美的GRAND
健康・ヘルスケア
2021.11.7

40代女性の8割以上が「プチうつ」に。不安、モヤモヤ、生きづらさ…心のゆらぎ解放術|美的GRAND

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気持ちが晴れない毎日、これってコロナのせい?環境のせい?人生の中盤を迎えた40代以降の『美的GRAND』世代ならではの“心がゆらぐ”原因を紐解きます。

肩の荷・心の荷を下ろす
女のゆらぎ解放術

仕事の責任、家庭での役割、etc.ままならないことが多く、心身ともに疲弊しがちに……

長引くコロナに終わりが見えず、不安もストレスもマックスな日々。グラン世代のメンタルはいかに?緊急アンケートをとったところ、8割以上の人が“心がネガティブにゆらいでしまうことがある”と回答しました。詳細を聞くと“不安”“モヤモヤ”“生きづらさ”などの言葉が目立ち、単にコロナの影響とはいえない、40代以上の女性ならではのストレスや複雑な心の内が見てとれます。

国内のうつ病患者数を見ても、男性の患者数は49・5万人に対し、女性は78・1万人(厚生労働省の患者調査:平成29年)と女性の方が多く、年代別で最も多いのは40代女性となっています。グラン世代はなぜ心がゆらぎやすいのか、どうすれば楽になれるのか?そのヒントを探っていきましょう。

グラン読者に聞きました!

Q.最近、心がネガティブにゆらいでしまうことはありますか?

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グラン世代(40代以降)の8割以上がプチうつに!?

『美的GRAND』読者へのアンケートでは、84.4%がネガティブな心のゆらぎを実感。自分事だけではなく、社会でも家庭でも多くの責任や役割を抱える世代だけに、悩みも複雑かつ深刻に。
(2021年7月実施 n=45)

グラン世代の“心のゆらぎ”は大きく3つ!

生きづらさ

コロナ禍による世相の変化で閉塞感をもつ人が多いだけでなく、「結婚すべき」「家事は女性の仕事」など従来の価値観から脱却できずに生きづらさを感じるケースも。

モヤモヤ

社会人、母、妻など与えられた役割をこなすうちに年月が過ぎ、自分らしく生きている実感がもてなくなりモヤモヤ…。このままでいいのかと焦っている。

不安

更年期による体の不調を感じたり会社の体制の変化や親の介護など、予期せぬ変化が訪れやすいグラン世代。先の人生にビジョンが描けないと漠然と不安を抱えてしまいがちに。

Q.心がゆらぐ原因やエピソードを教えてください

【不安】
「独身で仕事をしていますが、世代交代を感じています。また、同年代の人たちの子供が大きくなり話題にも入れず、 社会から取り残された気分が常にあります 」(専門職・40歳)
【モヤモヤ】
「主人の在宅ワークでのサポートが大変です。気を遣うことが多くなりました。子供も成長に伴い自己主張が強くなり、 家族を支える毎日が幸せなような、つらいような…。 」(主婦・45歳)
【生きづらさ】
「コロナで仕事の仕方が今までとかなり変わり、 今後どう対応していけば良いのか不安 になる。まじめな性格が災いして生きづらくなっているのでは、と思うと疲れる。」(保育士・40歳)
【モヤモヤ】
「同じ会社に勤めて早24年。いつの間にか管理職という立場に。 やりたい仕事かと問われるとそうではなく、生活のためだけに働いている。 このままでいいのか、モヤモヤした日を過ごしています。」(管理職・48歳)
【不安】
「最近、 更年期で生理不順になり動悸などの症状 も出てきました。これからどのような症状が出てくるのか、これがどのくらい続くのか不安です。」(主婦・51歳)

体も心も ふっとラクになる秘訣を専門家がアドバイスします!

体の不調による不安

更年期による女性ホルモンの“ゆらぎ”がメンタルに及ぼす影響は大。日々の生活を工夫しつつ、医療の力も借りて賢く乗り切る!
グラン世代の悩みはいろいろあれど、最近特にイライラや落ち込みが激しいなら、更年期の影響かもしれません。

「日本人女性の閉経は平均50・5歳で、その前後計10年が更年期に当たります。更年期の症状はホットフラッシュや滝汗がよく知られますが、実は日本人女性に多いのは『頭痛』『肩こり』『倦怠感』。疲れやすい、やる気が出ない…このような症状が続くと思うように仕事や家事が進まず、精神的にも不安に陥りがちになります」(小野陽子先生)

不安定な時期をうまくやり過ごすには、“頑張りすぎずに頑張る”が大事!

