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健康・ヘルスケア
2021.11.15

【乳がん】早く見つければ怖くない!検診は自分の体を守る、始めの一歩|美的GRAND

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40代以降は誰もが「乳がん予備軍」! 9人に1人が乳がんになる時代でも、早く見つければ怖くない。乳がん検診は、自分の体を守る、始めの一歩です。

1日でも早く見つけたい!乳がん発見までの流れ

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がん研有明病院乳腺外科医長

片岡明美先生

1994年、佐賀医科大学卒業。九州大学医学部第二外科、国立病院機構九州がんセンター乳腺科などを経て、2016年より現職。日本外科学会指導医、日本乳癌学会指導医。

美容ジャーナリスト

山崎多賀子さん

NPO法人CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター。NPO法人キャンサーリボンズ理事。2005年に乳がんが発覚し、右乳房を全摘出し乳房再建。自らの経験からがんに関する取材執筆も多い。乳房の健康を応援する「マンマチアー委員会」を主宰する。

月1回セルフチェックをする

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月に1回自分の目と手で不審な点がないかチェック。異変の多くはいわゆる“しこり”だけど、赤みのある腫れや血液などの分泌物がないか確認を。何かおかしいなと思ったら、早めに乳腺専門クリニックで検査を。

Check
  • 米粒や小豆粒のような小さ くて固い塊はない?
  • 皮膚に引きつれや凸凹はない? 
  • 赤い腫れが続いていない?
  • 乳首から血液や分泌物が出ていない?

年1回の検診を受ける

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自治体や会社の検診の基本はマンモグラフィ。マンモグラフィでしか見つからないがんがある一方で、マンモグラフィに映りにくいタイプのがんもあるため、自費で超音波をプラスするのがおすすめ。マンモグラフィと超音波の両方か、それぞれ交互に、1~2年に1回のペースでもいいです。とにかく検診は継続して受けることが大切です。

乳房に異常を見つけたり、検診でひっかかったら…
病院・乳腺専門クリニックで検査・精密検査を受ける

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乳腺科のある病院または乳腺専門クリニックで、検査・精密検査を受けます。再度のマンモグラフィや超音波などの追加。医師の判断によってはMRIによる検査になることも。がんが疑われる場合は、専用の器具で細胞や組織を取ってがんがないか調べる、精密検査を行います。

悪性ではなかった

実は、検査・精密検査でがんであると診断される確率はおよそ100人に5人。検査イコール乳がんと早合点して不安にならないで。大切なことは異変を早く見つけ、それががんでないか確かめることです。

悪性(がん)と診断される

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乳がんかどうか1 回の検査でわかることもあれば、数回の検査を繰り返してわかることもあります。乳がんと診断されたら、通っていたクリニックから、治療ができる病院を紹介されるケースもあります。

セカンドオピニオンを求める

治療方針に悩んだときはセカンドオピニオンを。セカンド(サードも)オピニオンを求めるのは患者の権利。遠慮する必要は全くありません。「セカンドをとりたかったら言ってください」と言ってくれる医師も今は増えています。自分が納得のいく治療を受けるために、セカンドを受けることは大切です。

治療をスタートさせる

医師と相談の上、治療法を決定します。病気や治療のことはもちろん、今後の仕事や家庭のことも、調べたり相談したりします。
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乳がん検診は、自分の体を守るため、絶対に必要。しかし、残念ながら、いくら検診を受けていても、見つからないこともあるのが現実。できるだけ早めに発見して、より早い完治を目指すためにも、定期的なセルフチェックと検診を忘れたくない!

自覚がないから「検診」を。自覚があるなら即「検査」です

「検診と検査の違いを理解していますか?」。
まずはそこから、というのは、乳がんに詳しいジャーナリストの山崎多賀子さん。
自覚症状がない人が受けるのが『検診』。何か少しでも自覚症状があり、それが乳がんではないか調べるのが『検査』。“しこり”がある人が受けるべきは『検査』です」
では、『検診』では具体的に何をするのでしょう。
「基本はマンモグラフィと呼ばれるX線の画像の診断です。国が推奨しているのは40歳以上で2年に1回です。ただし、家族にがん経験者がいるなどリスクが高い自覚がある場合や、高濃度乳房の場合は、超音波や自費診療で比較的高額ですが、MRIなど必要なメニューを自分で追加するのがおすすめです。怖いから知りたくないという人もいますが、知るのは怖いけれど知らないのはもっと怖い、ということを忘れずにいてください」(山崎さん)

Column アンジェリーナ・ジョリーで大注目。遺伝子検査は最先端の乳がん予防法?

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AP/アフロ

女優アンジェリーナ・ジョリーが、2013年、遺伝子検査の結果を受けて、予防的に両方の乳房を切除する手術をしたことは、世界に驚きをもって報道されました。この乳がんの遺伝子検査は、既に日本でも行われています。昨年からは、片方の乳房に乳がんを発症している場合、もう片方の乳房のための検査と予防的手術に、保険が適用されています。まだ乳がんではないけれど、家族にがんの人がいて心配な人は、がん診療の拠点病院で行われている「遺伝カウンセリング」(有料)などに、相談することも可能です。最先端の遺伝子検査が乳がん治療の当たり前になる日も近いかもしれません。

もしかして「高濃度乳房」!?自分の乳房のタイプは知っておこう

「検診」を受けるに当たって、山崎さんがぜひ知っておいてほしいというのは、自分の乳房のタイプ。
「日本人には乳腺(母乳を分泌するための管などの器官の総称)の密度が高い『高濃度乳房』と呼ばれるタイプの乳房が多いです。このタイプは、マンモグラフィだけではがんのしこりを見つけにくいため、超音波の追加がおすすめです。場合によっては、MRIを加える選択もありです。自分が『高濃度乳房』かどうかは、『検診』のときに医師に聞けば教えてもらえますよ」。
まとめると、自覚症状がないなら、自治体や会社の検診を定期的に。きちんと調べたいという人は、乳腺専門医がいるクリニックで実費の検診を。費用は¥5,000~10,000 程度です。後は、月に1回、生理前後の胸が張っているときを避けて、自分の目と手でセルフチェックを。乳がんは自分で発見できる可能性が高い唯一のがんなのですから!

Column マンモグラフィ画像で見る乳腺濃度の違い

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画像提供/乳がん画像診断ネットワーク

マンモグラフィは、がんのしこりも乳腺も白く映すので、乳腺密度が高いとがんを見逃す可能性が…。日本人に「高濃度乳房」が多い理由のひとつに、乳房に占める脂肪の量が少ないため、乳腺の密度が高くなるといわれています。

\経験者は語る/
これが“しこり”なの?“しこり”の正体は動かない小さな塊でした

“しこり”と聞くと肩こりのコブのような腫れぼったいものをイメージする人も多いかも。でも、私の“しこり”は大きさ1cmにも満たない小豆粒のようなコリコリしたものでした。しかも、触っても動かずそこにへばりついているようなイメージ。これを自分で見つけて即クリニックへ! 幸いかなり初期での発見となり、自分の命を守ることができました。

 

 

『美的GRAND』2021年秋号掲載
イラスト/komugi 構成/木更容子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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