健康・ヘルスケア
2019.8.23

女性ホルモンの基礎知識|いつがピークでどれくらい出るの? 妊娠や病気も確認できる“基礎体温”にも注目!

女性ホルモンって大事と聞くけれど、そもそもいつがピークで、どれくらいの量が出ているかわからない…と、実はあまり理解している人が少ないのが現実。女性ホルモンは女性の健康や美容を司る重要なホルモン。女性の人生に大きく関わる「女性ホルモン」について、一度きちんと学んでみませんか?成城松村クリニック院長・松村圭子先生に伺いました。

【一生】美的世代のアラサー女性は女性ホルモンのピーク期!

女性ホルモンの黄金期を生かすも殺すも自分次第
生理や妊娠、出産はもちろん、美しさや若々しさにも深く関わる女性ホルモン。一生でわずかティースプーン1杯分しか分泌されないにもかかわらず、女性の体や心のコンディションを大きく左右します。

「女性ホルモンの分泌量は、初潮を迎える12歳前後から加速的に増加を続け、20代後半にピークに達します。この頃には、月経周期が安定し、妊娠・出産にふさわしい体内環境が整う上、ツヤツヤの肌や髪、丸みを帯びた体型など、外見的にも女性としての美しさ全開に。いわば女性ホルモンの黄金期です。もしこの時期に、肌や体に不調を感じているとしたら、女性ホルモン本来の力が完全には発揮されていないということ。ホルモンバランスが乱れている証拠といえるでしょう。

そもそも女性ホルモンは脳の視床下部からの指令によって分泌されています。ところが、不規則な生活やストレスなどが原因で視床下部にダメージが生じると、ホルモン分泌の指令をうまく出せません。たとえ黄金期であっても、ホルモンバランスは安泰ではないのです。しかも女性ホルモンの分泌量は、ピークを過ぎたら、閉経に向けて減る一方。その減少の速度も、普段の生活習慣や食習慣、環境、ストレスなどが大きく影響します」(松村先生)
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女性ホルモンの状態は絶好調なはずなのに…
「女性ホルモンの分泌がピークとなる20代後半から30代は、本来ならホルモンバランスも整っていて、その恩恵にあずかる世代。この時期になんらかの不調がある人は、ホルモンバランスが良好な状態とはいえません」

 

2種類の女性ホルモン、エストロゲンとプロゲステロンは、卵巣から分泌される
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「女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があって、いずれも卵巣から分泌されています。子宮から分泌されている、と勘違いしている人が多いようですが、子宮は分泌に関与していません」

 

女性ホルモンは、脳と卵巣の連携プレーで分泌される
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「卵巣に『女性ホルモンを分泌しなさい』と指令を出しているのは、脳の視床下部から命令を受けた脳下垂体。卵巣から分泌された女性ホルモンの 量は、常に脳にフィードバックされていて、それによって新たに分泌する量を調節しています」

【一ヶ月】女性ホルモンの分泌量は25~38日周期で変化

正確な生理周期の把握はバランスUPの第一歩!
「毎月訪れる生理は、ホルモンバランスを知る指標のひとつ。規則的であることは必須条件です。ところが、そもそも生理周期の教え方や正常な生理周期を知らない人が少なくありません。生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が来る前日までの日数。医学的に正常な生理周期は25〜38日です」

また、基礎体温表をつければ、生理周期を「見える化」することができます。基礎体温とは、朝目覚めた後、最も安静な状態で測る体温のこと。
「女性の体温は生理周期に応じて低温期と高温期の2相に分かれています。正常な場合、エストロゲンが増える低温期が約2週間続き、排卵を挟んでプロゲステロンが増える高温期に移行。これが約2週間続きます。ただし、たとえ生理が規則的に来て、基礎体温が2相性でも、出血量や出血期間に異常があったり、ほかに不調があれば、ホルモンバランスが良好とはいえません」

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黄体機能不全
2相に分かれてはいるけれど、高温期が短い状態は黄体機能不全の可能性。妊娠を持続させるためのプロゲステロンの働きが不足して、受精しても着床しにくい場合があります。

無排卵・無月経
高温期がなく、ずっと低温期のままの場合、生理は来ていても、実際は排卵が起こっていない状態です。普通の生理より出血が少なかったり、少量の出血がダラダラと続いたりも。

妊娠したとき
前の生理から低温期が続き、排卵した後、プロゲステロンが増える高温期がずっと続きます。そのまま次の生理が来る頃になっても基礎体温は下がらず、生理が来ません。

 

婦人体温計は「ホルモン美人」の必需品!

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Q.ホルモンバランスが良い・悪いとは、どういうこと?

A.ホルモン分泌が正常に行われることに加えて、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが整っていることも大事!

「キレイのためには“美のホルモン”と呼ばれるエストロゲンだけを増やせばいいと思いがちですが、多すぎは乳がんや子宮体がんなどのリスクを高める可能性が。その暴走を抑えるのがプロゲステロン。2種類の女性ホルモンがバランス良く、適度な関係を保ちながら分泌されるのが理想です」

 

エストロゲンとは…
肌や髪の潤い・ツヤを保つ、バストを豊かにする、ウエストを引き締める、丸みのある女性らしい体型にするなど、キレイを作るホルモン。骨や血管を守る、自律神経を安定させるなどの働きも。
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プロゲステロンとは…
受精卵が着床しやすいように、子宮内膜を厚く保ったり、低温を上げたりして妊娠の維持をサポート。皮脂分泌を促す美容にマイナスな面もあるけれど、エストロゲンの調整役として必要不可欠。
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教えてくれたのは…
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成城松村クリニック 院長 松村圭子先生
まつむらけいこ/日本産科婦人科学会専門医。広島大学医学部卒。広島大学病院等での勤務を経て、2010年に開院。女性の美と健康に関する知見を生かし、女性誌やテレビなどメディアでも活躍。女性ホルモンに関する著書も多数。

 

『美的』9月号掲載
イラスト/尾代ゆうこ 構成/つつみゆかり

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