お悩み別ケア
2025.2.26

ゆらがぬ無敵肌の作り方|マルチに頼れる【乳液】でゆらぎ肌、卒業!

普段なんとなく使っている「乳液」が、春のゆらぎ肌リカバーにとってもいいことが、美容のプロ3名への取材から判明! 耕して、潤して、与えて、守って…肌がゆらぐこの時期にこそ、味方につけないなんてもったいない!今回は、ゆらがぬ無敵肌を乳液で作る方法を教えて頂きました。

マルチに頼れる、すごいヤツ♡|乳液でゆらぎ肌を卒業!

【第1章】「春ゆらぎ」の原因を知ろう!

内科・皮膚科医

友利 新先生

「薄めの角層にたくさんの肌ストレスが重なる春は、肌のバリア機能が低下してゆらぎやすくなります。」(友利 先生)

角層には、外から侵入して肌内部にダメージを与えようとする要因をブロックする「バリア機能」が備わっています。ゆらぎ肌対策の重要な役割を担うのが角層ですが基本的に、夏に向けて厚くなってバリア機能が高まり、夏が終わると薄くなるというサイクルを繰り返しています。

そのため春の肌はまだ角層が薄く、バリア機能も未熟。にもかかわらず、春には毎年、乾燥した空気や強くなり始めた紫外線、花粉や大気汚染物質など外部からのダメージ要因が一気に増え、『バリア機能が弱まった状態=ゆらぎ』やすくなります。ちなみに、生活習慣や環境の変化、睡眠不足や緊張する日々の連続など、心身に与えるプレッシャーも肌ゆらぎを悪化させる要因になるんですよ。

いつも使っているスキンケアの肌なじみが悪い、ファンデーションののりが悪いといった症状は、ゆらぎの初期サインです。ヒリヒリ感や赤みが現れている場合は、かなりゆらいでいる状態なので皮膚科医に必ずご相談を!

そして、角層のバリア機能の安定化を図るには、水分と油分をバランス良くチャージすることが大切です。そのアプローチを、「1本塗るだけ」でかなえられるのが「乳液」の強み。春のゆらぎ肌対策の強い味方といえますし、季節を問わず使うことで一年中ゆらぎにくい肌にも近づけると思います。

\第1章まとめ/

  • ヒリヒリはゆらぎが進行しているサイン。すぐに皮膚科医へ。
  • 肌の潤いバランスの最適化を図るのに、乳液は効果的なアイテム!
  • 肌のゆらぎとは、角層のバリア機能が低下している状態。

【第2章】「乳液」の基本と強みを知ろう!

花王・スキンケア研究所

田渕 翔さん

「ゆらぎ肌ケアに必要な「保湿」と「保護」が同時に「心地よく」かなうのは、乳液ならでは」(田渕さん)

水分と油分で構成されているスキンケアの中でも、粘度の低いものが「乳液」と定義されます。クリームと比べて乳液は水分が比較的多めに配合されているので、化粧水のように肌に潤いを与えられることが魅力のひとつです。ふたつ目の魅力は、油分も適度に含んでいること。

乳液に配合された油分が肌表面に人工の皮脂膜を形成し、外部刺激の侵入をブロックしたり、肌から水分が蒸散するのを防ぐ役割を果たします。このように、肌の保湿と保護を1本でかなえ、ゆらぎにくい肌環境に整えられるのが、乳液の最大の特徴といえるでしょう。クリームよりも粘度が低く、季節や肌質を問わず快適に使いやすいのもポイントです。

また、乾燥やゆらぎを繰り返しがちな肌は基本的に、角層に備わる保湿成分・セラミドが不足しがちといわれています。毎日のスキンケアでセラミドを補うことが改善のカギとなりますが、セラミドは乳液など、油分を含む基剤に配合しやすい成分です。そして、潤った健康的な肌状態をキープするには、化粧水や美容液がきちんとなじんでから乳液を塗ることも大切です。なぜなら、スキンケアステップにはひとつずつ役割があるから。どんどん重ねて肌の上で混ざってしまうとひとつずつの効果が発揮されにくくなるので、ゆらぎやすい季節は特に、スキンケアを丁寧に行うことをおすすめします。

\第2章まとめ/

  • 乳液は、水分と油分を肌にバランス良くチャージできる
  • 化粧水や美容液がしっかりなじんだ後の使用がおすすめ
  • 乳液は、乾燥肌に不足しがちなセラミドを配合しやすい設計

【第3章】「ゆらぎサイン別」に乳液を使いこなそう!

国際エステティシャン

大杉みどり先生

「乳液を上手に使えるようになると肌ゆらぎが起きにくくなるのはもちろん、さらなる美肌も目指せます!」(大杉先生)

水分と油分をバランス良く含む乳液は、乾燥肌にも、インナードライ肌にも、オイリー肌にも、さらにはニキビ肌にもおすすめできる万能アイテムです!

私が運営するエステサロンでも、多くのお客様に乳液のデイリー使いを推奨しています。なぜなら、乳液を使いこなすことで特定の肌悩みの解消が促されるだけでなく、ハリ、ツヤ、潤い、透明感がそろったワンランク上の美肌を目指せるから。

使い方のポイントは、温めた手のひらで乳液をなじませること。冷えた手のひらで行うと血行不良を招きやすく、効果アップが狙いにくくなります。ゆらぎサインによっては、入浴中に乳液を使ったお手入れを行うのも効果的です。

お風呂の温熱&スチーム効果で乳液が肌により浸透し、ゆらぎにくくなるほか、たっぷり潤ってふっくらツヤツヤの自慢の肌にも出合えるはずです。ゆらぎ肌の人もそうではない人も、ぜひ一度試してみてくださいね♪

すべてに共通! 乳液ケア・成功の秘訣

1.量をケチらない

春先の肌は角層が薄く、乾燥しやすい状態。ゆらぎにくい肌環境に整えるためには、「ちょっと多め?」と思うくらいの量を使うことがポイントに。コスパの良い乳液も最近はたくさんあるので、惜しまず使える1品を見つけて。

2.肌が敏感なときは、開封してから間もない乳液を使う

開封済みのスキンケアの消費期限は一般的に約6か月といわれていて、その期間を過ぎると酸化が始まっている可能性も。既に肌がゆらいでいるときは購入して間もない、未開封の乳液の使用がベターです。

3.力を入れてなじませない&こすらない

顔と手のひらの皮膚の間で起きる摩擦も、ゆらぎ肌の大敵! 乳液に限らず、スキンケアをなじませるときは必ず、手のひらの力を抜いて行うように意識して。指がピンっと伸びていたり、指で肌を押したままスキンケアをなじませるクセがある人は要注意です!

【みどり先生発!】春ゆらぎサイン別、乳液のおすすめ活用法をレクチャー!

OK!

パジャマ¥7,680(PEACH JOHN)

頰の曲線に合わせて、指と手のひらも優しくカーブしている状態は力が抜けていることが多く、摩擦が起きにくい。事前の深呼吸や手のひらのストレッチも、力を抜くコツに。

NG

指がピンっと伸びていると、手のひら全体に力が入りがち。肌あれの原因となる摩擦が起きやすくなります。

『美的』2025年4月号掲載
撮影/EBISAWA KAZUYUKI(まきうらオフィス・人物)、 ヘア&メイク/甲斐美穂(ROI) スタイリスト/角田かおる(人物) モデル/安倍 乙(本誌レギュラーモデル) 構成/北川真澄

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

twitter LINE Threads

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事