【メンタル・レべル診断】あなたのメンタルが弱くなっているのはなぜ?
よく言えば、心がデリケート。でも実際には、生きづらさを感じることの多い「弱メンタル」さん。「あなただけじゃない、何も悪くない」…弱さを否定するのではなく、うまく付き合っていくことで、少しだけ楽に、軽やかに生きられる、そんなヒントを満載。
今、「弱メンタル」さんに贈るリセットワード
メンタルが弱った自分との向き合い方が大事!
「普段から落ち込むことが多かったり、失敗や不安を引きずりやすい人は、自分で自分を“メンタルが弱い人”と決めつけがちです。でも、元々“メンタルが弱い人”はいません。そのとき“メンタルが弱っている”だけで、誰にでもあることです」と、心理カウンセラーの片田智也さんは話します。
「重要なのは、その負の感情をどう捉え、この先、どう付き合っていくか。無駄に自己否定を続けると、“ずっとメンタルが弱っている状態”のままで、不調になることも。つらい状況も前向きに捉え、自分自身をうまく励ますことができれば、それが強さの材料になるのです」。
あなたの今のメンタル・レべルをCHECK
当てはまる項目にチェックして!
チェックの数が多い程、メンタルが弱っていて深刻な状態
0〜2個|強メンタルさん
落ち込むことはあるけれど、クヨクヨ悩まず、立ち直りは早い方。
3〜7個|やや弱メンタルさん
人の自分に対する評価が気になりがちだが、長くは引きずらない。
8〜12個|弱メンタルさん
メンタルの弱った状態の負のスパイラルから、なかなか抜け出せない。
13〜15個|超弱メンタルさん
常に不安や恐怖がつきまとい、自己否定感が強いため、生きづらい。
「弱メンタル」に陥るメカニズムがわかれば、対処のしかたも見えてくる!
弱メンタルの中核にあるのは「不安」な気持ち
「メンタルが弱くなる背後には、物事や人に対する漠然とした『不安』が潜んでいます。悲しみや怒り、恐怖…などの強い感情に行き着く前の、モヤモヤ、ザワザワ、ピリピリとした気持ち。コロナ禍で“弱メンタル”の人が増えているのも、はっきりしない不安が一因でしょう。ただし、不透明な不安は、正体がわかった途端に和らぐという研究も。心がザワついているときは、一歩引いて原因を考えてみてください」(片田さん・以下同)
不安や落ち込みは「自然な弱さ」。否定すべき感情ではない!
「メンタルは、強いか弱いかの軸ではなく、上図のように自然か不自然かを加えた軸で捉えることが必要。不安や落ち込みは、誰にでも起こる自然な感情です。その自然な弱さを“情けない”などと嘆くのは不自然な弱さ。一方、“早く忘れないと”と強がるのは不自然な強さです。実際、メンタルの自然な強さ・弱さに善し悪しはありません。感情をそのまま素直に受け入れて、不自然な強さ・弱さに向かわせないことが大切です」
自然な弱さは防御反応。「未来の危険に備えなさい」という前向きな警告!
「人間の感情をつかさどる脳の仕組みは、実は何万年以上も前の狩猟時代から進化していません。私たちの祖先が、獣や飢餓、災害などから身を守る中で抱いてきた不安や恐怖の感情は、自然な弱さであり、未来の危険に備えるための防御反応。それは現代人でも同じことです。この先に起こる出来事に恐怖を感じるからこそ不安を抱き、失敗しないように事前に準備をする。つまり、前に進むためのポジティブな警告と捉えるべきなのです」
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あなたのメンタルに合わせた励ましの言葉を、甘く優しい声で語りかけてくれます。
『美的』11月号掲載
イラスト/Yumika、雪下よよ 構成/つつみゆかり
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
かただともや/会社経営のストレスで視覚障害を患った後、精神医療や心理療法を学んで転身。教育、行政、一般企業、スポーツ界など幅広い現場でメンタルケア業務に取り組む。カウンセリング実績は延べ1万人以上。