【生理のお悩み】「経血量が多い」理由は過多月経!? 普段から鉄分不足にならないように注意して
生理中、経血量が多い気が多くて、何をしていても心配…。もしかしたら過多月経かもしれません! 産婦人科医の吉形玲美先生に詳しくお話を伺いました。
経血量が多くて外出が不安。腟もじんじん痛くなります
A.夜用の大きなナプキンが1〜2時間でいっぱいになるのは、過多月経。婦人科受診をおすすめします。
「経血量が異常に多い状態は 『過多月経』 と呼ばれ、治療対象になりますが、実際、自分で正常・異常を判断するのは難しいでしょう。セルフチェックの大まかな目安は、 昼間でも夜用の大きなナプキンが必要 で、しかも 1〜2時間でいっぱい になる程の量。大きなナプキンを使う日が 2〜3日以上続く 人、量が気になって外出できないなど 日常生活に支障が出る 人も過多月経に該当します。
過多月経は、子宮のなんらかの異常を知らせるサインです。子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮腺筋症などの病気が隠れている可能性があります。
また、経血量が多すぎると鉄欠乏性貧血を合併しているケースが少なくありません。普段から、鉄分不足にならないように、栄養バランスの良い食事を心掛けましょう。サプリメントを利用してもOKです」
じんじんした腟の痛みは生理の関連痛!
「経血量が多いとき腟が痛むのはよくあることで、原因のひとつは 腟粘膜のあれ 。雑菌は血液を好むので、腟が常に血液にさらされている生理中はトラブルが起きやすくなります。また、じんじんした痛みは、 子宮からの関連痛の一種 です。経血は子宮が収縮することで外に送り出されるため、経血量が多い程、その動きが激しくなって、腟にもまるで 筋肉痛のような痛み が感じられます」(吉形先生)
『美的』2021年5月号掲載
イラスト/チブカマミ 構成/つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
よしかたれみ/医学博士。東京女子医科大学非常勤講師。浜松町ハマサイトクリニックなどで診療のほか、予防医療研究にも従事。