健康・ヘルスケア
2019.2.27

お酒を飲んで寝たほうが熟睡できるってホント?真相を快眠にセラピストに直撃!

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“睡眠”について。お酒を飲んで寝たほうが熟睡できるって……ウソ? ホント? 快眠セラピスト・三橋美穂さんにお答えいただきます。

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Q:お酒を飲んで寝たほうが熟睡できるってホント?

楽しいはずのお酒がヒートアップして、いつの間にか泥酔状態。どうやって家に帰ったのか分からないけれど、目覚めたらベッドの上でビックリ! もちろん、二日酔いのときもありますが、やけにスッキリ目覚めることもありますよね。これって、熟睡できているから?

さっそく、この疑問を三橋先生にぶつけてみました! 果たして先生の答えは……?

A:ウソ

「睡眠というのは、外から刺激があったときに簡単に目が覚める状態のこと。地震があったとき、パッと目を覚ましますよね。一方で泥酔して寝ているときは、揺れ動かしても起きない。これは睡眠とはいえず、脳のメンテナンスが正常に行われていない状態。いわば、全身麻酔をかけられて気を失っているようなものですね。なので、泥酔して気絶し、スッキリした……というのは、もしそのような感覚を得たとしても、人間の機能として好ましくありません。アルコールに頼る睡眠は、避けたほうがいいといえます」(三橋先生・以下「」内同)

寝酒習慣は快眠を妨げる元凶に

「泥酔までとはいかずとも、寝る前の一杯で1日の疲れを癒しているという方もいらっしゃるのでは? 実は、日本人女性の約18%に寝酒の習慣があるという報告もあります。

寝る前に飲酒すると確かに最初の寝つきはよくなりますが、アルコールが分解され始める後半には、交感神経の動きが活発化され、かえって睡眠が浅くなってしまうのです。これが習慣化されると耐性ができてしまうので、飲酒しないと眠れない、飲んでしまうと眠りが浅くなる、お酒の量が徐々に増えていく……といった悪循環を招いてしまうのです。寝酒は避けて、夕食時に軽く楽しむ程度がベストですよ」

さらに怖いのは、アルコールによって睡眠時無呼吸症候群のリスクが上がってしまうこと! お酒の力がなくとも、ぐっすり眠れるように睡眠の質を改善していきましょう。

 profile
三橋 美穂
快眠セラピスト
睡眠環境プランナー
寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでの20年間に、1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、特に枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うか分かるほど精通。全国での講演や執筆活動のほか、寝具や快眠グッズのプロデュース、ホテルの客室コーディ―ネートなども手がける。著書に『驚くほど眠りの質がよくなる睡眠メソッド100』(かんき出版)ほか、日本語版を監修した『おやすみ、ロジャー魔法のぐっすり絵本』(飛鳥新社)はシリーズ累計100万部を突破した。
スリーピース・カフェ

文/木土さや

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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