELF女性の健康プロジェクトとは、女性自身がいきいきと活躍できる世の中を作りたいという思いから生まれたプロジェクト。女性自身、そして女性を取り巻く社会や企業、パートナー、家族や友人のパートナーシップで女性の健康を実現します。