健康・ヘルスケア
2021.10.13

運動よりカロリーコントロールのほうが簡単に痩せられるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「ダイエット」について。運動よりカロリーコントロールしたほうが簡単に痩せられるってホント? 「食べるダイエット」を基本とし、食事コンサルティングも行っているパーソナル管理栄養士の三城円さんにお話を伺いました。

Q:運動よりエネルギー(カロリー)コントロールのほうが簡単に痩せられるってホント?

食べ過ぎたら運動してチャラにすればOK!という考えもありますが、運動でオーバーしたぶんのエネルギーを消費するのはなかなか難しいもの。しかし、運動するより食事習慣を変えたほうが簡単にダイエットできるというウワサが…。本当なのでしょうか? 三城さんに聞いてみました。

A:ホント

「食べ過ぎたぶんのエネルギーを運動で消費できるのであれば、そのほうが良いです。しかし、運動は時間のわりに消費できるエネルギーが少ないため、食事のコントロールを1週間でゆるっと考えていただいたほうが、簡単にダイエットができます」(三城円さん・以下「」内同)

運動で食べ過ぎたぶんのエネルギーを消費するのは大変

「運動で消費できるエネルギーというのは、それほど大きくありません。例えば、ランニング30分で200kcalほど。しかも、着替えなどの準備をして、終わったあとにシャワーをあびて、などしていると、なんだかんだ1時間はかかると思います。たった200kcalを消費するために1時間を費やせる人も多くはないのではないでしょうか。

そう考えると、1週間で帳尻合わせをする食事コントロールをしたほうが、効果が高いといえるでしょう」

食事の消費カロリーは30分のランニングと同じ

「胃腸などの内臓も実は筋肉でできています。ただ、腕や足などとは違う司令で動きますから、自分で動かそうと思っても内臓の筋トレはできません。内臓の筋トレとなるのは食事です。食べることで筋肉が動かされ、鍛えられるのです。

では食事で内臓を動かしたことによって、どのくらいのエネルギー(カロリー)を燃焼できるかというと、エネルギー消費量全体の約10%。つまり、12000kcalのエネルギーを消費する人だと約200kcalです。であれば、毎日ランニングをするより、毎日3食、食べるほうがラクですよね。もちろん、後述いたしますが、運動も一緒に取り入れていただくのがベストですが、食事も運動と捉えて食べてもらえるといいですね」

1週間の食事コントロールとは

1週間で13食、食べるとした場合の21食のうち、大体78割を主食に具だくさんの味噌汁、タンパク質や野菜などを含むメインのおかず、というようなバランスの取れた食事をするという方法です。それ以外の食事は、それなりに自由な食事ができるというのも実践しやすいポイントです。食事の内容や食べるタイミングを気にしていくことを身につけていくことで、日常生活の活動程度でも痩せやすい体をつくることができます」

部分痩せを狙うなら運動が必須

「とはいえ、ダイエットに運動が一切必要ないかといえば、そうではありません。例えば、ボディラインは運動をしなければ整いません。どれだけ日々の生活で筋肉を意識しているか、筋肉が使われているかによっても変わりますが、食事コントロールだけでは、部分痩せをするのは難しいです。

よくミニスカートを履く人などは脚が細かったり、姿勢がキレイだったりします。これは意識の違いによっても差が出るものだと思います。誰に見られているわけでもないけど、脚を出すという意識があると、そこの筋肉を意識したり、キレイに魅せたり、運動をしたりするもの。女性はもともと男性に比べて筋肉がつきにくかったり、少ない人も多いです。そのため、エネルギーを燃焼させるためだけでなく、筋肉を使う意識をしたり、気になる部分を意識して、運動をしてもらえるといいと思います」

運動嫌いや運動する時間がない人におすすめの活動強度アップ法

「運動をしたいと思っているものの、運動が苦手な人や時間が取れないという人は、日常生活の活動強度をいつもより少し上げる、という方法がおすすめです。日常の活動強度を上げるだけでも、肥満の予防になるというデータもありますから、ダイエットにも効果があると言えます。

では、実際にどのようにすれば“活動強度を少し上げる”ことになるかというと。普段座っていたところは立つ、立っていたところは歩くようにする、歩くときは少し速度を速めるなど、少しだけエネルギーの消費量が多い活動に変えます。少しずつでも、ちりも積もれば山となるというもので、トータルのエネルギー消費量は変わってきます。エスカレーターではなく、階段を登るなども、活動強度を上げる良い方法ですよね。

ハードな運動ができなくても、動かく筋肉を意識したり、活動強度を上げるだけでも十分な運動になります」

パーソナル管理栄養士
一般社団法人日本パーソナル管理栄養士協会 代表理事
食の相談窓口 San-CuBic 代表
HER-SELF女性の健康プロジェクト 理事

三城円先生

文/土屋美緒

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事