「デリケートゾーンの黒ずみは解消できない」ってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“デリケートゾーン”について。デリケートゾーンの黒ずみは解消できないって…ウソ? ホント? アヴェニューウィメンズクリニックの福山千代子先生にお答えいただきます。
Q:デリケートゾーンの黒ずみは解消できないってホント?
多くの女性が密かに悩んでいるといわれる、デリケートゾーンの黒ずみ。専用の美白ケア用アイテムなども多く登場しており、ますますデリケートゾーンに対する意識は高まりそうですよね。その一方で、色素沈着してしまったデリケートゾーンの黒ずみを解消するのは難しいという話も…。本当なのでしょうか。
さっそく、この疑問を福山先生にぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ホント
「月経がある性成熟期の女性の場合は、女性ホルモンの活動が活発なため、閉経するまでは黒ずみを薄くするのは難しいでしょう。しかし、生理用品や下着による炎症性色素沈着の場合は、セルフケアやクリニックの施術で薄くなる可能性があります」(福山先生・以下「」内同)
Point
・月経がある成熟期の女性の場合は、女性ホルモンの活動が活発なため、閉経するまでは黒ずみを薄くするのは難しい・生理用品や下着による炎症性色素沈着の場合は、セルフケアやクリニックの施術で薄くなる可能性がある
炎症性色素沈着とは?
「生理用品や下着による摩擦などの外的要因によって肌がかぶれてしまい、その後、黒ずんでしまうことを“炎症後色素沈着”といいます。これは、炎症から肌を守ろうとしてメラニン色素が増えることが原因です」
炎症性色素沈着のセルフケアは?
「生理用品や下着による摩擦など、外的要因を減らすことが大切です。乾燥も摩擦を引き起こす原因となるので、保湿も忘れずに行いましょう」
- ・ボディローションやクリームなどで十分な保湿を心がける
- ・合わない下着や、締め付けの強い下着はつけない
- ・入浴時は、ボディタオルでゴシゴシと強く擦らないようにする
- ・排泄時は、トイレットペーパーで強く擦らないようにする
- ・生理ナプキンは肌にやさしい素材を選ぶ
- ・生理ナプキンはこまめに替える
- ・生理ナプキンでかぶれてしまう場合は、タンポンや月経カップを使用するのもひとつの方法
- ・長時間同じ姿勢をとらない
- ・デスクワークの場合は、椅子にクッションを敷く
炎症後色素沈着の治療とは?
「クリニックでは、レーザーや美白クリームなどでメラニン色素を減らし、黒ずみを薄くします。当院のレーザー治療では、照射時間がピコ秒(1兆分の1秒)という、皮膚表面へのダメージが少ない“ピコレーザー”を用いります。メラニン色素を徐々に破壊することで、黒ずみ改善効果が現れます。輪ゴムで肌を弾かれるような痛みと熱さを感じますが、麻酔が必要な人はほとんどいないので安心して。
続いて、美白クリームでは、肌の漂白剤とも呼ばれるハイドロキノン+レチノイン酸クリームを使用します。濃度が低く、弱いタイプのものからスタートし、効果に合わせて濃度を高くすることもできます。レーザー治療と併用することで、相乗効果が期待できます」
デリケートゾーン以外の黒ずみも治療できる?
「VIOと呼ばれるデリケートゾーンの黒ずみ治療が最も多いですが、それ以外のパーツも治療することができます。たとえば、お尻が痩せている人は、デスクワークなどで長時間同じ体勢をとり続けるうちにお尻が圧迫され、坐骨上や仙骨上が黒ずんでしまうことがあります。また、下着の擦れによる鼠径部の黒ずみが気になるという人も。これらも、レーザー治療や美白クリームを使用できますよ」
デリケートゾーン以外の黒ずみに対するセルフケアは?
「セルフケアで黒ずみを薄くすることは難しいですが、予防することは可能です。
椅子の上にクッションを敷く、締め付けの強い下着は避けるなど、坐骨や鼠径部に圧力をかけない、摩擦を避けることがポイントです」
文/木土さや
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
日本産科産婦人科学会専門医。金沢医科大学卒業。クリニックは、医師をはじめ全て女性スタッフで構成されており、更年期障害をはじめ、月経痛や月経前症候群(PMS) などの治療も積極的に行っている。女性ホルモンに影響され様々な不調や悩みを抱える女性の生き生きとした生活を応援しています。
アヴェニューウィメンズクリニック