健康・ヘルスケア
2020.9.30

立ちくらみ・めまい・ふらつき…貧血を防ぐにはどうしたらいいですか?【女医に訊く#127】

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急に立ち上がったときにめまいを起こしたり、階段の上り下りで息切れしたり、生理中に意識が遠のいたりしたことはありませんか? 女性に多い貧血について、血液専門医の濱木珠恵先生に教えていただきました。

疲れやすくて、ときどきめまいもする…これって貧血

貧血とは血液中の赤血球の中にある酸素を運ぶ役割のヘモグロビンの濃度が低くなった状態のこと。立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、胸の痛みなどの症状が起こります。

血液専門医の濱木珠恵先生によると、実際に血液が薄くなっている貧血の症状と、血圧低下のせいで脳の血流が弱くなって起きるふらつきなどの症状(いわゆる脳貧血)を、混同してしまう人も多いそうです

「血が薄くなると、疲れやすさ・だるさなどの症状が出始めます。さらに貧血が進むとふらつきなどの症状が出ることもあります。生理中のふらつきの原因は、出血で貧血になっている方もいますが、痛み刺激などの反射により血圧が下がりやすいことも重なっていると思います」(濱木先生)

美的世代の女性は貧血を起こしやすいって本当?

「貧血の原因は大きく分けて3つ。出血して血液を失ってしまった、栄養の摂取不足で赤血球の材料が足りていない、あるいは血液細胞を造れない・壊している、です。基本的には生理があるので女性の8割は鉄分不足になっています。美的世代の女性は、出血と材料不足のダブルパンチによる鉄欠乏性貧血がほとんどと考えてもらっていいと思います」と濱木先生。

日本産婦人科医会によると、正常な月経は2538日の周期で、出血する期間は37日間。日本人の平均初経は約12歳、平均閉経は約50歳ですから、女性は数十年もの間、何度も何度も出血を繰り返していることになります。

「しかも、初潮が始まる年齢は成長期。体を大きくするのにもたくさんの鉄分が必要です。そこで鉄分が不足気味になって、さらに毎月の月経で赤字が積み重なり、そのまま貧血気味になってしまうパターンが多いのです」(濱木先生)

頻度は低いですが、血液細胞そのものの異常も忘れてはいけません。血液のがんである白血病や、血液細胞を造れなくなる再生不良性貧血、自分の赤血球を壊してしまう溶血性貧血、痔やがんによる出血も貧血の原因になり得ます。貧血が気になったら、まずは内科で採血をして調べてもらいましょう

貧血を防ぐ食事やサプリメントが知りたい!

貧血気味だからと、生理の期間中だけ鉄分のサプリメントを摂取していませんか? 血液は毎日つくられるもの。必要な材料は毎日入ってきてくれた方が体には嬉しいと濱木先生は言います。

普段から鉄分を接種してヘモグロビン値を高くしておけば、月経で一時的に出血しても体内には赤血球も鉄分も十分に蓄積できていますが、生理中だけ一時的に鉄分を摂っても間に合いません。また赤血球をつくるには鉄だけでなくタンパク質やビタミンも必要です。普段から栄養バランスのよい食事を摂るように心がけましょう」(濱木先生)

まずは、魚や肉、卵、チーズ、ミルク、ナッツ、豆、小松菜、ほうれん草など、ヘモグロビンの材料となるタンパク質や鉄分を豊富に含む食品を毎食しっかり食べて。鉄の吸収を高めるビタミンCや、赤血球を作るのに必要なビタミンB12を含む食品も一緒に摂りましょう。

新型コロナの影響で運動量が減って、食事量を減らした方もいると思います。食事でどうしても鉄分を摂りきれない、生理で出血が多くて食べても追いつかないという方は、サプリメントで鉄分を補うのも手。貧血という診断がついている人は、サプリメントよりも含まれている鉄分の量が多い鉄剤を病院で処方してもらいましょう」(濱木先生)

血液専門医

濱木珠恵先生

医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック新宿 院長。日本内科学会認定内科医。日本血液学会認定血液専門医。北海道大学医学部卒業後、国際医療センター、虎の門病院、国立がんセンター中央病院、都立府中病院、都立墨東病院を経て、2016年より現職。貧血内科や女性内科などで女性の健康をサポートしている。
文/清瀧流美

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