歯磨き中に歯茎から血が出るのは歯周病ってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「歯」について。歯磨き中に歯茎から血が出るのは歯周病ってホント? 歯科医師で、口もと美容スペシャリストでもある石井さとこ先生にお答えいただきます。
Q:歯磨き中に歯茎から血が出るのは歯周病ってホント?
歯磨きをしているときに歯茎から出血。コレってもしかして歯周病なの!? 歯磨きくらいの刺激でも、歯茎から血が出てしまうのは、すでに歯周病だというのは本当なのでしょうか? さっそく、この疑問をさとこ先生に聞いてみました!
A:ホント
「歯周病になっている場合もありますし、歯周病に完全に移行していなくても、歯肉炎を起こしていると考えられます」(石井さとこ先生・以下「」内同)
歯磨き中の出血は受診の目安
「歯肉溝に歯垢が溜まることで細菌が入ってしまい、歯肉炎を起こしていると、歯磨きの刺激でも出血することがあります。歯磨き中に歯茎から血が出る人は歯周病が原因の場合と、歯周病の手前でも急性の歯肉炎などを常に起こしている状態にあるのではないかと考えられます。
歯磨きレベルで出血するというのはわりと歯肉炎が広がってきているのかな、という感じがします。歯垢や歯石などを放おっておいた状態で歯磨きをしたときに、運良く歯ブラシが当たって出血したというのは早期発見のいいサインだと思って、歯科医へ行くようにしましょう。血が出たら見逃さず、歯周病に移行しているひとつの目安として考えると良いかと思います」
Point
歯磨きレベルで出血したら歯周病に移行しているかも。歯科を受診するサインにして歯周病の治療は何をするの?
「初期は歯垢を落とすことに専念します。歯石を取ったり、歯周ポケットのプロによるクリーニングを徹底します。ケースバイケースではありますが、患者さんに歯磨きトレーニングを行って、日々のケアも充実させるようにします。
中期は表面に出ている歯石だけではなく、歯周ポケットの奥のほうの汚れも取っていくため、ちょっとした外科的な作業が加わってきます。
そして、後期になると歯がグラグラしてり、抜け落ちたりするケースが出てくるので、歯肉全体や骨全体の今後を見据えた高度な治療を行っていくことになります。そうすると、大学病院へ紹介するというパターンも出てきます。
25才を過ぎると80%以上が歯周病予備軍になっている可能性があるので、若いうちからのケアが必要です。歯周病はほとんどが痛みがないので、ちょっとした変化を見逃さずに対処できると良いですね」
男性よりも女性のほうが歯周病や歯肉炎にかかりやすい
「女性の場合、初潮、妊娠出産期、更年期など女性ホルモンの分泌に大きな波がありますよね。そのときに歯周病や歯肉炎にかかりやすくなるんです。なぜなら、通常の歯周病菌に加えて、女性ホルモンを餌にする歯周病菌も増えるから。そのため、女性のほうが口臭もキツかったりします。スイーツが好きな女性も多いと思いますが、この女性ホルモンの変動が激しい時期は糖分を餌として細菌も増えやすくなります。
妊娠中は特に、どんなにケアしている人でも歯周病菌が増えます! 妊婦さんの歯科検診が推奨されているのは、こういった理由もあるんです。きちんとした歯磨きやフロスを使ったケアをすることは、自分だけでなくお子さんやご主人の口内環境を守ることにも繋がります。
女性は歯磨きケアを充実させるというのが、お母さんになったときも更年期でも必要だと思います。ちょっと面倒だなと思っても、みんなの健康を守るためとポジティブに考えられれば5年後、10年後を見据えたデンタルケアは不可欠だと思えるようになりますよね」
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文/土屋美緒
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ホワイトホワイト デンタルクリニック院長。日本歯科審美学会会員。日本歯科大学卒業。多くの女優やモデル、ミス・ユニバース日本代表を顧客に持つカリスマ歯科医師。歯のホワイトニングを日本で広めた第一人者で、歯と体を美しく保つための食事や、歯が美しく見える口もとメイクについてのアドバイスなどにも定評がある。オーラルケアブランド「ナチュラルドロップス」の監修も手掛け、著書は『美しい口もと』(ワニブックス)、『マスクしたまま30秒!!マスク老け撃退顔トレ』(集英社)。
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