日焼けしやすい食べ物があるってホント? 専門家に真相を直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日々の生活で生まれる美容やライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。猛暑が続く今日この頃、気になるのが、肌の大敵とも言える日差け。外はもちろん、家の中にも紫外線の光は入ってくるので、日焼け止めだけでなく、体の内側からもアプローチが必要ですよね。そこで、アンチエイジングとダイエットのカウンセリングも行う、管理栄養士の前田あきこ先生に、食べ物による紫外線の影響や対策方法を伺いました。
Q:日焼けしやすい食べ物があるってホント?
飲む日焼け止めもポピュラーになり、近年、体の内側から紫外線をブロックしようという意識がアップ。そんな中、逆に日焼けしやすい食べ物があるらしい…。これってホント?そこで、体の内側から健康的な美しさを育むエキスパート・管理栄養士の前田あきこ先生に疑問を投げかけてみました。果たして前田先生のお答えは…?
A:ホント
「食べ物に含まれる栄養成分の中には、紫外線の吸収を高める成分が存在します。それは“ソラレン”という成分を含む食べ物です。この成分は、食べてから2時間後に紫外線をバーッと吸収しやすくなる性質を持ちます。日差しの強い朝に食べるのは控えた方がベター。せっかく日焼け止めを塗っていても、シミを誘発させてしまったら意味がありません。では、どんな食材に含むのかご紹介していきます」前田あきこ先生・以下「」内同)
ソラレンを含む食材とは?
「ソラレンを含む代表的な食材に、果物の柑橘類があります。オレンジやグレープフルーツ、レモンなど。オレンジやグレープフルーツは果物として、レモンはドレッシングなど、朝食に食べることがわりと多い食材ではないでしょうか。他には、パセリやパクチーなどのハーブ類にも含まれます。あとはセロリや春菊、ブロッコリー、三つ葉など。とはいえ、ソラニンを含む食材には、そのほかの栄養価の高い食材も多いので、日差しが落ち着いた夕方からや、外出しない日は気にせずに食べて欲しいです」
朝食べると日焼け予防になる食材は?
「紫外線を浴びると、体内で活性酸素が発生します。それによって皮膚の細胞は酸化を起こし、メラニン色素を誘発。それこそが、シミの原因です。メラニン色素を誘発させないためには、活性酸素に対抗する抗酸化作用のある食材を摂取するのが有効というわけです。強い日差しに対抗するには、強い抗酸化力をもつ食材を食べましょう。
中でも最強なのは、高い抗酸化力を発揮するリコピンがとれるトマト。トマトって表面に傷が付くと、それを修復しようとして、リコピンが高まる性質があります。高リコピントマトなど、過酷な状況に追い込んで作っているトマトほど、抵抗しようとして濃くなっています。つまり、抗酸化力を期待するなら、濃い色のトマトを選んでください。また、トマトのリコピンはオリーブオイルと一緒に食べると、吸収率がアップ。オリーブオイルもエキストラバージンオイルのように、色が濃くて渋みのあるほうが、抗炎症作用が強いのでおすすめです。
また、そのほかの色が強い食材も、抗酸化力が強い傾向に。赤や紫もそうですし、緑も濃い色のものを選んで食べるといいですね。たとえばケールやほうれん草、ブロッコリー、青梗菜など。これらは、ビタミンCもビタミンEも豊富ですよ」
朝におすすめの果物は「ブルーベリー」と「チェリー」
「柑橘の果物は控えてほしいとお伝えしましたが、ソラレンを含まず、抗酸化作用の強い果物は積極的に摂取を。おすすめは、ブルーベリーやチェリーなど。強い抗酸化作用のあるポリフェノールの一種、アントシアニンを含んでいるのが特徴です。基本、食材の色は栄養素そのものの色素なので、濃い色やカラフルなものを選ぶとお肌に良いです。しかも、写真にも映えますよ」
文/むらなかさちこ
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
管理栄養士、パーソナルコンディショニングコーチ、日本抗加齢医学会指導士。認知行動療法を取り入れた栄養・運動・睡眠・生活指導で2万人以上の女性の体質を改善。トップアスリートの栄養指導や俳優のボディメイクを手がけた経験も持つ。現在は『女性ライフクリニック銀座・新宿』にて減量・増量・エイジングケアのためのダイエット外来を担当。