「何事も60点あれば合格、の心積もりで。更年期の症状は女性ホルモンの急激な変動によるものなので、HRT(ホルモン補充療法)で改善されるケースも多数。もしやと思ったら我慢せず、遠慮なく婦人科に相談してみてください」

【エストロゲン(女性ホルモン)の変化イメージ】
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更年期はエストロゲンの分泌量が大きく変動することで、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」にも影響が。気分の落ち込みや不安感を抱きやすくなる。

\「これって更年期のせい?」と思ったら/
更年期セルフチェック〈簡略更年期指数(SMI)〉

症状の程度に応じて、自分で〇をつけてから点数を入れ、その合計点を基にチェックします。どれかひとつの症状でも強く出れば「強」に、〇をしてください。

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【更年期指数の自己採点の評価法】
0~25点…
上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けてOK。

26~50点…
食事、運動などに注意をはらい、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。

51点以上…
医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方が良いでしょう。

(小山嵩夫:日本医師会雑誌 109:259,1993 より)

 

小野陽子 先生

『対馬ルリ子 女性ライフクリニック』にて婦人科医、心療内科医を兼任。ストレスの多い女性の心と体の両面からケア。Addots GINZA「女性の心と体の相談室」開設。

過度なストレスを抱えて生きづらい

コロナ下の環境変化などで悩みすぎる傾向に。解決できない問題は“捨てる”努力を!
最近よく聞く“生きづらさ”という言葉。背景にはやはりコロナの影響が。

「コロナ下になってから、心の不調を訴えて来院される方は3倍程に増えた印象です。グラン世代は働く女性も多く、会社の業績悪化で労働環境が過酷になったり、リモートワークで家に夫とずっと一緒なのが耐えられない、というケースも。このようなストレスで悩む日々が続くと、脳の神経細胞にダメージが及び、うつ状態になってしまいます」(川村則行先生)

考えすぎる、悩みすぎる人は、ストレスにうまく対処する方法を身につけて。

「世の中に起こる問題は4つに分けられます。問題が起きたら、その解決法が“わかる”or“わからない”、自分で解決“できる”or“できない”で整理してみましょう。そして“わからない・解決できない”に当たる問題は諦めて捨てること!例えば『コロナはいつ収束するのか』といった問題は、誰にもわからないし、考えても仕方ないですよね。現実を把握することで、不安は消えて心を健康に導けます」

\ストレスにうまく対処するために身につけておきたい/
ストレスコーピング

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自力で解決できるのか、サポートを求めるべきか、運が良く感謝すべきことか、そもそも解決できないのか問題を4つに分類。解決できない問題は捨てる勇気をもって。

川村則行先生

心療内科・精神科を主とする『川村総合診療院』院長。血液検査によるうつ病の補助診断を取り入れるなど、最新の治療を行う。

これでいいの?と自分のキャリアにモヤモヤ

グラン世代は人生の転換期。物事の捉え方を変えることで前向きになれる
グラン世代の女性がモヤモヤしやすい理由――その根底にあるものとは?

「心理学者のユングは、人生に起こる大きな転換期として40歳を“人生の正午”と名づけました。若くて体力があり、上り調子だった人生前半を午前とするなら、40代以降は人生の午後。日没に向けて少しずつ日が陰っていくように、仕事に停滞感を覚えたり、容姿や体力の衰え、家族の問題など“ままならないこと”が増えていきます。頭では理解していても心では納得できず、こんなはずでは、このままでいいのかとモヤモヤするのです」(鵜飼柔美さん)

どうすればモヤモヤを脱出できる?

「失ったものに執着せず、知識や信頼など、得てきたものに目を向けて。“子供が巣立って寂しい→おかげで自分の時間が増えた”など、物事を違う角度から見てポジティブに意味づけする『リフレーミング』を試すと、気持ちがラクになります。今の自分にとって譲れない価値観や欲求は何か−−それを掘り下げて納得した一歩を踏み出すことで、自然と前向きになれますよ」

\物事の捉え方を変えてポジティブな思考を手に入れる/
リフレーミング

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同じ出来事や物事も、今の見方とは違った角度から捉えることで、不満や不足を満足や喜びに変えることができる。自己肯定感を高める効果も!

鵜飼柔美さん

一級キャリアコンサルティング技能士。30代以降の女性を中心に、自分らしい生き方・働き方を支援。穏やかで丁寧な語り口が評判。

 

『美的GRAND』2021年秋号掲載
構成(本誌)/野村サチコ、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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