マスク生活が長引くと目元のシワが増える!? シワの改善に有効な治療法とは?【女医に訊く#153】
マスク越しのコミュニケーションは目が命。自分の気持ちを伝えるために、普段よりオーバーに目を細めたり、見開いたり、眉をひそめたりしてはいませんか? マスク生活が与える目元への影響について、皮膚科専門医の慶田朋子先生にお話をうかがいました。
マスク生活が長引くと目元のシワが増える!?
マスクをつけていると、つい目がいくのが目元のシワ。笑顔の素敵な方だからこそ、ですが、「カラスの足跡」と呼ばれる目尻の笑いジワがくっきりと目立って気にする方も。
「マスクによるトリミング効果もありますが、目を使ったコミュニケーションが増えたことも原因であると考えられます」と教えてくれたのは、皮膚科専門医の慶田朋子先生。
慶田先生によると、「特に接客業の方などは、目元でしっかり笑わないと怖い印象を与えかねないため、目尻のシワや眉間のシワが急速に悪化している方もいる」とのこと。マスクから見えるところの表情筋を積極的に動かすことで、より加齢が進行してしまうのかもしれません。
表情豊かな人ほどシワが深くなる!?
表情ジワは無意識にシワを寄せてしまうことが原因でできるため、意識して改善しようとしても効果はありません。それどころか、毎日の筋トレで徐々に筋肉が大きく成長し、さらに深いシワをつくってしまします。
「残念ながら目元のシワは、目元を動かせば動かすほど悪化します。人によってはマスク生活の期間中、ハードに動かした分だけ折ジワができてしまうかもしれませんね」(慶田先生)
つまり、表情豊かな方ほど要注意! もし、気になるなら、これ以上シワが深くならないように対策を講じましょう。
表情ジワの予防&治療にはボトックス注射が有効
「このような過剰な筋肉の収縮を予防するには、ボトックス注射がおすすめです。目元の表情ジワに対するボトックスの効果は、予防と治療の2つの意味があり、絶大な効果を発揮します」(慶田先生)
先生によると、「若いうちから定期的にボトックスしている方は、圧倒的に表情ジワが少ない」とのこと。
さらに近年は、表情筋層に深く注射してその収縮を抑えることで表情ジワを治療する通常のボトックス注射に加え、皮膚の浅い層(真皮層)に注射して、表情筋に薬剤を拡散浸透させて筋肉の表面線維だけの働きを弱める「メソボトックス注射」も登場。自然な表情を保ちながらシワを改善し、肌を引き締めることができるようになったそう。
「特に、男女ともに『人相が悪く見える』とお悩みの方も多い眉間のシワは、早くから治療しておくほど満足度の高い部位です。実は、コロナ禍以前から『子どもと過ごす時間が増える夏休みの間に眉間のシワが深くなるから』と、ボトックス注射を打ちに来るという方も多いんですよ」(慶田先生)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。東京女子医科大学医学部医学科卒業後、東京女子医科大学病院、聖母会聖母病院などを経て、2006年、有楽町西武ケイスキンクリニック開設。2011年、西武有楽町店閉店に伴い、銀座ケイスキンクリニックとしてリニューアルオープン。最新マシンと高い注射注入技術で叶える、切らないリバースエイジングに好評を博している。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)など。