健康・ヘルスケア
2020.8.9

もしかしてあなたも「HSP(=ひといちばい敏感な人)」? “敏感さん”ってこういう人!|チェックリストつき

他人の痛み、苦しみ、冷蔵庫のブーンというあの低い音など常に増幅して感じとってしまう人たちのことを「ハイリーセンシティブパーソン=HSP」と呼びます。感受性が強く、共感力が高いがゆえに、疲れやイライラもひといちばい。周りに理解されず、ひとりで自分を責めてしまうことも多いけれど、実は5 人にひとりとか! デメリットだけではなく、しっかり物事の本質を見ようとするなど、いい面もたくさん。上手にコントロールしていきませんか?

“敏感”はあくまで気質。正しい理解と適切な対処を

約5人にひとりいると言われている「HSP=ハイリーセンシティブパーソン」。日本語訳では「ひといちばい敏感な人」。音など五感の刺激が人より気になる、他者の気持ちを敏感に感じとってしまうため気疲れしやすい…このようなことに思い当たるあなたはもしかしたら“敏感さん”かもしれません。

「自分の気持ちより相手優先の行動をとってしまい苦しい、相手のイライラなど負の感情が入ってきて怖くなる、周囲の音が影響しすぎてフリーズする…などの悩みを抱えて来院される方が多数います。心身に不調をきたす場合もあり、適切な対処が“敏感”はあくまで気質。正しい理解と適切な対処を必要です」(佐々木智城先生)

こうした“敏感さん”はその「感じる力が強い」性質を正しく理解することでグンと楽に過ごしやすくなるもの。HSPの人の中には、相手の喜びや美しい芸術などプラスの情報にも刺激を受けて、才能を花開かせている人も、穏やかに過ごしている人もたくさんいると、心療内科医の明橋先生は言います。

「敏感さはあくまで先天性の気質。“HSP=ひといちばい敏感である”ことと、“敏感すぎる=不安症や神経症”は違います。治す必要のある病気ではないのです」(明橋大二先生)

“敏感さん”の特徴を理解することで、対処法も明らかに。詳しく知って上手にコントロールしていきましょう。

“HSP”の提唱者、エレイン・N・アーロン先生は4つの特徴「DOES」があると言います

【D】深く考えを巡らせる(Depth of processing)

脳の情報を深く処理する部位が活発で、1を聞いて10のことを想像し考える、物事を始めるまでにあれこれ考え時間がかかる、などの性質を指します。

【O】過剰な刺激を受けてしまう(Overstimulation)

非HSPの人にとって10の刺激が100の刺激。人混みや大きな音、ささいな言葉に敏感。楽しい時間を過ごしても帰宅後はどっと疲れていることも。

【E】感情が動きやすく共感もしやすい(Emotional response and empathy)

「共感する力」を生むミラーニューロンが活発で、人が怒られていると自分のことのように感じ、傷ついたりします。物語に感情移入することも多々。

【S】些細なことにも敏感(Sensitivity to subtleties)

冷蔵庫の機械音、強い光、近くにいる人の口臭など刺激物を察知する力がとても高い。カフェインや添加物など、体内での刺激にも敏感に反応。

もしかしたらあなたも“敏感さん”? “HSP”チェックリスト

次の質問に、感じたまま答えてください。どちらかといえば当てはまるならチェックをしてください。全く当てはまらないか、ほぼ当てはまらない場合は、チェックはしないでください。

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□ 周りの環境の微妙な変化によく気づく
□ 他人の気分に左右される
□ 痛みにとても敏感である
□ 多忙な日が続くと、寝室などプライバシーが守られ、刺激から逃げられる場所に引きこもりたくなる
□ カフェインに敏感に反応する
□ 明るい光や強いにおい、ザラザラした布地、大きな音などに圧倒されやすい
□ 豊かな想像力をもち、想像にふけりやすい
□ 騒音に悩まされやすい
□ 美術や音楽に深く心を動かされる
□ とても誠実である
□ すぐに驚いてしまう
□ 短時間に多くのことをする場合、混乱しがち
□ 人が不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるか気づく(例/電灯の明るさを調節、席替え)
□ 一度に多くのことを頼まれるのが嫌だ
□ミスや忘れ物をしないよう、常に気をつけている
□ 暴力的な映画やTVなどは見ないようにしている
□ あまりにも多くのことが身の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
□ 生活に変化があると混乱する
□ 繊細な香りや味、音楽を好む
□ 普段の生活で動揺を避けることを重視している
□ 仕事において、競争させられる・観察されると緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
□ 子供の頃、「敏感」「内気」と思われていた

※上記チェックリストは『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』(SBクリエイティブ)ほか参考文献・取材に基づき、『美的』が作成。

→上のリストで12個以上がついた人は“HSP”の可能性大!

どんな心理テストよりも、実際の生活の中で感じていることのほうが確かです。たとえチェックがひとつ、ふたつしかなくても、その度合いが極端に強ければ、“HSP“かもしれません。「最近はそうでもないけど、少し前までいっぱい当てはまった」という人も。元々の気質がHSP寄りかもしれません。私は違うけれど、あの人がそうかも?ということもあるでしょう。HSPのこと、詳しく知って理解度を高めて!

 

お話を伺ったのは…
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真生会富山病院 心療内科医 明橋大二先生
あけはし・だいじ/精神病理学、児童思春期精神医療専門。真生会富山病院心療内科部長を務めるほか、児童相談所嘱託医など子供の問題に多数関わる。HSPの子供版“HSC”の日本における第一人者で、著作も多数。
公式HPはhttp://www.akehashi.com

202009g152-13
STトータルセッション 主宰・臨床心理士 佐々木智城先生
ささき・ともしろ/星槎道都大学社会福祉学部准教授。臨床心理士、公認心理師、精神保健福祉士。札幌と帯広にある心理臨床サロン「STトータルセッション」(https://www.st-total-session.jp)にて、トラウマ、HSPを中心に心理療法を提供。オンラインも受付。

202009g152-14
心理オフィスK 主宰・臨床心理士 北川清一郎先生
きたがわ・せいいちろう/臨床心理士、公認心理師、産業カウンセラー、認定心理士ほか多数資格取得。横浜のカウンセリング専門機関「心理オフィスK」(https://s-office-k.com)の代表として、年間約1,200件のカウンセリングと多くの症例に触れている。

 

『美的』2020年9月号掲載
イラスト/高野 優 構成/加藤絢子(本誌)、有田智子

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