健康・ヘルスケア
2018.12.19

女医に訊く#42|花粉症になりやすい人と花粉症を防ぐ方法を教えてください

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花粉症になりやすい人となりにくい人には、どんな差があるのでしょうか? そして、花粉症の発症を防いだり、症状を和らげたりする方法はあるのでしょうか? 皮膚科専門医の慶田朋子先生に教えていただきました。

花粉症になりやすいのは、どんな人?

「アトピー素因を持っている方や乾燥肌傾向のある方は、花粉が舞う時期になると、肌がちょっと赤くなったり、荒れたり、敏感になったりすることがあります。そのような方は花粉症になりやすいですね」と慶田先生。

先生によると、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などのアレルギー素因は、ほかのものとリンクしやすく、いずれかのアレルギー疾患をもっている人は、それのない人に比べて、花粉症になりやすいそう。

「また、花粉症を発症する確率は、年齢を重ねるほど高くなるといわれています。齢をとるということは、それだけ大量の花粉に経年的に触れているということですから、抗体ができてしまうリスクも高く、花粉症になりやすいのです」(慶田先生)

花粉シーズンはこんな服装がおすすめです!

私たちの体は、花粉に対する抗体を最初からもっているわけではありません。抗体は花粉に触れたり、花粉を吸い込んだりしているうちにできていきます。つまり、花粉症にならないためには、できるだけ花粉に触れず、花粉を吸わないことが大事なのです。

「花粉症を避ける基本は、原因となる抗原を避けるしかありません。花粉は家に持ち込まないようにしましょう」と慶田先生。

花粉の飛散時期に外出するときは、ナイロン系やシルクなど、表面がツルツルした素材のアウターを着るのが正解。花粉のつきやすいフワフワしたニットやファー、モヘアなど、毛織物のアウターはできるだけ避けましょう。また、長い髪はまとめるか、ナイロン素材の帽子をかぶって。靴やバッグもファー素材は避け、ツルッとした表革やエナメル素材のものを合わせると花粉がつきにくいです。

「マスクやメガネ、花粉避けのスプレーも有効です。とにかく、できるだけ吸い込まない、目や肌に付着させないようしてください」(慶田先生)

外から帰ったら着替え・洗眼・うがい・洗顔!

外から帰ってきたら玄関に入る前に、服用ブラシで全身の花粉を払い落とすか、粘着テープで花粉を取りましょう。犬を飼っている人は、犬の散歩後、犬の花粉を払い落とすのも忘れずに。コート類は玄関にかけるか、クローゼットの中に入れて、居住空間に持ち込まないようにします。

「外出中は花粉に汚染されていると思ってください。家の中に入ったら、すぐに部屋着に着替えて、目を洗って、うがいをして、顔を洗うように習慣づけましょう」(慶田先生)

花粉が飛んでいる時期は、洗濯物を外に干すのも危険です。洗濯物は部屋干しするか、乾燥機で乾かして。また、床に落ちた花粉は、人が歩くと再び舞い上がって部屋の中を浮遊し、落ちてきます。そして、布団に積もった花粉は鼻や口から侵入し、モーニングアタック(朝、目が覚めてすぐにくしゃみなどのアレルギー症状が現れること)の原因にもなります。

「窓は開けっ放しにせず、掃除機はマメにかけてください。空気清浄機は寝室はもちろん、できれば各部屋に設置しましょう」(慶田先生)

皮膚科専門医
慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。東京女子医科大学医学部医学科卒業後、東京女子医科大学病院、聖母会聖母病院などを経て、2006年、有楽町西武ケイスキンクリニック開設。2011年、西武有楽町店閉店に伴い、銀座ケイスキンクリニックとしてリニューアルオープン。最新マシンと高い注射注入技術で叶える、切らないリバースエイジングに好評を博している。著書に『365日のスキンケア』(池田書店)など。
銀座ケイスキンクリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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