健康・ヘルスケア
2020.9.4

睡眠の質が下がってしまう食べ物があるってホント? 専門家に真相を直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日々の生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。在宅勤務が当たり前となり、自律神経や体内時計の乱れから夜眠れなくなったという声もちらほら。そんな中、食べるもので睡眠の質が下がるという噂が。これってホント? そこで、アンチエイジングとダイエットのカウンセリングも行う、管理栄養士の前田あきこさんに、自粛で乱れている自律神経を整えるための食事についてお話を伺いました。

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Q:睡眠の質が下がる食べ物があるってホント? 

オフィス勤務と在宅勤務が、当たり前のように混在するようになった今。生活のリズムが整いにくくなり、なんだか寝つきが悪い…と感じている人も多いのでは。お風呂やおブルーライトのカットや適度な運動など、色々取り入れても睡眠の質が上がらないのは、食事が原因の可能性があるというウワサが……。それってホント?そこで、体の内側から健康的な美しさを育むエキスパート・管理栄養士の前田あきこさんに疑問を投げかけてみました。果たして前田さんのお答えは…?

A:ホント

「睡眠の質を上げるためには、メラトニンと呼ばれるホルモンをしっかり分泌させる必要があります。メラトニンは、自律神経を整えて寝つきを良くして長く眠れるようにする役割のほか、免疫力や美肌にも関わるホルモンです。そして、人間に必要なホルモンは、体内に材料をしっかり入れないと作ることはできません。それが食べ物というわけです」(前田あきこさん・以下「」内同)

メラトニンをつくる食べ物は?

「メラトニンなどのホルモンや体を構成するのは、たんぱく質と脂質。これらが交互につながって細胞ができています。さらに、脳からの指の神経伝達には、たんぱく質や脂質に加えて、ビタミンやミネラルも重要となります。そのため、炭水化物メインの食生活をしている人はメラトニンがつくれません」

朝ごはんは目覚めだけでなく良質な眠りのモト

「また、朝ごはんを食べない人も、メラトニンを作りにくい人と言えます。朝起きて夜に寝る生活スタイルの人の例で話しますが、メラトニンが分泌されはじめるのは主に夕方から。朝食を食べて、それが消化吸収されて目を覚ましてくれるセロトニンとなり、そのセロトニンが15時間ぐらいかけてメラトニンとなります。ということは、しっかり夜に分泌させるためには、朝食で材料となる栄養素をしっかり摂取しないとならないのです。朝食を抜いて夜の眠りの質を上げるために、メラトニンの材料となる“ホットミルクを飲もう!”と言っても、時すでに遅し。それだけ朝に摂ることが重要なのです」

メラトニンがしっかり出ることのメリット

「メラトニンがしっかり出ることのいちばんのメリットはやはり睡眠の質の向上。あとは、自律神経が整うことで、夜間に食欲がハイにならないので、自ずとダイエットにもひと役買ってくれます。さらに抗酸化作用や抗炎症作用もあるので、メラトニンがしっかり出ている人はシミが少ないというデータも。なので、美肌を目指すならしっかり作っておきたいホルモンです。

植物繊維や酵素ばかりでは体の好循環は生まれない

「また、メラトニンは免疫力にも関わると言われているので、ウィズコロナの今の時代は本当に大切。免疫力向上させよう、腸活だ、といって食物繊維や酵素ばかり食べていても、体は好循環にはなりません。ホルモンに必要な栄養がベースにあってこそ、ほかの栄養素がパワーを発揮すると覚えていてください」

 

管理栄養士

前田あきこさん


女性ライフクリニック ▶︎


 

文/むらなかさちこ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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